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ゲーム・デザイナーのユーザー・インターフェイスへのこだわり

050801_094829 UIEvolution がスクエニに買収されてから、スクエニのデザイナーやプランナーの人たちと仕事をする機会が増えたのだが、何よりも感心するのが、彼らのユーザー・インターフェイスへのこだわり方である。

 彼らの「誰でもマニュアルを見ずに直感的にすぐ使えるものにする」ということに関する真剣さは尋常ではなく、他のIT企業の人たちにもぜひ見習って欲しい姿勢だ。彼らによれば、ゲームは遊び始めて30分が勝負で、30分以内に「楽しい」と感じてもらえるぐらい心地よく使いこなしてもらえないゲームは市場で失敗するそうである。パソコン教室にでも通わなければ使いこなせないパソコンとは大違いである。

 この話はいつかここで書こうと思っていたのだが、キッカケを作ってくれたのが Broad Band Watch のこの記事。 スクエニのデザイナーによるユーザー・インターフェイスをべた褒めしている。

 このSTBのユーザーメニューインターフェイスは、スクウェア・エニックスが、同社子会社のUIE Evolution社のクロスプラットフォーム対応ユーザーインターフェイス開発ミドルウェア技術「UIE Engine」を使って、オンデマンドTV向けにメニュー開発を行なったものだ。詳しくは以下に述べるが、このメニューはわかりやすく、操作性も高いと感じた。

 全体的な画面構成は至ってシンプルだが、ビデオサービスのトップメニューでは注目のタイトルが横スクロールで移動しながら表示されるなど、なかなか楽しいイメージを演出している。

 また、見たいビデオの検索も手軽だ。ビデオを選ぶ際のメニューの構成は、以下の画面のように、一番上が「洋画」や「邦画」といった大きなジャンル、その下が「アクション」や「コメディー」といったサブジャンル、そしてその下に作品の一覧といった構成になっている。このため、リモコンの上下左右ボタンを押すだけで、ジャンルやサブジャンルを手軽に切り替え、ジャンルを絞り込みながら見たい作品を探すことができる。

 リモコンでの操作も非常に明快と感じた。一覧からビデオタイトルを探すときも、ジャンルによっては1画面にビデオ作品のリストが収まらない場合があるが、この場合でもリモコンの左右ボタンでページの切り替えが可能だ。

 筆者は個人的に利用している4th MEDIAと比較すると、このあたりの操作性の高さが特に際立つ。4th Mediaのチューナーの場合、1画面にビデオのリストが収まりきらない場合は、画面上の「次へ」「前へ」といったボタンにフォーカスを合わせ、決定ボタンを押してページを切り替える必要がある。こういった画面上のボタンによる操作は、いかにもマウスの利用を前提としたPC的なインターフェイスだ。これに対して、オンデマンドTVのインターフェイスはリモコンでの直感的に操作可能で、同じ操作でもボタンを押す回数が少なくて済む。

 とても良い記事なので、スクエニの担当者達も喜んでいるが、私は一つだけ不満がある。私の会社の名前は、UIE Evolution ではなく UIEvolution、使ったテクノロジーの名前は UIE Engine ではなく UIEngine である。UIEvolution なんていう変な名前にした私が悪かったのかなあ…。

 ちなみに、少し宣伝をさせてもらうと、このセットトップ・ボックス上の全てのアプリケーションは、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」として動いているのが特徴である。デバイス側には、スクリプト処理と表示をこなす UIEngine だけを置いておき、ユーザー・インターフェイス・テンプレート(=view)や映画のタイトル情報(=data)などは、全て非同期なHTTP通信でサーバーから取得して表示しているのだ。これにより、端末側のユーザー・インターフェイスの変更がサーバー側のテンプレートを変更するだけで可能になり、サービス内容の変更や新サービスの追加が、ファームウェアのアップデート無しに可能になるのだ。私の知る限り、これはAjax型の「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」の仕組みをパソコン・携帯電話以外のネットワーク端末で採用した世界で最初の例である。

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» ローカルの資源にアクセスする from キッチンハイター C/2杯(2ぶんのCかっぷ)
オンデマンドTVの記事についてそのしくみが紹介されている。 ちなみに、少し宣伝をさせてもらうと、このセットトップ・ボックス上の全てのアプリケーションは、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」として動いているのが特徴である。デバイス側には、スクリプト処理と表示をこなす UIEngine だけを置いておき、ユーザー・インターフェイス・テンプレート(=view)や映画のタイトル情報(=data)などは、全て非同期なHTTP通信でサーバーから取得して表示しているのだ。これにより、端末側のユーザー・イ... [Read More]

Comments

tom

はじめまして、いつも拝読させていただいております。
この記事を読ませていただいてからずっと一つの疑問が
頭から離れません。思い切って質問させていただきます!

「UIの優れたSTB」といえば、Satoshiさんがかつて在籍
されていらした、MicroSoftのWebTVを思い出すのです。
c.f.Jakob Nielsen博士の連載コラム:WebTVのUI評価
http://www.usability.gr.jp/alertbox/9702a.html
以前私は、古川元社長によるWebTVのデモを拝見し、
度肝を抜かれたことがあります。何に対してかと申しますと、
画面遷移の早さに対してでした。本当にテレビのチャネルを
リモコンで替えるように、文字情報の画面を、凄まじい
速度で古川元社長は切り替えていらっしゃって、当時の私は
WebTVよりも、古川元社長はいつもあんな速度でザッピングを
しているのだろうか、等と妙なところに感動してました。

そこで質問なのですが、あのWebTVにおけるテレビ以外の
データ通信は、非同期でやられていたのでしょうか?
それとも別の理由で高速な画面遷移が行われていたので
しょうか。もし私の錯覚で高速に(当時は)感じていた
だけでしたら、申し訳ございません。

WebTVに憧れて最近購入したWinXP MediaEdition2005の
使い勝手に幻滅しただけに、あの速度は何だったのだろうと
ずっと気になっておりました。

もしよろしけば、ご意見承りたく、宜しくお願いいたします。

satoshi

WebTVの初期のバージョン(マイクロソフトが買収する前に作られたもの)は、非常にレスポンスが良く、使い勝手も良かったとの覚えがあります。チャンネル切り替えなどは、全てクライアント側で行い、ブラウザーの機能のみサーバー側でかなりの前処理をしてあげていたと理解しています。最近出てきた、携帯用フルブラウザー一部が同じアーキテクチャーを採用しています。非同期通信は、たぶん使っていなかったと思います。しかし、買収後に無理やり Windows CE 上にポーティングさせられた時から不幸が始まり、レスポンスは悪くなるし、主要な開発者は辞めてしまうし、と結局 WebTV はビジネスとしては大失敗になってしまいましたね。残念なことです。

 WinXP Media Edition は最新のハードウェア上でないとキチンと動かないと聞いています。Windows Vista も同じでしょうね。

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