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アメリカで、ハイブリッド車が売れる理由、SUVが売れる続ける理由

Lexus_rx_400h

  少し前のシアトルタイムズにアメリカでハイブリッドが良く売れているという話が出ていた。最近のガソリンの値上がり具合を見れば当然とも思える行動だが、実はちゃんと計算してみると必ずしも得ではない(ハイブリッドで節約できるガソリン代は年間たかだか数百ドルだが、ハイブリッド車は普通車よりも何千ドルも高いので、十年以上持っていないと元は取れない)、と記事は警告している。

 その逆に、ガソリンの値上がりにも関わらず、SUV(Sports Utility Vehicle)の売れ行きが落ちないという興味深い記事も最近読んだ。必要以上に大きくて、ガソリンをやたらと消費するSUVが、都会に住むエグゼクティブに相変わらず売れつつけているのだという。

 計算してみると金銭的なメリットがあまりないのに売れるハイブリッド車。ガソリンをやたらと消費するのに売れ続けるSUV。一体何が起こっているのだろう。

 「米国人にとって、車はその人のライフスタイルを表すシンボルだから」というのがその両方の記事に共通して書かれていた答えである。 

 ここ数年、特に高まっている環境への配慮。そんな「地球にやさしくありたい」という自己主張を、今もっとも顕著に表す方法が、ハイブリッド車を乗り回すことである。彼らにとってみれば、ハイブリッド車を購入するために払ったプレミアムを何年で取り戻すことが出来るかはそれほど重要ではないのだ。それよりも、排出する排気ガスの量が実際に半分以下になることが重要であり、そんなハイブリッドを乗り回す「地球にやさしい自分」が好きでしかたがないのだ。もちろん、彼らが乗り回すハイブリッド車そのものが、そんな「地球にやさしい自分」の広告塔であることは言うまでもない。(そんな人たちに、「本当に地球にやさしくしたいのなら、公共の交通機関を使え」と突っ込むのはヤボというものである)。

 逆にSUVは、「俺はアウトドア派のマッチョなんだ」という自己主張のシンボルである。たとえ、実際には主に都心にある会社への通勤にしか使わず、週末に行く所といえばゴルフ場と近所のスーパーだけ、という人でも良いのである。年に一度だけ家族とスキー旅行に行った時に、「やはり4WDはすごいだろ。雪道でもヘッチャラだ。」と子供達の前で「男らしいお父さん」を演じることが出来ればそれで十分なのだ。それに加えて、昨今のガソリン高。「俺は、ガソリンがどんなに高くなろうと、SUVを乗り回せるぐらいの稼ぎはあるんだ」という意思表示は、米国のエグゼクティブにとっては、ライバルより高いスーツを着ることよりも大切だ。

 そんなアメリカ人の趣向をずばりと付いたのがトヨタのLexus RX400h。日本のハリアーのボディに女性的なデザインの味付けをして「女性向けSUV」のマーケットを作ることにしたトヨタが、それにハイブリッドエンジンを載せたのがRX400hである。「本当はキャンプなんか大嫌いなんだけど、アウトドア派のファッションは私にピッタリ。でも、地球にはあくまでやさしくありたい。あと、高級車を買うのに高いお金を払うのは全然かまわないんだけど、しょっちゅう高いガソリンを買わされるのはなんだか不愉快」という働く女性エグゼクティブたち(もしくはエグゼクティブの妻たち)の複雑な女心をズバリ射止めたのである。

 本当に地球にやさしくありたいのであれば、トヨタのプリウスのハイブリッドにでも乗れば良いのだが、そんな女性達に限って「私ってトヨタのプリウスに乗っているような性格の人って何か許せないのよね」と言いつつプリウスを見かけるとアクセルを踏んで追い越して行くのだからアメリカの女性は恐ろしい。 

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Listed below are links to weblogs that reference アメリカで、ハイブリッド車が売れる理由、SUVが売れる続ける理由:

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Comments

UIEngineだ

車高が高く、男を上から見下ろすのが快感という説も聞いたことがあります。

地球に優しいといえば太陽電池もそうですが、LCAの観点からは「優しい」とは言いがたいものもあります。分かりやすさと見た目を重視するアメリカではそんなこと気にする人はいないのでしょうか。

Nagarazoku

ハジメマシテ。

いつも楽しく読ませてもらっています。
的を射抜いた今回のエントリ、とっても胸がスカッとしました。

スタイル優先の意味不明な「環境への配慮思考」ってば、ホントにどうにかならないんですかねぇ…。

naotoj

数年前にシカゴで大雪になった時、そこら中でスタックしていたのがSUVだったそうです。しかも、「こんなはずじゃないはずだ!」ということでガンガン空転させるもんだからディファレンシャルを壊す始末。
また車高が高いんで横転していたのも多く、レスキュー隊員曰く、最後は車の裏を見ただけでSUVの車種を当てられるようになったんだとか。
「男らしいお父さん」も大変ですね。

romi

お久しぶりです。
見事に言い当ててますねー。
納得しきりです。
自身は15年目の環境に悪い4WDのデリカに乗ってます。
北国の気候に合った機能性と仕事でも使い勝手が良いのがポイントです。
ハイブリットに乗りたいのですがーーー予算が・・・・汗。。。。

で、いい訳も考える。
まだまだ乗れる車を廃棄したようがよいのか、維持経費がかさむ環境に悪い
古車に乗って、車の寿命を延命した方がよいのか!
車一台を作る、若しくリサイクルするのにはどれ位のCO2が懸かるのか?
天秤を掛けるとどちらがよいのか・・・・わからなくなる。
あえて後者の立場である私も、環境には大変興味があるのです。
公共機関も少ない僻地ではバスや電車は役に立ちません(笑)

yas

SUV が売れるのは、肥満比率が高いからだと思っていました。

Ryokan

ものを買うのと同時に、そのものを買って使っている自分自身を買っている訳ですよね。昔書いた記事になりますが、おなじようなことを考えたのでトラックバックを送ります。

El Dorado

RX400hは、渋滞にはまらない限りほとんど燃費は改善されていません。1割改善できるかす疑問です。スペックシート上の燃費ですら、巡航燃費ではRX400hとキャデラック(勿論ハイブリッドではない巨大なV8エンジン搭載)が同じだったりするのです。ハイブリッドは、アイドリングストップと減速時の回生エネルギー以外にはほとんどメリットがないのですから原理的には仕方ない(プリウスは別の理由で低燃費)。
バッテリーなどハイブリッド化に必要な環境への負荷を考慮したら、果たしてRX400hは通常版のRX330よりも本当に環境への負荷が少ないのでしょうか。
見栄の問題なのですから、ハイブリッドの実際の燃費に突込みを入れることは野暮なのでしょうが。

>>romiさん
車1台を作る(素材製造で要する分を含む)際に排出するCO2は、20000kmを走行する際に排出されるCO2より若干多いらしいです。これは、トヨタの大型車(ハイブリッドではない)の場合でのデータです。

otter

これは私の個人的な意見ですが、ハイキングとか普通にするには実はSUVではない車でも全然問題ないですよね…むしろ逆に普通の車で山に繰り出してこそ、その人の運転技術などが大切になってきて真のアウトドア人間と呼べるのかも?道具に頼っているようではまだまだ甘い…

ということでSUVは結局アウトドア用というよりもファッションという意見に一票。もっとも、ジープとか乗って、道なき道を行くというタイプのアウトドアアクティビティもありますが、SUVに乗っている人の本の少しですよね、そうゆうことを趣味にしている人は…

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