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ドライ・エージド・ビーフ(乾燥熟成牛肉)

 シアトルに来たばかりのころは「アメリカの牛肉はまずい、牛肉は日本に限る」と言っていた私だが、最近は少し違う意見を持っている。一つの原因は最近の日本の牛肉が私の口に合わなくなってきたことであり、もう一つはアメリカでおいしい牛肉料理を食べる方法を発見したことにある。

 まずは一つ目の「日本の牛肉の変化」の話だが、ここ15年ほどで日本の牛肉の「霜降り嗜好」が極端に進みすぎたと感じているのは私だけではないはずだ。どの畜産農家も、マスコミが作り上げた「霜降り=高級」のイメージに踊らされて、霜降り牛の生産にいそしんだおかげで、消費者のニーズを通り越した「脂の乗りすぎた」牛肉を作り出しているように思える(まさに「イノベーションのジレンマ」だ)。脂がたくさん乗った「特上牛肉」は確かに口の中でとろけるほど柔らかくておいしいが、そう感じるのは一口・二口だけで、そんな肉を一人前食べると胸焼けがしてしまう。日本で「しゃぶしゃぶ」や「焼き肉」を食べるときに、私が「特上」をあえて避ける理由はここにある。「上」ぐらいの牛肉の霜降り具合の方がずっとおいしいと思う。

 二つ目の「アメリカの牛肉のおいしい食べ方の発見」だが、アメリカでおいしいステーキを食べるには、リブ・アイ(日本ではリブ・ロース)を買ってきて、自分好みの焼き加減に焼いて、醤油と大根おろしで食べるのが一番良いとは前々から知っていた。それでも最近までは、日本のおいしいステーキにはどうしても勝てないと感じていたのだが、ごく最近になって、ある種類の牛肉に出会って見方を変えた。それがドライ・エージド・ビーフ(乾燥熟成牛肉)だ。

 ドライ・エージド・ビーフとは、特別な冷蔵庫の中で20~40日間ほど乾燥することにより肉本来のうまみを引き出した牛肉のことである。手間もかかるし、水分の蒸発で重量が減ってしまうため、通常の牛肉より3~4割ほど高いが、そのおいしさは格別である。

 シアトルのWhole Foodsだと、ドライ・エージド処理をほどこしたリブ・アイだと1ポンドあたり約20ドル(約2400円)。他の牛肉と比べるとかなり高いが、それでも日本円に直せば、100グラムあたり500円程度。デパ地下の高級牛肉よりもずっと安い。

 昨日は、このドライ・エージド・リブ・アイを薄切りにして、鉄板の上で両面を軽く焼いて「大根おろし」と「だし醤油」で食べたのだが、脂の乗り具合といい、柔らかさといい、格別。ご飯がすすむ!

【追記】ちなみに、ドライ・エージド・リブ・アイ・ステーキを食べさせてくれるレストランを麻布に発見。約1ポンドのステーキが8000円だそうだが、通常3割と言われる原価率から計算すれば、妥当な値段だろう。日本人のお腹に合わせて、250グラムぐらいにすれば良いと思うのだが…。

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Comments

まつーら

どうも、初コメントです。

> 一口・二口だけで、そんな肉を一人前食べると胸焼けがしてしまう。

まさしく!
同じようにトロも大トロより中トロの方が、ほどよい脂身なので好きです。

和風ステーキなら、是非ワサビでの食をお試しください。
ワサビだけでも少し醤油をたらしてもOKです。
私は結構コレにハマッています。

rmk0

私もラスベガスに滞在した際にリブ・アイ・ステーキのおいしさに驚きました。手ごろなレストランで20$くらいだっと思います。あまりにもおいしいのでほぼ毎日食べてました。
(ドライ・エージド処理はされていたかどうかは不明ですが)

macs501

ピチット( http://www.sdk.co.jp/pichitto/ )という食品用の脱水シートを使うと似たようなことができるかもしれません。買って来た牛肉はすでに2週間程度熟成されているそうなので、その後脱水してもおいしくならないかもしれませんが…。

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