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「au向けのiPhoneは作ってはいけない」という契約になっている(らしい)

 UWで受講している"General Management & Strategy"という授業の課題の一つが「携帯電話事業」に関する"Five Forces Analysis" (新規参入の難しさ、業界内の戦いの厳しさ、などの5つの側面から業界を分析すること)。2000年からこの業界で働いている上に、iPhoneやgPhoneに関しては誰にも頼まれてもいないのにブログで色々と書きまくっている私としては、「待ってました」という感じのテーマ。

 とは言っても、何の資料も使わずに書いても説得力がないので、ネットで少し調べものをしてみたところ、思わぬ発見。今年の5月の記事(USAToday)だが、AT&TとAppleの間の契約について、公式発表には含まれていない条件が書かれている。

AT&T has exclusive U.S. distribution rights for five years — an eternity in the go-go cellphone world. And Apple is barred for that time from developing a version of the iPhone for CDMA wireless networks.【AT&T eager to wield its iWeapon - USATODAY.comより引用】

 ソースがあきらかではないので、この手の記事は必ずしも頭から信じては行けないのだが、もし本当だとすると、Appleは5年間の間、米国に限らずCDMAキャリア向けにiPhoneを作ることはできない。CDMAキャリアと言えば、米国ではVerizonとSprint Netel、日本ではKDDI/au。つまり、iPhoneはやはりDoCoMoかSoftbankからということになるのか。

 AT&Tとすれば、米国内でのiPhoneの排他的権利さえ持てれば十分にも思えるが、そこを「(米国に限らず)CDMA向けのiPhoneを作ってはいけない」とまで踏み込んだ契約を本当にしたのだとすれば、これは結構面白い。

 まあ、歴史を遡ってみれば、「3Gに関してはDoCoMoと足を並べてWCDMAで行く」とKDDIが一度アナウンスしながら土壇場でCDMA 1xRTTに切り替えた裏での政治駆け引きの結果が、ここになって影響を及ぼすとはなんとも面白い。KDDIとしても、CDMA 1xRTTを選んだおかげで良かったことも悪かったこともたくさんあるわけで、たかだかiPhoneだけのことで大騒ぎをする必要もないのかも知れないが、どうなんだろう。

 おっと、ブログを書いている暇なんかないはずだった。勉強、勉強、と。

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Listed below are links to weblogs that reference 「au向けのiPhoneは作ってはいけない」という契約になっている(らしい):

» AUさん、はい消えた from kiki-mimi/bg
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Comments

kosaki

上記文面でWCDMAはCDMAに含まれないと解釈できるかどうかは微妙じゃないかと思いましたが、どうなんでしょう?

Satoshi Nakajima

>上記文面でWCDMAはCDMAに含まれないと解釈できるかどうかは微妙じゃないかと思いましたが、どうなんでしょう?

 業界の人にとっては明確なんですが、説明不足でしたね。今、世界の携帯電話事業者は、大きく分けて二つの陣営に分かれています。ヨーロッパを中心にしたGSM陣営と、Qualcommを中心にしたCDMA陣営です。AT&Tは北米のキャリアでありながら、GSM陣営です。

 それが3Gの時代になって統合を計ろうとしたんですが、政治的に失敗し、GSM陣営が押すWCDMAとQualcommが押すCDMA2000(CDMA 1xRTT)に分かれてしまったんです。

 ここで混乱のもとになるのが、その二つが基本技術としては"CDMA"を使っている点ですががまんしてください。

 DoCoMoは、2Gの時代にどちらの陣営にも加わらずに「日本独自路線」を突っ走ってしまったために、3Gの時代には、GSM陣営と協力して、WCDMAのスタンダードに協力しました。そして、同じGSM陣営のAT&T wirelessに投資をして、WCDMAへの投資を加速させるよう働きかけました。

 そんな経緯から、相変わらずGSM陣営とQualcomm陣営はお互いを警戒しあっているのですが、ここでAT&Tがした(と言われている)ことは、iPhoneをGSM陣営側にロックインすること。本当だとしたら、とても興味深い話です。

とおりすがり

i-phoneはたぶんソフトバンクから発売
http://fladdict.net/blog/2007/11/iphone_1.html
ですかねえ?
孫さんとJobsが仲良ければそうなりますね。

hiro

来年春にauからGSMケータイがでます。
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2007/1031/index.html

通りすがり

この文章を「au向けのiPhoneは作ってはいけない」に変換する中島さんはすごいな。
3GはすべてCDMAが使われている。3G向けのiPhoneは5年間は作らせませんと書いているに過ぎないとしか自分には読めません。

bearcat

うへwww USAToday記事ソースというところを考えれば、3G==CDMAという通りすがり氏(>5)の読み方にはどうしても至りません(そもそも、5年間もnarrow bandなEDGEでJobsが我慢するだろうか?)。
auのGSM対応もまぁ、驚くような話ではないでしょう。Bluetoothのっけました、程度のネタかと。
個人的にはQualcomm陣営に明確に背を向けることをAppleがどういう理由で飲んだのか、それを考えるのが面白いな、と思います。

wanwangorogoro

中島さんのブログは影響力が大きいしこういう記事を書きたいと憧れている人も多いので、『おっと、ブログを書いている暇なんかないはずだった。勉強、勉強、と。』というのは、ちょっと・・

kawaguti

>>3GはすべてCDMAが使われている。
>>3G向けのiPhoneは5年間は作らせ
>>ませんと書いているに過ぎないとしか
>>自分には読めません。

原文のなかで、本エントリ引用部分のさらに次の行を読めば、そう読めると思いますよ。

>>That ban is no small thing.
>>AT&T rivals Verizon Wireless and
>>Sprint are both CDMA shops.
>>AT&T uses GSM, a global standard
>>incompatible with CDMA.

いかがでしょうか。

Satoshi Nakajima

 この記事では(というかこの業界では)、単にCDMAと言った場合には、Qualcommの押すcdma2000(別名CDMA 1xRTT)を指します。

 確かに、ドコモやGSM陣営がサポートしているWCDMAもCDMAという信号方式は使っていますが、それはcdma2000とは全くの別物なんです。

 そもそもが、GSM陣営がQualcommにコントロールされることを恐れるばかりに、WCDMAというQualcommの押すcdma2000と似たような方式でもありながら若干違うものをスタンダードにした、という歴史があります。

 そんな変な歴史のために、業界外の人にはとても分かりにくい状況になっているんですね、残念なことに。

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