Ad Network

あわせて読みたい

  • あわせて読みたい

« ianime.js で iPhone のメインメニューを再現してみた | Main | ianime.jsで「iPhone用落ちゲー」のテンプレートを作成 »

あるはずのない「カジノでの必勝法」が実はあったという話

 ずいぶん前に「ギャンブルの心理学:攻略法と必勝法」というエントリーで、どうして「パチンコや競馬には必勝法がある」と思い込まされている人たちがなぜこれほどたくさんいるのかについての考察を書いたが、今回は本当の必勝法の話。それも実際にそれをビジネスにしている会社でしばらく働いていたMBAのクラスメートから聞いた話なので、かなり信頼できる。

 ビジネスモデルは至ってシンプル。「カジノが提供するJackpot付きのスロットマシンでの$1の投資に対する期待値が$1以上になったところで人を送り込んでマシンを占領し、Jackpotが出るまでスロットマシンをまわし続けること」である。

 「Jackpot付きのスロットマシン」とは、数台〜十数台のスロットマシンをつなぎ、それぞれのマシンからの売り上げの3〜5%をJackpotに貯めておき、最初にJackpot(特定の数字の組み合わせ)を出したスロットマシンにそのお金を全部払うという仕組み。たまたましばらくJackpotがどのマシンでもでなかったりすると、10万ドルとかのお金が溜まることもある。

 カジノが提供するギャンブルは、長く遊べばかならずカジノが儲かる様に出来ている。スロットマシンでも、ルーレットでも、ブラックジャックでもそれは同じで、$1を投資した時の期待値は原則として$1以下(たとえば97セント)になるように作られている。そのため、一人のギャンブラーを見た時には儲けたり損したりしているのだが、ギャンブラー全員を合わせたら必ずカジノ側が儲かるようにできている。

 フロリダにあるこの会社が目をつけたのは、Jackpot付きのスロットマシンだけに関して言えば、Jackpotに十分にお金が貯まった時に、その期待値が$1をわずかだが上回る瞬間があること。ただし、そんな状態にはなかなかならないので、一個人がそれだけを目指してギャンブルをすることは基本的に不可能。

 そこでこの会社は、低賃金で従業員(主に学生)を30人ほど雇い、携帯電話を渡してフロリダの14カ所のカジノに文字通り「24時間の張り込み」をさせる。そして、どこかのカジノでこの「期待値が$1を上回った状況」が起こると本部経由で全員に連絡が入り、全員がそのカジノに集合してそのJackpotに繋がったスロットマシンすべてを占領してJackpotが出るまでひたすらスロットマシンをまわす。そして、Jackpotが出たらそこでプレーをやめ、ふたたび別々のカジノにちらばって「張り込みモード」に戻る。

 このシンプルなビジネスモデルで、この会社は3年間に300万ドルの元手を、2000万ドルにまで増やしたそうである(それもちゃんと従業員に給料とボーナスを払い、税金も払った後での話)。

 このビジネスモデルがうまく行った理由は、カジノからお金をかすめ取っているのではない点につきる。カジノとしては、この会社がやっていることは十分承知しながらも、直接の被害を受けるわけではないので黙認していたという(厳密には、他のギャンブラーからかすめ取っていることになる)。

 テラ銭がやたらと高い日本のギャンブル(競馬、競輪、パチンコ、宝くじなど)ではこんな仕組みは難しいだろうが、テラ銭がわずか2〜3%の米国のカジノでは、Jackpotのような仕組みの導入のおかげで、こんな「隙間産業」が成り立つのだ。

 ちなみに、最近はこの業界も競争相手が増え、Jackpotに繋がったすべてのスロットマシンの席を全部占領することが難しくなり、あまり儲からないようになってしまったそうである。「マーケットの効率化の法則」(=儲かる産業には競争相手が集まり、いつかは他の産業と同じくらいの利益率に落ち着く、という法則)は、こんなところでもちゃんと働いているようだ。

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://www.typepad.com/services/trackback/6a00d8341c4f9853ef00e54f87aa498833

Listed below are links to weblogs that reference あるはずのない「カジノでの必勝法」が実はあったという話:

» あるはずのない「パチ(ンコ|スロ)での必勝法」が実はあったという話 from Shin x blog
タイトルはリンク先からです。 「海物語の確変中にさんごリーチが来たら3連チャン」とかいう話しではありません。:-Pあと自分が良く打っていたのは7年程前なので今は状況が違うかもし... [Read More]

» 組織的なカジノ必勝法 from IGALOG-RR
日本にはカジノがないからピンと来ないが、海外ではこういうことを生業にしている人も... [Read More]

Comments

名無しさん@お金いっぱい

ビデオポーカーでフードコンプ
(プレイ料金に応じてホテル側が行うサービス)等をふくめれば
期待値が101-102%のものはあります。個人のプロは、PCで操作の
練習をして実際のマシンで機械的にプレイして生活が成り立つよう
です。

ビデオポーカー完全攻略講座 - 賢者のラスベガス -
http://www.e-town21.com/lasvegas/vp/vp_shokyu.htm

eg

以前テレビでMITの学生がページカウンティングとう手法を使ってブラックジャックでたくみに荒稼ぎをしたというのを見た事があります。

それ以来全米のカジノに毎年MITの新入生の顔写真が配布されるようになったとか!

ku_md_phd

ロッタリーで、ある程度お金がキャリーオーバーされて高額になったときに、投資家がすべての組み合わせを買い占めるって言うの、昔ありましたよね。
思いつくのはできるけれど、実行するのは偉い。

hoge

ラスベガスといえば、体感機の話もありましたよね。
スロットのコンピュータが乱数を生み出す基準を「時間」だと判断して、
当たりの数字を吐き出す瞬間にレバーを入れる。
これをばれないように、少しずつ少しずつこそこそこそこそやってたっていう実話があったそうです。

吉宗の体感機も、基本同じ原理ですね。

toyoko

しばらく前に、こんなパズルを解きました。 少し、共通点があるのでは?

For their tenth anniversary, an icecream company held a competition at their parlour. The manager announced that they would give a year's worth of free ice cream to the first person in the line whose birthday is the same as someone else in front who has already bought an ice cream.

Assuming that all birthdays are randomly distributed in the year and you don't know anyone else's birthday, what position in the line would give you the greatest chance of being the first duplicate birthday and bagging a whole lot of ice cream ?

shohey

面白い話ですが社会的意味の全く感じられない企業ですね

たくろう

何をもってジャックポットだけが儲かる方法があって日本のパチンコには無いと言ってるのか分かりませんが・・・。

ぱちんこやパチスロにも同じように期待値がプラスになる瞬間や、設定があります。(基本的には高設定は一日程度打てば客がプラスになります)
そういう状況、局面だけを頑張ってみつけていくのは確かに容易ではありませんが、出来ないことではありません。
わたしは実際に8年近く月収で40万前後は稼いでました。

ちなみに宝くじは基本的に仰るように期待値がプラスになる瞬間が見つけられませんので、やればやるほど負けます。

プロギャンブラー ノブキ

はじめまして。
プロギャンブラーとして12年×54ヶ国さすらい中です。
勝つ方法はあります。
ただなんにせよ、勝ち続けたら、カジノから追い出されてきます。
ポーカーなら、人相手なんで、追い出されず食べてけます。

Post a comment

This weblog only allows comments from registered users. To comment, please Sign In.