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法律の勉強:著作権法で保護されるのは「特定の表現」であり「情報そのもの」ではない

 先日、著作権に関するとても興味深い話を弁護士の人から聞くことができた。実際にあった法廷闘争に基づく話だが、トピックは、「他の人が書いた料理の本に乗っているレシピを参考に、似たような料理の本を出版した場合、どんな法律を破っていることになるか」という話である。

 適用できる法律は、著作権、特許、登録商標の三つ。それぞれについて考察を加えるとこうなる。

【著作権】このケースで言えば、著作権で守られているのは、文章そのもの・イラスト・写真。レシピそのものは著作権では保護されない。つまり、オリジナルの料理本の文章を丸写しにしたり、イラスト・写真をそのままコピーしさえしなければ、(材料・調理方法などが)まったく同一のレシピの本を書いても著作権法違反にはならない。言い換えれば、著作権で保護されるのは、「特定の表現」であり「情報そのもの」ではない。

【特許】レシピに特許権が成立するかどうかは微妙ではあるが、オリジナルの料理本を書いた人がレシピを特許として特許庁に申請し、受理されていれば、それを元に法廷で戦うことはできる。ただし、その場合、そのレシピが明らかにユニークなもので、そんじょそこらの料理人が簡単には思いつけるものではないことを証明しなければ勝てないので、そこが難しい。

【登録商標】酷似したタイトルや表紙のデザインなどで故意に消費者を惑わせて便乗売上げを狙っていると言えるのであれば、この観点から法廷で戦うことができる。例えば、オリジナルの料理本が「ママの秘密レシピー」というタイトルで表紙にニンジンを子供から見えないように鍋に入れている母親の姿で、コピー本が「私の秘密レシピー」というタイトルで表紙にピーマンを子供から見えないように鍋に入れている母親の姿の場合、などがそうだ。

 この話で勉強になったのは、レシピのような「情報そのもの」には著作権が適用されないということ。漠然とは知っていたが、こうやって説明してもらえると、どこまでが著作権法で保護できる範囲なのかが明確になって良い。

 ちなみに、音楽の場合は「メロディー(および歌詞のあるものは歌詞)=特定の表現」というのが一般的な解釈で、他人の曲のメロディーだけをちょうだいしてオリジナルの編曲を加えて「オリジナルの曲だ」、という方便は通用しないそうである。ただし、コード進行に関しては既に同じコード進行を持つ別の曲が世の中にたくさん存在することからも(特にジャズではそれが顕著)著作権を適用すべきでない、というのが一般的な解釈。そのため、たとえ有名な曲のコード進行だけ丸ごとコピーしても、メロディさえオリジナルのものを付ければ問題ない、とのことである。

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Comments

maito

Satoshiさん

こんにちわ。

>そのため、たとえ有名な曲のコード進行だけ丸ごとコピーしても、メロディさえオリジナルのものを付ければ問題ない、とのことである。

と書かれていて、昔、作曲しても、「●●の曲と同じコード進行だから、オリジナルの曲とはいえないな」と思っていたのですが、今回の記事を拝見して、オリジナルの曲(もちろんメロディーラインは異なりますが)と主張してもいいんだーと思いました。

曲作りがまた楽しくなりそうです。

社壊人

以前 Satoshiさんから紹介のあったドライエイジドビーフが日本では登録商標になってしまっているんですけどSatoshiさんはご存知でしたでしょうか?

http://www.chanto.com/restauranto/porterhouse/dry.html

UIEngineだよ

「適用できる法律は、著作権、特許、登録商標の三つ。」とありますが、不正競争防止法はからんでこないのでしょうか?詳しいことは良く分からないので、この記事を読んで少し勉強しようと思った次第です。

humu

コカコーラがレシピを公開したくないために特許を断念したとかいう話もありましたね

Tomato

ソフトウェアだとどうなんでしょうか?

ユーザビリティエンジニア(笑)

ジャズの話。

How High the Moon というスタンダードナンバーがあるけれど、コード進行そのままにメロディを付け替えて別の曲ということにしたのが、チャーリーパーカーの Ornithology という曲。

kazumichinko

先日JASRACさんへ飛び込みで伺い、
JASRAC許諾番号をその場で頂きました。

非常に丁寧な待遇で接客して頂きました。

20世紀のJASRACではなく、
彼らも「21世紀のJASRACモデル」を
構築しようと努力されている印象を受けました。

kazumichinko

先日JASRACさんへ飛び込みで伺い、
JASRAC許諾番号をその場で頂きました。

非常に丁寧な待遇で接客して頂きました。

20世紀のJASRACではなく、
彼らも「21世紀のJASRACモデル」を
構築しようと努力されている印象を受けました。

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