米大統領選、選挙とネットと浮動票と
ネットを利用した選挙活動を実質的に不可能にしている日本の選挙制度がいかに時代遅れであることかは前にもここで書いた。アメリカの大統領選で、当初はヒラリーに対して劣勢だったオバマが勢い良く追い上げている一番の原動力は、普段選挙などにはあまり感心を示さない若い人たちに、テレビではなく、ネットで彼のメッセージが届いているからだ、と私は解釈している。
「誰が選挙で勝っても変わらないよ」と政治へのあきらめ感が強くなると、いわゆる「浮動票」を持つ人たちが選挙への興味をなくし、投票率が下がるのはどこの国でも同じ。投票率が下がると得をするのは、組織票を動かす力がある既得権者たちだ。
オバマが今回の選挙で明確にターゲットとして定めたのは、若い人たちを中心にしたそんな浮動票層。「Yes we can - 僕たちには(アメリカを変えることが)出来るんだ」というメッセージは、「誰が選挙で勝っても変わらないなんてことはないよ。あきらめずに(ブッシュ政権を支えて来た既得権者たちと)戦おう」というものすごく分かりやすいメッセージ。
そのオバマのメッセージを伝えるのに、とても重要な役割を果たしているのがネット。アメリカでも若い人たちのテレビ離れは進んでおり、彼らの主要な情報源はネットだ。オバマの分かりやすいメッセージは、Youtubeなどを通じて「普段は政治などに興味はなく、ネットで過ごす時間の方がテレビを見る時間より遥かに多い」層に着実に届いている。
まだ大統領選の結果は分からないが、もしオバマが勝った場合には、それを「ネットを最大限に活用して浮動票を掘り起こしたから」との評価が下ることはほぼ間違いない。
ちなみに、下に貼付けたのは、オバマの支援者たちが作ったミュージック・ビデオ。オバマがニューハンプシャーでの予備選の後に行ったスピーチを元に、オバマを応援するミュージシャンたちがボランティアで作った、プロの手によるマッシュ・ビデオだ。Youtubeにあがってからまだ1週間しかたっていないが、すでに400万回近く視聴されている。日本だと選挙違反になってしまうようなこのネット上のビデオが、アメリカの選挙に大きな影響を与えている。
Youtube,何度もみてしまいました、
オバマ氏をみて、脳裏に浮かぶのが
I,too,sing America
という、ラングストン・ヒューズの詩。
これも簡潔で、胸にひびきます。
Posted by: hana-hana | 2008.02.14 at 18:21
日本からもオバマ氏を応援している人がいます。
http://barackobama.jp
Posted by: obama fan | 2008.02.17 at 19:40
書かれていることは正論だと思います。で、最近になって増えてきた保守層のバラク応援を含め、僕が今回の米大統領候補者選びを斜めから見た感想は、「米国人、黒人大統領はオーケーだけど、女性大統領を受け入れる準備はまだ出来てない?」です。
Posted by: Yoilie | 2008.02.25 at 19:12
ネットの活用で考えるなら共和党ロン・ポール氏の方がすごいと思うのですけど。
昨年12月16日に1日で620万ドルもの資金をネットで集め新記録を打ち立てています。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/071223/amr0712230302000-n1.htm
YouTubeの購読者数もオバマ氏より多くてトップですよね。
http://www.youtube.com/youchoose
Posted by: orgel | 2008.02.29 at 21:56