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iPhoneが作り出す「小さな現実歪曲空間」

 iPhone登場以来すっかりAppleファン(=マカー:ただし、この呼び方を蔑視と見る人もいるので要注意→コメント欄参照)になり、しまいにはメインの開発マシンまでMacにしてしまった私だが、この「アップル教」とまで呼ばれるApple好きの人たちの言動と、それ以外の人たちがAppleファンに対して持つ違和感をどう説明したら良いものかと考えていたら、良い答えを見つけた。

Apple社は,Don Norman氏の教えの信奉者であるようにも見える。有名な認知心理学者で,Steve Jobs氏が復帰する前のApple社に勤務していたNorman氏は,「感情に訴えるデザイン(emotional design)」を主張している。デザイナーは,消費者と製品の間に感情的な絆を作り上げるべきとの発想である。これに成功すれば,消費者は製品の様々な欠点を見逃してくれるようになる(関連記事)。Steve Jobs氏が描くMacBook Airのビジョンは,「軽くてフルサイズの体験」で消費者を喜ばすこと。これが消費者に伝われば,有線のEthernet端子がないといった弱点を許容してもらえる,とみなしているのではないか。【Appleファンの怒りが示す設計思想の根本的な違い - 日経エレクトロニクス - Tech-On!より引用】

 つまりAppleが製品作りで心がけていることは、多少の欠点は「目をつぶる」どころか「そこが逆にかわいい」と思えてしまうぐらい強い所有者と製品の間の感情的な絆を作り上げてしまうこと。確かにMacBook Airに有線のEthernet端子がないことは欠点だが、「そのくらいの欠点は(必要に応じてUSB/Ethernetケーブルを持ち歩くことによって)俺が補ってあげよう」と所有者に思わせてしまう力を持っていれば、全く問題にはならないのである。

 それは「僕の彼女は思いっきり運動音痴なんだけど、そこがかわいくて」という感覚と同じく、はたから見れば「あばたもエクボ」もしくは「恋は盲目」状態。それを人工的に作り出す力を持つのがAppleである。MacBook Airを発売と同時に買った私の知り合いが、「うちのAirはわがままで」と目を細めながらうれしそうにMacBook Airの欠点を語っていたのだが、まさにこれがそうである。

 iPhoneがユーザーの満足度90%以上という前代未聞の数字をたたき出しているのも、まさにこのユーザーとiPhoneの感情的な結びつきのなせるワザである。ある意味で、iPhoneそのものが「小さな現実歪曲空間」をそのまわりに作り出しているのだ。「おサイフケータイなんて機能を持ってない自分勝手さがイイんだよね」とユーザーに言わせれば勝ちだ。

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Comments

kensei@デジイチ最新情報!

「マカー 」とは、Macユーザーへの蔑称であり、Windowsユーザーに対する「ドザー」と同じ意図で使われることが多いため、古くからのMacユーザーには気持ちの良い言葉では無いですね。だから、ほとんど死語と化しています。まあ、自分を卑下する意図でなら使うこともありますが。

それと、Appleファンであっても、Apple製品全てを無条件で受け入れるユーザーは少ないようです。逆に細かいところまでツッコミが入りますから、手強いユーザーでもあるのです。

yoshifumi1975

Macユーザーって欠点を自身の知恵と技術でカバーできてしまうGeekも多いけど、欠点に気付かない人達も多いですよ。(長い間、ワンボタンマウスでも不満もなく使っていた人などは典型的だと思う。)

You'll stealing from as?

混ぜればいんじゃねえ?
でも、主導は取りたいね。無理か・・・
少しは対等でいんじゃねえ?
でも、総統もそう長くはねえんじゃねえ?

アーキナン

iPhone 早く触ってみたいですね。

そーいえば、グーグルが作ってる、アンドロイドとかいうのをのせた携帯出てくるのが遅れる。

なんて記事がありましたが、素人にはよくわかりません。

携帯のOSはどうなっていくのでしょう。

シンビアンとマックOSとアンドロイドとリナックス?

なにがどう違うのかさっぱりです。


これからはどれが主流になるんでしょうか・・・。

Hiro-p

昨日会社で、「iPhone買うんですよね」と言われて、
「そう思っているけど心のこりが、おさいふケイタイどうしようかな~結構いままで便利だったし」と言ったら、「いい方法があるじゃん」っていわれて。
「iPhoneの裏に、スイカとかEdyとかのカードを貼れば。」
一本取られました。(笑)

やす

そうすれば、例えば(MacBook Air)自慢されたとき、

「なんだ、欠点があるじゃん」ということになって

その自慢も「いやみ」が少し無くなりますね。

Windows 95が出た時はその時代には「そこそこ」完璧な

ものだったから、自慢されたら「いやみ」にしか聞こえなかったし、

結局こちらも買う羽目になった。

そういう意味では、MacにとってのWindows95みたいな存在は

まだ出ていないように思う。

iPhoneが携帯でのそのような位置にあるかですね。

mtgood

ユーザをツンデレにしちゃうわけですね

おけー

いまだに古〜い四角いワンボタンマウスをむりやり使っている私は、ワンボタンであることを「欠点」とは見なしておりませんですハイ。
個人的に、使い心地の良さでこれを超えるマウスはいまだに無いので、トータルの操作感という「絆」の前では、右ボタンやホイールが無いこと等は些末な問題です。

というわけで、このエントリそのままかも。

あばばばば

MacBookAirに有線Ethernet端子がなくUSB端子の数も少ないのは
けしてコスト削減や薄くするための苦肉の策ではなく、
ユーザーに無線を使わせるためにあえて取っ払ったように見えます。
Appleがユーザーに押し付けているのは"製品仕様"ではなく"設計思想"で、
そこらへんが信者を増やすポイントなのかもしれません。

ともゆき

Appleファンには2種類いますよね。

ひとつはAppleが提案するビジョンに共感する人たち。おっしゃるように、彼らは欠点があっても先進性のある製品なら購入する。イノベータ型の人でしょうか?

もうひとつは自分が理想とするマシンに一番近いからを買うひとたち。こういう人は自分の理想に合致しなければ買わない。こういう人、僕の周囲にはけっこういます。アーリーアダプタ型かな? 僕自身もそんな感じで、iPhone 3Gは購入予定ですが、MacBook Airはしばらく様子見です。

IO

「エバンジェリスト」という言葉は今でこそ耳慣れましたが、Appleがその先駆けでしたね。
http://apple.ism.excite.co.jp/page/%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AF%E3%82%B5%E3%82%AD.html
Macが多くの人が所有するメジャー側ではない事で、少しでも多くの人に良さを知らせメジャー化させたいという強固な気持ちが発生し、宗教的な雰囲気を持ってしまったのかもしれません。逆側の者からすると、マーケットにおいて選ばれなかった所詮敗者のくせに何言ってんだという反発も当然あるでしょう。

それはそれとして、初代LCからの1Macユーザー、1Appleファンからすると、ここへ至るまで色々な事があって世の中もAppleも大分変わったなと思う一方で、Appleが「Appleらしさ」をまだなんとか失わずにいられているからこそ離れず付いてこれたんだと思います。もし途中で失っていたら私のようなファンすら離れ、Appleという会社はどこかに吸収されてiPhoneを出す事も無かったかもしれません。
欠点すらプラスに歪曲して喜ぶ盲目な狂信的ファンによって支えられてきたのではなく、むしろファン、エバンジェリストであればこそ「Appleらしさ」を失う事に対して非常に厳しく言い続け、Appleもその声を無視する事は出来なかったのだと思いますし、それが結局今iPhone等を出す事に繋がっているのではと。
「Appleらしさ」ってなんだよと聞かれてもそうそう簡潔には答えられませんけれど、「使える事は確かに重要だけれど、喜ばす事も忘れない」というのが「らしさ」の一端を担っているのではと思いますね。
例えば牛乳は喜ばす必要なんてなく、美味しく飲めればいいのです。けれど、美味しく飲めるだけでなくもしも喜ばす事が出来れば(喜ばすとは面白いという事だけでなく、美しさ等でも喜ばす事が出来ます)、それはその牛乳だけが持つ一つのアイデンティティになります(多少美味しくなくても受け入れられるかもしれません)。そして人はそれを「豊かさ」と呼ぶでしょう。「使える」事ばかり考えて「豊かさ」を疎かにしている、そんなメーカーはけして少なくありません。

Macはいち早くフロッピードライブをPC本体から無くしましたが、それはあの時代一時的に欠点になったかもしれませんが、今フロッピードライブが無い事を欠点や弱点と見る人はいないでしょう。MacBook AirのEthernet端子にしても同じだと思いますが(全く手がないのでなく一応解決策もあるわけで)。
時代や環境等によって欠点など移り変わりますし(Appleのデザインチームは常にそこらへんは考えてると思います)、欠点なんて探して上げようと思ったらきりがなく、ようは目的を失わせないという事が重要です。むしろ目的も考えずとりあえず付けとけばいいなんて愚の骨頂でしかなく。
「おサイフ」「ワンセグ」確かにあればあったで便利かもしれませんが、それが目的な人はそれにあった携帯なりを使えば良いし(電池の問題が解決しない以上、ワンセグを見たいのであれば無理して携帯で見るよりPSP等を併用する方が遥かにいいですね)、それが目的ではない人ならiPhoneも検討対象に入るでしょう。
iPhoneの目的はといえば「iPod」「(ネットと連携した)各種アプリ」「インターネット」であり、「豊かなシステム」が支えている事で他と一線を画しています。それら目的を熱望する人が「おサイフ」「ワンセグ」を熱望する人より多いかどうかは分かりませんが、「iPod」は広く知られ使われてますし、「インターネット」も一般の人の中でも重要性を増してきています。
そういった事を上手く伝えられるなら結構な数の人がiPhoneユーザーとなる事は十分考えられますね。

ただしMacやiPodの場合と違って、iPhoneは「ソフトバンク」という縛りがある事と、どうしても毎月8000円はかかってしまうという事があり(現状からすれば高過ぎる事はなく仕方ない料金設定と私自身は思いますが)、黒船は所詮黒船であって日本においてはiPodのような状況にはならず、iPhoneに征服されるという事にはならないだろうと考えてます(それでも世界をターゲットにする開発者からすれば全く問題ないでしょうね)。
Willcom Ad[es]である程度満足してる私もiPhoneに変えるか迷ってまして(料金とキーボードの便利さでWillcomの方が勝ってる・キーボードはBluetoothでいけるなら問題なし)、どこかに導いてくれるiPhoneエバンジェリストはいないものかと。でもiPhoneを手に入れたとしても「おサイフ」が無い事は納得した上であって、歪曲して言い回る気は全くありませんけどね。

kumapyon

iPod背面をわざわざ指紋のつきやすい鏡面仕上げにしたのも、拭くたびに愛着が増すことを意図した「emotional design」だったのか、と実に納得しました。

humu

サイクルが逆に回ると信者が受け入れるもんだから,とんでもなくヒドイ製品を作ったりもするんですよね・・
どっちもどっちの気がします

kenpoli

Macは1ボタンマウスでした。
その後、さすがにパソコン界に合わせて2ボタンマウスにしました。
ただ、Windowsの操作で
「右クリックでファイルを即、ゴミ箱へ」という操作よりも、
Macだと「ファイルをドラッグしてゴミ箱へ」の操作の方が、
直感的でシンプル、子供・お年寄りには説明も少なくて済みます。
あと、左右対称マウスなので、右利き・左利きにも問題なく使えるんですよ。

えっ!Windowsのマネして2ボタンにしたくせに!ですって?
それは認めます。。。
ただ、「マウス」「アイコン」「ゴミ箱」って、Macで使われたのが発端で、Windows95(Windows3.0?)から使われたという経緯もありますし、ここは痛み分けということで。。。

や

マカーが蔑称ですか...
自分は自分を「Windowsみたいな馬鹿げていて糞なものを使わない賢さ」を示す意味をこめて「うん、オレ、マカー」とか言っています。
マックユーザとかいうと、マクドナルドみたいな粗悪なジャンクフードばかり食っていてピザとか思ってしまう..www

tyantyako

Apple製品の魅力は購入ユーザがある程度満足できるレベルに達しつつも、「ここが、こうだったらもっと良いのに・・・」と感じる微妙な残念感があるところの様な気がします。

この残念感こそが、将来の製品に対する期待をよび、注目を集めているように思えます。 (次に期待してしまう微妙な裏切られた感)

そして、Apple(ジョブス?)が考えている未来像を感じながら共感できる人はAppleウォッチャーになり、商品そのものだけでなく、Appleという会社に魅力を感じるのかもしれません。

もっといえば、このユーザが感じる未来像をうまく利用しながら、新しいライフスタイルや技術にユーザを慣れさせることをしているのではないでしょうか(例えば、タッチパネルによるMac・PCの操作)

Appleのうまいところは、この「地ならし」と時期を見る「目」にあるように思えます。
他のメーカーが何度やっても成功とは言えない「半端なタッチパネルによる操作」を「操作がタッチパネルなのは必然」ともいえるように感じさせたということです。

残念なのは「Apple製品の残念な部分」を埋めさえすれば「売れるもっといい商品」が作れるのでは?と考えているかのような、その他のメーカー。 

頭文字S

初めまして。いつも楽しく拝見させて頂いております。
 私が Mac 信者(あえて、ユーザとは言いません!)となったのは、それまで DOS/Win のユーザ(ときには簡単な私的アプリのメーカー)であったときに、ひょんなことから職場に Mac が入り、それを使わなければならなくなったことがきっかけです。
 言葉として理解していた「マルチメディア」(今では死語?)が実感・体感でき、それまでは PC 上で C++ などを使ってアプリを作れることがパソコンの一番の良さや楽しさだと思っていましたが、全く想像もしていなかった「予定調和」的な世界がごく普通に目の前に展開され、一目見て、一触りして、たちまち Mac に心酔した次第です。ちなみに、今も頭の体操よろしく自分用のアプリ零細メーカとして、Mac を買えば無料で付いてくる Objective-C をいじくったりしていますが、Win だったら何万もするこんな開発環境がホントにタダで良いのかよと感じつつ、今更ながら Mac で良かったと思っています。
 Mac に出会って何より強く思ったのが、Mac、そして Apple には思想・哲学があるということです。昔も今も Mac には「人に優しく」という思いが貫かれています。マウスのワンボタンに固執しているのも、またせいぜいメモリの増設程度しか拡張性を認めていないのも、利き手に関係なく操作できる iPod の回転式操作法も、すべて同じ思想です。たしかに現在のソフトはワンボタンで操作するには不可能なほど高機能化・複雑化していますが、そうなったらあっさりと Win の優れたところを認めて context menu を取り入れたり、右ボタンを使えるようにしたりと、それまでの方針を一挙に変更しますが、それも「人に優しく」という不動の思想・哲学に導かれたものだと思っています。
 仕事で世話になっているのでケチをつけるつもりはありませんが、最新の Windows でも使っていると人の方が機械に寄り添っていかなければならないところがアチコチに見受けられます。Mac とて完全とはとても言えませんが、少なくとも Win はもともと色々なソフトメーカの寄り合い所帯的な感があり、思想的・操作的に統一性に欠けるあまり、人と機械の主従関係が確立されていないからだと思っています。ベンツとトヨタのアクセルとブレーキが逆位置になっているというような感じです。職場では Win を使いますが、自宅ではそのストレスを(新旧2台の) Mac が癒してくれています。
 ちなみに、Mac はかつてはマニアしか使いこなせない複雑な機械と思われていたようですが、私は自分たちが使いやすくなるように妥協することなく徹底してこだわる先進的で口うるさい「マニア」がいたからこそ、結局、今のように「誰でも」使いやすいバリアフリー的な Mac が生まれてきたのだと考えています。これからも Mac ユーザは「自分(結局はみんな)」が使いやすくなるように Apple にどんどん注文をつけて、さらに筋肉質かつ優美な Mac になるよう育てていきたいものです。ということで、Apple さん、OS9まであった「ウィンドシェード」を今度の Snow Leopard で是非復活して下さい。お願いします! (長文、失礼しました。)

MAJiDE

マウスの2ボタンに対応後も、アップル純正のMighty Mouseだと見かけ上2ボタンではないところ、単純には出してこないところにアップルのデザインの美学、執念を感じます。

ただ、Mighty Mouseだと左マウサーにとって副ボタンのクリック (いわゆる右クリック) がしづらいです。どのボタンがクリックされたかではなく、クリックされたときにどこに指が置かれていたかをセンサーで感知し主 / 副を判定するため、人差し指でクリックする際に中指をかなり意図的に浮かせないといけない (右マウサーが中指でクリックする際に人差し指を浮かせるのと比較し、明らかに不自然な動きを手に強いることになります) 。

そんな欠点がありつつも私が他のマウスに乗り換えられないのは、アップルのパソコンにアップル以外のマウスは似合わないからという、実用性とはかけ離れた理由だったりします。これも一種の感情的な絆でしょうか。

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