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逃げ切りメンタリティ

「逃げ切りメンタリティ」とは、私が執筆中の書籍(エンジニアとしての生き方)で初めて使った造語だが、「サラリーマン経営者が、『とりあえず自分の退職金が出るまで会社が存続してくれれば良い』と問題を先送りして、リスクを避けた経営をする心理状態」のことを指す。

使い方は、こんな感じだ(一つ前のエントリーより引用)。

しかし、そんなことをするとハードウェア全盛の時代に働き盛りだった40代50代の人たちは自分たちの居場所がなくなるし、万が一失敗した場合は自分たちの退職金も危うくなるわけで、今の経営陣にこんなことを言っても馬の耳に念仏。彼からからすれば、とにかく自分が円満退職するまで会社が存続してくれることがなによりも大切。余計な冒険などせずに、問題をできるだけ先送りにして、今のままの形で次世代にバトンタッチするのが一番の得策。そんな「逃げ切りメンタリティ」が今の日本をだめにしている。

「最近の若者が元気がない、会社に入ってもすぐ辞めてしまう」などの年配の人の言葉は良く聞くが、逆に今の若い人たちが今の社会に漠然と感じている不公平感や将来への不安を作り出している現状を表すにはどんな言葉が良いかを考えて作った言葉だ。

もちろん、すべてのサラリーマン経営者に当てはまる話ではないが、やはりソフトバンク孫さんやユニクロの柳井さんとかが魅力的なのは、オーナー経営者ならではの「当事者意識」が発言の端々に見られるからだと思う。全盛時代のソニーやホンダが魅力的だったのも全く同じ理由だ。

会社の株の1%も持っていないサラリーマン経営者に「当事者意識を持って、株主価値を最大化することを考えて経営しろ」と言ってもなかなか難しい。ストックオプションなどの仕組みはあるにはあるが、この問題を最も手っ取り早く解決するには、やはり企業の新陳代謝しかない。

JALの様に経営破綻した会社を無理矢理存続させたりするから当事者意識が欠けたサラリーマン経営者ばかりの社会になってしまうのだ。破綻した会社・新しい価値を生み出せない会社にはさっさと消えてもらい、オーナー社長が率いるベンチャー企業に新しい雇用をどんどんと生み出してもらった方が日本全体もずっと活気づくし、若い人たちの元気も出ると思うんだがいかがなものだろう。

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Comments

beerdog

私も、40代なので、この話、知らんぷりはできませんが、個人的に、「食い逃げ世代」と呼ばれないようにしたいものだと思います。

とむとむ

いつも興味深く読ませていただいています。

そんな自分も既にaround 50です。
「食い逃げず」に「食わせ続け」たいと思っています。

良いお年を!(^^)!

たかたか

残念なことですが、逃げ切りメンタリティ」はIT業界に限ったことではありません。
仕事柄、日本の製薬会社とおつきあいがあるのですが、上層部は絵に描いたような「逃げ切りメンタリティ」症候群です。
残念なことですが…。

masayuki

賛成です。
新陳代謝に踏み込めないのは、その変化の予測がつかない人が多いからだと考えています。
当事者意識、大事だと改めて思います。
破綻した会社をずるずる続かせても、先を明るく感じる要素にはなりません。

tos21121

いつも、興味深く拝見しています。
「逃げ切りメンタリティ」もそうですが、具合が悪くなってくると否定的なコピーが力を持ってくるように思います。
しかし、調子のいい頃は、明らかに変なことが在っても、「まあ、まあ、... 給料は上がっているのだから」が説得力だった。それに意義を申し立てる勇気も若者も皆無に近かった。もちろん、私はそうではなかったが、...
(団塊プラス世代)

くわ

「逃げ切りメンタリティ」の話を読んで、山岸俊男の言う契約社会と関係社会の間に存在するデフォルト戦略の違いを思い出しました。特に選択基準を示されずに、選択をしなければいけない状況に追い込まれると、米国のような契約社会では何らかの選択を行う人が多く、日本のような関係社会では選択をしない人が多いそうです。
というのは関係社会において、現在のような不確実性が高い状況下で特定の選択をして失敗する事は、なにもしないでゆでガエルになるよりリスクが高くなるからです。
制度面から、選択をしない事が不利になるような状況づくりをしなければ日本企業は変わらない!と、つくづく感じる今日この頃です。

Tamaki

日本にはサラリーマン経営者はあまり居ない、大企業だけでしょう?産業構造的には10人未満の中小企業で90%程度、100人未満にすると多分99%がオーナー経営者という事になります。だから大企業ばかりを取り上げるマスコミなども含め、「日本を大雑把に考察し過ぎる」のではないでしょうか?

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