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「メインジョブ・エンジニア、サポジョブ・MBAというのが最強」の意味

偶然にも大震災と同時になってしまった3月11日発売の「エンジニアとしての生き方」を読んだ読者の一人から、中で引用した「『メインジョブ・エンジニア、サポジョブ・MBAというのが最強』の真意が知りたい」との意見をいただいたので、ここで答えてみる。

まず最初に「メインジョブ」「サポジョブ」だが、これは私も一時期遊んでいたことのあるFFXI(ファイナル・ファンタジー XI)用語。このゲームを遊ぶには、まず最初に自分のキャラクターを作る必要があるのだが、その時に決めなければならないのが「メインジョブ」。体力と戦闘力はあるけど魔法は使えない戦士、戦闘力はないが攻撃的な魔法の得意な黒魔導士、などの選択肢の一つを選び、そのキャラクターを遊びながら育てて行くのだ。最初に選んだジョブがその後のキャラクターの育成に大きな影響を与えるだけでなく、異なるジョブのユーザーが協力してでしか達成することができないミッションなどがあるために、ゲームに奥行きを持たせることに大きく貢献している。

それに加え、キャラクターをある程度育てた段階で、サポジョブ(サポート・ジョブ)という名目で別のジョブの属性を持つ事ができるようになっており、キャラクター作りにより大きな幅を持たせることを可能にしている。

そんな中で、どんなジョブの組み合わせが最強か、という話がユーザーの間でもしばしばされていた。「戦闘力の強い戦士をメインジョブとして選び、回復系の魔法が使える白魔導士をサポジョブとして選べば、一人でかなりのことが出来るから最強」などである。必ずしもどれが正解ということはないようにちゃんとバランスを考えて作られてはいるのだが、このキャラクター作りの面白さがFFXIの成功に大きく寄与したことは間違いない。

こんなFFXIを遊んでいる時に、働きながらMBAを取得したために、「メインジョブ(大学・大学院で勉強したこと)はエンジニア、サポジョブ(仕事をしてしばらくして取得した資格)はMBAが最強」、と言った次第である。

ソフトウェアの世界も、私が働きはじめたころ(80年代)は、プログラムさえ書ければプロフェッショナルとして簡単に世界で通用したが、今やネコも杓子もプログラムを書ける時代。この世界で成功しようとするのであれば、ビジネスのことも分かっている必要がある、という意味である。

実際、MicrosoftであれAppleであれ、世界の一戦で活躍するテクノロジー企業には、ソフトウェアとビジネスの両方をきちんと学校で勉強してきた連中が沢山おり、そこがビジネス面での交渉力だとかマーケティング能力の面で日本のメーカーが大きな差をつけられてしまっている一因になっているとつくづく思う。

入試だけ難しくしておいて、一度入ってしまえばろくに勉強もせずに3年生から就職活動に励んでいれば良い日本の大学であれば何を勉強しても同じかも知れないが、そのあたりの問題も含めて高等教育をもう一度見直さないと、中国や韓国だけでなく、近いうちにインドにも抜かれてしまうと思う。シアトルやシリコンバレーで活躍するエンジニアの多くが、そういったアジアの国々から来た移民。日本から来て活躍しているエンジニアの数はごく少数だ。

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Comments

ReSTARTR

Twitterで質問させて頂いた者です。回答いただきありがとうございます。
「メインジョブ」「サポジョブ」の元ネタが判明してスッキリしました。

メインジョブの能力を維持しつつサポジョブの能力を身につけていくのも、その後両方の能力を伸ばしていくのも、なかなか骨が折れそうですね。
これについては実践で鍛えるのみ、でしょうか。。。

dorobou

はじめまして。いつも興味深く拝見させていただいております。

上記の記事を読んだ上で、あえて質問させていただきたいのですが、今現在エンジニアの知識を持たない文系の人間がこの先、この業界(ICT分野でベンチャー事業を作っていく仕事)で活躍する為にはどういった能力を身につけるべきであるとお考えですか?

自分は文系の大学学部を出て3年程度、ICT分野での事業立ち上げに携わってきましたが、やはりエンジニア的な知識がないとこの業界で革新的な事業を作っていくのは厳しいのではないかという思いに駆られています。かといって今から「サブジョブ」として独学で勉強したとして、その知識がプロのエンジニアとしてやっていらっしゃる方の前でどれほど役に立つのか不安もあります。

もちろん全ては自分自身なのですが、何かアドバイスをいただければ大変ありがたいです。

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