Ad Network

あわせて読みたい

  • あわせて読みたい

« Sony + Panasonic + Nokia + Ericsson + Motorola + HP + Dell < Apple? | Main | 福島第一にはメルトダウンした核燃料よりももっと危険なものがある »

TPPを「のび太とジャイアン」の関係で説明してみる

TPPに関しては、日本の輸出産業の発展のためには入るべきという賛成論と、日本の農業を守るために入るべからずという反対論の二極化で議論が進んでいる。このまま行くと、中身の議論のないままに時間切れでアメリカに押し切られる形でTPPに参加表明をする、といういつものパターンに陥りそうないやな予感がする。

TPPであれ何であれ、多国間協議に参加するのであればイニシアティブが取れるポジションを取らなければ意味がない。二国間のFTAであれば「ここは譲るけどこれは絶対に譲れない」などの交渉がまだ可能だが、TPPという多国間協議の場に単なる「one of them」として参加した場合、「多数決で決まったから」と無理難題を押しつけられても文句は言えない。

日本の外交の一番の問題は、「おひとよし」であること。あれだけの金を出しながらも国連で常任理事国になれないのは、「常任理事国の座をくれるまでは金は出さない」などの欧米的な交渉術を使わないから。「こうやって毎年上納金を納めていれば、いつかは将軍様も理解してくれるに違いない」と黙って金だけ出しているから足元を見られるのだ。

ということでTPPもしくはFTAのような仕組みで他の国との貿易を盛んにすることには賛成だが、イニシアティブも取れないような形でTPPに参加するのは最悪。参加するとしたらどんな立場で参加するのか、いざ参加したらちゃんと交渉できるのか、を見極めることが大切。

国際社会で日本が本気でイニシアティブを取りたいならば、鳩山首相が提案したEAC(東アジア共同体)を日中韓の三国で立ち上げた上で、米国にも参加を呼びかけるというのが正しい選択だったのだろうが、ジャイアン(米国)抜きで野球チーム(EAC)を作ることにのび太(日本)が躊躇しているうちに、ジャイアンがTPPという草野球チームにいつの間にかリーダー格として参加してしまい、日本にも参加を呼びかけて来たので断れなくなってしまっている、というのが今の現状、というのが私の理解である。

【参考文献】

1. U.S. lawmaker voices concern over Hatoyama's East Asian community

鳩山首相のEAC構想に関して「米国を排除したEACは米国経済にダメージを与える。(そんなものが出来る前に)米国はTPPに参加すべき」という共和党議員 Kevin Brady の談話が紹介されている。

2. President Obama, the TPP and U.S. leadership in Asia

なぜ米国がTPPの参加するべきかに関する解説。米国がアジアとの関係を強めなければ、中国がアジアのリーダーとして台頭してしまう、という危惧が述べられている。

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://www.typepad.com/services/trackback/6a00d8341c4f9853ef0162fbcacc17970d

Listed below are links to weblogs that reference TPPを「のび太とジャイアン」の関係で説明してみる:

Comments

a

中国も米国に負けず劣らずジャイアニズム溢れる国なのに
おひとよし鳩山由紀夫の浮かれた思い付きを今更支持?

Mary-Jane

アメリカ在住の主様が、日本立場を分かっていてくれて嬉しいです。

私がTPPに慎重なのは、主様が言われた正にその点にあります。

イラク派兵の時、何故NOを言えなかったか? その時から情けない気持ちでいました。
(結果としてゲームのような爆撃に加担したのも同然で、核も無かったのに反省なし)

主人と雇い人の恋愛関係が、しばしばセクハラと見紛われるように、
NOが言える自由度があってはじめて「同盟」と言えるのだと思います。

今回も沖縄問題を含め、日本は岐路にありますが、また国内の話し合いもおろそかにして、
懸念を表明すれば「お化け」を怖がると牽制され、
易々とジャイアンの言いなりになろうと言うのでしょうか?
(原発の出発と似ている!)

カリガリ博士

仮にEACで中国(ジャイアン)やスネオ(韓国)を出しぬいて主導権が取れるような外交能力が日本(のび太)にあるならば、FTAで個別交渉でも十分だと思いますよ。

tontoron

対韓国や対北朝鮮、対中国でもそうですよね。
なんで条件出して交渉できないんだか・・・先に餌やったらもっと餌くれってなるのわからんのかな?

yumeno_tocyu

TPPといっても実際は日米FTAみたいなものだと思いますし、
工業製品に関して言えば現実には日米両国の関税は2~3%ぐらい
に低いので、今更TPPに加入しても日本に益があるとは思えない。
日米FTAなら二国間で色々と条件を付けられるが、TPPになる
と加入国間の多数決で不利な条件を飲まざるを得なくなる可能性が
大きく日本には不利でしょうね。肝心の食糧問題で大きな譲歩しな
いといけなくなる可能性大ですね。
この辺の得失は考えれば考えるほど難しい選択になりそうです。

eakas

国連で日本が常任理事国になれないのは軍隊を持てないからです。お金を出してアメリカ任せという実態の通りです。

eakas

あと、TPPにしろEACにしろ、長いスパンで見ると人口数の論理(もしくは資源保有率)で人口が大きい国がイニシアティブを握る事になるので、ソレが日本でないのは確かです。

Post a comment

This weblog only allows comments from registered users. To comment, please Sign In.