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今週の週刊 Life is Beautiful:4月2日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

◇ ◇ ◇

今週のざっくばらん

シャープの経営危機に関して

シャープが台湾の鴻海グループから600億円超の投資を受けると発表したのは去年の3月でした。この案件は、シャープの株価の下落が原因でひとまず流れた形になってしまいましたが、その穴を埋めるようにシャープが Qualcomm、Samsung それぞれから約100億円を調達するという激動の一年でした。今回は、なぜシャープがこれほど懸命に資金調達をしなければならなかったのかを、財務面を見て考察したいと思います...

私の目に止まった記事

A sensitive matter

「地球温暖化」に関する最新のデータとモデルを紹介しています。ここ10年間だけで、それまで人類が排出して来た二酸化炭素の25%の二酸化炭素が排出されたにも関わらず、地球の温度が上がっていないというデータをどう説明するか、というとても興味深い話です...

T-Mobile CEO calls B.S. on the wireless industry, and the press

T-Mobile が iPhone の採用を決めましたが、これまで Verizon や AT&T が採用してきた携帯電話機の販売奨励金(2年契約を結ぶことにより携帯電話機の代金を割り引くこと)を「消費者から本当のコストを隠す悪習」と批判し、自分たちはより明確な月賦方式(最初に頭金を払い、残りを月々少しづつ返済する方式)にすることを宣言した、という記事です...

Defining your career path: journey or destination

自分がこれからどんな経験を積んでどんな仕事をして行こうという「キャリアパス」の考え方には二つあり、「社長になる」などのはっきりとした目標(Destination)を目指してそこへ至る道を考える見方と、「(社長になれるような)経験を積む」という道のり(Journey)そのものを主眼に置く見方がある、という記事です。ちょっと考えさせられる記事だったので紹介します...

Sprint and SoftBank Pledge to Forgo Huawei Equipment, Lawmaker Says

米国の携帯電話会社 Sprint を買収しているソフトバンクが、「Huawai Technologies のネットワーク機器は使う予定ない」と政府に対して公式に答えた、というニュースです。ソフトバンクによる Sprint の買収は、米国政府による審査中ですが、米国政府はソフトバンクがこれまで中国製のネットワーク機器を使って来たことに対し...

Shale gas lures global manufacturers to US industrial revival

採掘が可能になったシェールガスのおかげで、米国に製造業が戻りつつある、という記事です。ここまで企業がグローバル化してくると、資本や本社がどの国にあろうと「工場やコールセンターをどの国に置くのか」という決定は、純粋に経済的な理由で決まるようになります...

Life as a Fukushima clean-up worker – radiation, exhaustion, public criticism

英国の「The Guardian」による福島第一原発で復旧作業にあたる作業員たちにスポット当てた報道です。原発事故を起こした東電や政府は避難されるべきだが、実際に放射能被曝をしながら現場で作業している人達の多くは下請け企業に低賃金で雇われた労働者であり、彼らにもっと目を向けるべきだし、敬意を払うべきだ、というのがこの記事の主題です...

パナソニック、新経営計画で旧来路線を完全否定へ 津賀改革の舞台裏…B2Bへ舵切り

パナソニックが前経営陣の路線を否定し、プラズマ・テレビからの撤退、事業部制の復活、B2B(Business to Business)ビジネスへの転換などを図る、という報道です。上の「シャープの経営危機に関して」のグラフを見ても分かる通り、シャープほど悪くはないものの...

ソニーをダメにした、「派手な成功」狙い

上に書いた「パナソニックは B2B ビジネスにシフトする」と宣言したことを念頭に置いてこの記事を読むと色々と考えさせてくれます。消費者の方を向かずにNTTの方ばかり向いて仕事をして来た旧電電ファミリーの体質(つまり、徹底した B2B ビジネス)を「病巣」と呼び...

アングル:GSユアサ試練、車載電池発熱事故で成長戦略に狂いも

ボーイングの787に続いて、三菱自動車のハイブリッド車でもユアサのリチウムイオン電池が発火事故を起こした、というニュースです。この記事の中で、ユアサの中川敏幸取締役のコメントとして「万全を期して提供させていただいているつもりだ。少なくともリチウムイオン電池関係の風評被害は今のところない」というものが紹介されているが、どうも原発事故以来「風評被害」という言葉の使い方が...

今週の( TED) ビデオ:Nathan Myhrvold

Could this laser zap malaria?

2010年のビデオですが、興味深いテーマなので取り上げます。元 Microsoft の Nathan Myhrvold が 研究テーマの一つとして取り組んでいる、レーザーを使ってマラリアを媒介する蚊を退治しようという試みです...

UIEvolution 起業ものがたり(16):Liquidation Preferences

米国でベンチャー企業が投資家から資金を集める時には、さまざまな優先権(Preferences) のついた優先株を発行することにより、創業者の持ち株の希薄化(Dilution)を抑えますが、その時に重要なのは、増資前の会社の価値を幾らと見なしてもらえるか(Pre-money Valuation)と優先権の中でももっとも大切な Liquidation Preferences です...

読者からのご質問・ご意見コーナー

今週の質問です。

中嶋さんのメルマガを読んで、短文でも構成や内容がしっかりしていれば、読み手に必要なことは伝えれれるのだと感心しております。

私は、物事が整理整頓されていなければ落ち着かず、何事にも白黒をつけてしまいがちです。そのような性格もあり、会社での会議でも曖昧な議論・回答に、いつもモヤモヤした気持ちになります。また机の上も散らかっていると落ち着かなくなります。
物事には曖昧なまま受け入れなければいけないことがあることは、理解しているつもりなのですが、なかなか上手く受けいれることができずにいます。

毎週、メルマガを読んでいると、中嶋さんは整理整頓好きもしくは得意なのではないかと勝手に推測しています。
そこで中嶋さんの物事に対する整理術と曖昧なものに対する対処方法を教えていただけないでしょうか?是非お願いします。

私は整理整頓好きでもないし、何もかも白黒をはっきりとつけなければいけないとも思っていません。一つだけ注意している(というか、こだわっている)部分は、複雑な問題に直面した時には、それを出来るだけ独立した複数の問題に分解することにより論点や問題点をはっきりさせる、という...


モンゴルの人々が安倍総理の訪問に神経質になっている理由

Mongol Mongol2

安倍総理が訪問したモンゴルでは、安倍総理に向けて「モンゴルはウランを売らないし、使用済み核燃料も引き取らない」というデモが繰り広げられたそうである(参照)。なぜこんな声が上がるかを理解するには、少し歴史をひも解く必要がある。

以下の3つの記事(いずれも英文)が良い参考になる。

2011年7月11日 US Promotes Nuclear Waste Dump in Mogolia

この記事は、

  • ウランを輸出して外貨を稼ぎたいモンゴル
  • 原子力発電所を持ちたいアラブ首長国連邦
  • 原子力技術を輸出したい日本
  • 使用済み核燃料の最終処分場を国内に作れずに困っている米国

の4カ国の間で、

  • モンゴルにはウランの濃縮設備は作らない
  • モンゴルには中間貯蔵施設だけではなく、最終処分場を作る

という条件の元にモンゴルから輸出したウランを日本もしくは米国で濃縮した形でアラブ首長国連邦に原発の燃料として運び、使用後は再びモンゴルに戻して最終処分する、という覚え書きが交わされたと報道している。

2011年8月23日 Official: U.S. in Early Talks About Int'l Nuclear Leasing Arrangements

この記事は、モンゴルでの使用済み核燃料の最終処分に関する報道を否定して来た米国政府が、ようやく公式に話し合いの存在を認めたが、あくまでこれは「モンゴルが自国で採掘したウランを他国に貸す」という「核燃料のリース・プログラム」であり、米国で行きどころがなくなった使用済み核燃料をモンゴルに押し付けるものではない、と報道している。

2011年10月17日 Mongolia abandons nuclear waste storage plans, informs Japan of decision

この記事は、モンゴル政府が、国内の反対派の声に押されて、使用済み核燃料の中間貯蔵施設および最終処分場の建設を中止し、日本に通達した、と報道している。

 

つまり、この Comprehensive Fuel Service (CFS) プログラムとも呼ばれる「核燃料のリース・プログラム」は、「ウランを輸出して外貨を稼ぎたいなら、最終処分場を作って使用済み核燃料を引き取れ」という日米によるモンゴルへの「核のゴミ」の押しつけプログラムなのだ。

この経緯を良く覚えているモンゴルの人々からすれば、日本の安倍総理が「エネルギー・資源問題を話す」ためにモンゴルを訪れているとなれば、CFSプログラムが復活してしまうのでは、と神経質になって当然なのである。モンゴルとのCFSプログラムがあれば、日本は原発を輸出しやすくなるし、あわよくば国内にたまった使用済み核燃料を「将来輸出するだろうウランに見合う分」などの方便で引き取ってもらえる可能性すらあるからだ。

【参考資料】

モンゴル国のウラン開発・原発建設・核廃棄物処理場建設についてー今岡良子 


シャープは一株550円にこだわらずにホンハイからの資金を受けるべき

3月26日にホンハイ精密工業によるシャープへの資本投入が行われなかったことに関して、一時は「白紙撤回」という報道もあったが、実際にはまだ交渉は続けられているようだ(参照)。背に腹はかえられないシャープとしては、去年の合意時の一株550円ではなく、現在の株価に近い価格で(290円前後)での増資を受けるしか選択肢はないと思う(その場合のホンハイの持ち分は9%ではなくて、17〜18%)。

そろそろ日本の企業も、経営陣=取締役会という悪習を見直し、株主利益を代表する取締役会に一新すべき時期が来ている。こんな形で「外資」が入ることによりコーポレート・ガバナンスが改善することは、長い目で見て良いことだと私は思う。

しかし、ホンハイ、クアルコム、サムソンの三社が一人づつ取締役を出す取締役会というのもすごいことになりそうだ。

参考までに、主要なメーカーの自己資本率と流動比率をグラフ化したもの張り付けておく(解説は次号のメルマガを参照)。

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Ratio

 


安売りDVDプレーヤーが加速するソニーブランドの凋落

シャープやパナソニックやソニーの凋落を、広告人や広告会社はもっと恥じるべきじゃないかな」というエントリーを読んだが、ここ数年間の米国でのソニーのブランド力の凋落を目の前で見ていた私は、問題はもっと根本的なところにあると感じている。

こちら(米国西海岸)に暮らしていて、最初に「あれ?」と感じたのは、Blu-ray が市場に出始めた2000年代の前半に、米国の量販店でソニーが DVD プレーヤーの安売りを始めた時だ。ウォークマンやトリニトロンの時代よりはブランド力が落ちていたとは言え、まだ「一流ブランド」の地位を保っていた時代だ。

その時は、「ソニーとしてはBlu-ray へのシフトを考えており、在庫一掃のために一時的な安売りをしているのだろう」ぐらいに思っていたのだが、なぜがそれが現在までも延々と続いているのだ。ターゲットで DVD プレイヤーを安い順に並べると、ソニーが2位と3位を占めている(参照)。

Sony

「とにかく売り上げを下げるわけにはいかない」「枯れた市場だから利益率が高い」「生産は中国に外注しているので投資リスクはない」などの理由/言い訳があるかも知れないが、こんなことを続けていたらソニーのブランド力は下がる一方だ。

広告も大切だが、「どこで勝負をしている会社なのか」を消費者にはっきりと訴えることのできる商品ラインナップを持つことが今の時代にはとても大切だと思う。


今週の週刊 Life is Beautiful:3月26日号

今週のメルマガ「週刊 Life is Beautiful」の配信準備が整ったので、内容を簡単に紹介する。

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今週のざっくばらん

NTTドコモはなぜ Tizen の採用を決めたのか

2月終わりにスペイン・バルセロナで開かれた「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で、モバイル端末向け OSである、Tizen と FirefoxOS が発表され、端末メーカーや通信事業者がサポートを表明しました(日本では、NTT ドコモ/NEC/富士通 が Tizen、au が Firefox OS)。iOS vs. Android の二強を Windows Phone OS が追いかけ、棺桶に片足を突っ込んだ Blackberry が何とか生き残ろうともがいているという構図に、今さらなぜ新しい OS がそれも二つも参戦するのでしょうか?...

私の目に止まった記事

Microsoft tempts Windows developers with $100 cash for new apps

Microsoft が、アプリケーション開発者に対して「Windows Phone もしくは Windows 8 向けのアプリケーションを6月30日までに作れば、一本あたり100ドル払う」と発表した件に関する記事です...

The Battle for the Living Room Is Over - The War for the Consumer Is On

日本では、パナソニックのプラズマテレビからの撤退の報道がありましたが(最初は日経新聞からの単なるリークでしたが、マスコミの間では既成事実化しています)、リビングルームの戦いを制するには、スマートフォンやタブレットも含めた常時接続デバイスのUIをコントロールすることが必要、という記事です...

FTC: Ads on mobile, social media must show disclosures

最近は、Twitter や Facebook などを活用したソシアル・マーケティングが盛んに行われていますが、消費者を守るために、FTCが「広告である場合にはそれを明示しなければならない」というルールを作った、というニュースです。一見何気ないニュースですが、ますます重要になって来たソシアル・マーケティングの今後を考える上で、とても...

Being a leader, not a micromanaging editor: 3 patterns to avoid

細かなことまでに上司があれこれと口を出すことを、英語では micromanagement (動詞はmicromanage)と表現しますが、マネージャーが陥りやすいパターンを3つ示し、それぞれの対処法を示しています。私が出会ったリーダーの中で、もっとも際立っていたのは、Windows95の開発責任者だった Brad Silverberg...

The Future of Food

Bill Gates がさまざまな意見を表明するために作った "the Gates Note" の「食」に関するプレゼンです。肉を食べることがいかに効率が悪いか、環境に良くないかを説明した後に、(大豆などの蛋白質から作った)人口肉の研究が進んでいることを提示する、という構成になっています...

アップルが国内携帯シェアで初の1位に - IDC Japan調査

アップルの国内携帯電話シェアが23.3%で1位を獲得した、という報道です。これまでは、日本でも米国でも「スマートフォンの中でのシェア」ばかりが注目されて来ましたが、そもそもスマートフォンの定義すら曖昧なので、私はあまり好きではありませんでした。そもそもスマートフォンなる言葉は、Nokia の S60 が...

Elon Musk: Boeing 787 battery fundamentally unsafe

この記事そのものは少し前のものですが、ボーイング787のバッテリー問題に関する興味深い資料なので紹介します。ボーイング787はリチウム・イオン・バッテリーが飛行中に発火したことが大問題になり、アーリー・アダプターとして787を導入していた JAL や ANA は多大な迷惑を...

Adobe raises profit forecast as subscription model gains traction

Adobe が Creative Cloud 加入者が順調に延びていることを理由に、利益予想を上向き修正した、というニュースです。Creative Cloud は、デザイナー向けのデファクト・スタンダードとなっている PhotoShop、Illustrator などのアプリケーションを...

Renesas Mobile and STE in fight to survive

携帯端末の無線ベースバンドの半導体を作っている ルネサス・モバイル(ルネサス・エレクトロニクスの子会社)と STE (STMicro と Ericsson の子会社)が、どちらも存続の危機に瀕して身売り先を探している、という記事です。ここ十年で携帯端末の数は爆発的に増えたので、業界全体は成長していますが、...

SMEs Key to Rakuten's Success

CNBC による楽天の三木谷さんのインタビュー・ビデオです。普通の日本の企業の経営者のインタビューと比べてはるかに良かったと思います。ある意味、ようやく「同じ土俵に立てる経営者」が出て来た、という感があります。そこで、私なりに三つの面から、このインタビューを評価してみたいと思います...

Why Netflix Loves Amazon

映像配信ビジネスでは、火花を散らす戦いを繰り広げてるライバル関係にある Netflix と Amazon ですが、Netflix が Amazon のクラウド・サービス AWS を使っており、その部分に関しては両社の関係はとても良い、という一見不思議な関係を指摘したニュースです...

今週の( TED) ビデオ:The surprising truth about what motivates us

The surprising truth about what motivates us

今週のビデオはTEDのものではありませんが、なかなか意味深い内容のものなので紹介します。社員に一生懸命働いてもらうためのインセンティブとしては「お金」が最も広く使われていますが、実際に実験してみると、「お金」がインセンティブとして有効に働くのは単純作業のみで、創造力を必要とする知的労働には...

UIEvolution 起業ものがたり(15): Term Sheet

UIEvolution の起業に際しては、Ignition Partners から開業資金を提供してもらいましたが、資金提供の際には、さまざまな条件を決める必要があります。具体的には...


何とかこのまま逃げ切りたい米国の原発業界

米国 NRC が、福島第一と同じ沸騰水型の原子炉へのフィルター付きベントの義務づけの即時実施を見送りました。

 NRC Delays Action on Vent Plan While to Study Options

技術陣が必要と言っているにも関わらず、政治家と原発業界からの圧力に NRC が屈した形になりました。

この記事にも書いてある通り、フィルター付きベントを付けるには原子炉一基あたり $20 million のコストがかかります。とにかく出来るだけコストをかけずに寿命いっぱいまで原子炉を使い切りたい原発業界としては、今さらそんなことを言われると廃炉に追い込まれる原発が出て来てしまいます。精一杯のロビー活動をしたのでしょう。この記事にも「(規制の見送りは)原発業界にとっての勝利」と書かれています。

記事の後半には、「フィルター付きのベントが義務化されると得をするのはアレバや東芝のようなフィルターのサプライヤー」とまで書いてあるところが、いかにも米国の経済記事。

 


「究極のコンテンツ」としてのライフログ

ウェアラブルカメラの時代がやって来る」というエントリーには数多くのフィードバックをいただいた。せっかくなので GoPro の応用例をもう一つ紹介する。究極のコンテンツはやはり「ライフログ」だとつくづく思う(既存のデジカメ・メーカーがなぜ GoPro と戦えないかに関しては、こちらを参照)。


反原発の波は決して収まらない

福島第一での原発事故から二年が経ち、自民党は着々と原発再稼働の準備を進めている。霞ヶ関の人達は、安保反対の時と同じように次第に反対の声も下火になると期待しているのだろうが、さすがに今度という今度は無理だ。

万が一の事故の際には政府がまったく頼りにならないこと、事故が起こっても誰も責任を取らないこと、「必要だから安全」というロジックを使う限り再び安全神話が生まれてしまうこと、そして、原発が生み出す「核のゴミ」は私たちの子孫にとっては負債でしかないこと、を人々が知ってしまったからだ。

ドイツは「原発は倫理的でない」という理由で脱原発を決めたが、これは技術の問題ではなく、倫理の問題なのだ。

もちろん化石燃料にもCO2や枯渇などの倫理的な問題はあるので、やはり今の段階から再生可能エネルギーへの積極的な投資をし、一日でも早く「持続的に維持可能な社会」を実現することが大切だ。その意味でも政府が「30年代に原発ゼロを目指す」などの明確な目標設定をして進化圧を与えることはとても重要だ。

台湾では、こんなCMが流れている。結局の話、これに尽きる。


ウェアラブル・カメラの時代がやって来る

ウェアラブル・コンピューターに興味を持つエンジニアの間では、Google Glass が注目を集めているが、実際の消費者の間で急速に浸透し始めているのが GoProContour に代表されるウェアラブル・カメラだ。

GoPro と Contour は、マウンテン・バイカーやスノー・ボーダーなどのアクション・スポーツ・ファン向けに特化してマーケットを切り開いたが、これは業界全体から見ればウェアラブル・コンピュータがキャズム(アーリー・アダプターとそれ以外の人々の間のギャップ)を乗り越えるのにとても有効な手法として働いている。

参考までに、私の知り合いが Helly Hansen のビデオ・コンテストのための参加作品として、ウェアラブル・カメラを実際にスキー場で使って撮影した作品へのリンクを張り付けておく。

https://claimmyrun.com/watch/1765/?user=1355&vpg=1&vsort=views

こんなビデオが誰にでも、気楽に作れる時代になったのだ。

まずはアウトドア・スポーツの場面でこんな使われ方が広まり、次にそれが街にやってくる。「プライバシーが」「肖像権が」と問題視する人も沢山いるとは思うが、これはもう避けられない流れだと思う。