Openwave
2004.02.25
GSM コンファレンスの初日である。渋滞がひどく、近くのパーキングが全く空いておらず、とても苦労してしまった。カタログ値ではホテルから11分で会場に着くはずのところ、近くに行くまで45分、パーキングを探すのに45分、パーキングから会場まで歩くのに30分かかってしまい、約束していたミーティングをすっぽかすことになってしまった。惨憺たる出だしである。
前置きはさておいて、本題に入ろう。疲労困憊してまずは一番手前の入り口から入ると、明らかに裏口である。天井は低く、小さめのブースがならんでいる。訳もわからず歩いているとドコモのブースがあった。予想外に小さいブースである。ドコモの人によるとGSMコンファレンスでは、これが普通である。続いて歩いていると、Openwave のブースで、CTO の Thomas Reardon が「5億台に乾杯」という言葉でスピーチを締めくくるところであった。Thomas とは、私がマイクロソフトにいたときに一緒に働いていた(Internet Explorer グループ)ので、良い友でありライバルでもある。この前のCTIAでも、レストランで会って、「Openwave のブラウザーは1Mバイト以上だろう、大きすぎるんじゃないのか?」と茶化したことがある。
スピーチの後ブースに入っていくと、歓迎してくれ、一時間ほど話し込んでしまった。彼のグループ(ブラウザーグループ)が本当に狙っていること(「Openwave Browser v7.0 は Windows 3.01 みたいなもの」だそうだ)、Openwave がブラウザーの圧倒的なシェアを利用してメールクライアント、基本UIなどをも視野に入れてビジネスをしていることを丁寧に説明してくれた。やはり、元マイクロソフトにいただけあって、非常に戦略的である。このあたりの考え方は、アクセスやオペラには難しいだろう。
特に Thomas が自慢しているのは、アクセスの牙城を崩したことである。ヨーロッパの iMode 仕様の携帯のブラウザーはこれまでアクセスが100%独占していたが、今回ヨーロッパの携帯電話メーカーの一社(名前はここでは公表できない)が、Openwave のブラウザーを採用することが決まったそうである。デモを見せてくれたが、まだバグがあるようだ。
ちなみに、この写真は、Thomas がわざわざこのブログのために、ポーズをとってくれたところである。広げた左手はもちろん、「5億台」の5である。5億台は確かにすごい。うちの会社もがんばってはいるが、まだ100万台ぐらいである。いつか越してやる!
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