エコノミー症候群
ファイナルファンタジー XI

プレステ+BBキット

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 仕事の都合上オンラインゲームを理解する必要が出来たため(ただしこれは表向きの理由で、実は私が遊びたいだけと誤解している人は沢山いる)、急遽プレーステーションとBBキット(ブロードバンド・キット)を購入した。数年前から、「ファミリールーム(日本語では「茶の間」)を制するのはパソコンか、ゲームマシンか、セットトップボックスか、それともネットワーク家電か?」というテーマで、業界では大騒ぎをしてきたが、やっとその本当の戦いが、ハードウェア環境、ブロードバンドの普及、コンテンツの充実ととともに始まったのである。

 現時点では、ソニーのプレステ、マイクロソフトのXBox が、ブロードバンド・ゲーム端末として真っ向から戦っているが、家電メーカーがこぞって進化させているハードディスク・レコーダーがしっかりとブロードバンド対応をしてくると面白くなってくる。ソニーが区多良木さんのリーダーシップの下で、どのくらいのスピードで社内の家電ビジネスに変革を起こせるかが大きな鍵を握っている。「すご録」の成功は短期的には良かったのかも知れないが、戦略的にはPSX の一人勝ちに持って行きたかったはずである。

 がんばってほしいのがブロードバンド戦略を打ち出せずにいる任天堂と、いつまでもニッチにとどまっているアップルである。ピピン(数年前にアップルとバンダイが共同開発したマックベースのネットワーク・ゲーム端末)の失敗で懲りてしまっているのかも知れないが、アップルは絶対にこの戦いに参入すべきである。ゲームやブラウザーを意識せず、今のデジカメ・iPod路線をきちっと踏襲し、マルチメディア・コンテンツのネットワーク配信と、ハードディスク・レコーダーの機能を持った iMac を作れば、プレステ、Xbox に対抗する第三勢力になれる。パナソニックあたりがアップルへの資本注入と同時に iMac ベースのハードディスク・レコーダーを出してくれるとすごく面白くなる。

 伏兵はヤフーBBである。ADSLから、IP電話への横展開はアナログ電話がそのまま繋げるのADSLモデムという画期的な戦略で大成功を収めたが、テレビ・ビデオのネット配信ビジネスへの横展開はまだまだである。その際、IP電話戦略と同じく、TVに繋ぐだけで簡単に動くブロードバンド・セットトップボックスが鍵を握るのは明白である。先日、第一世代のセットトップ・ボックスのデモを見せてもらったが、全然駄目である。安っぽいユーザーインターフェイスは、プレステやXbox よりは、任天堂の初期の8ビットファミコンに近い。ゲーム機とビジネスモデルが違うために端末のコストを抑えなければならないとのことだが、これでは売れない。日本の放送・通信ビジネスに大変革をもたらすべく立ち上がったヤフーBBなのだから、そこは孫さんのウルトラCでなんとかしてほしい。レンタル・ビデオビジネスまでも視野に入れれば、ゲーム端末に匹敵する端末を作ってもビジネスが成り立ちそうな気がするのだが…

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