UIA: ペンシルバニア駅
2004.08.28
私は商売柄か、街角を歩いていても「これは使いやすい」、「この表示は分かりにくい」など、色々なものの使い勝手・ユーザーインターフェイスが気になってしかたがない。そこでブログ内の新企画として、"User Interface is Art" (略して:UIA)シリーズを始めようと思う。これはその第一弾である。
これは、荷物と家族を抱え、アメリカで初めて乗る列車に胸を躍らせて、ニューヨークのペンシルバニア駅に入った私を待ち受けていた案内標識である。"Ticket・Train" という方に行きたいのだが、この標識を見て迷ってしまった。この矢印は、(写真の左の)柱を左に見ながらまっすぐ進めと言う意味だろうか、それとも、柱の手前を左に進むべきだろうか?はっきり言ってあいまいである。思い切って柱の手前を左に行ってみると、心配したとおり間違っており、100メートルほど戻らねばならなかった。幸い電車には乗り遅れなかったが、さっそうと前を歩く父の威厳が台無しである。
このケース(柱を左に見てまっすぐ行くべきケース)で言えば、矢印の方向を少し変えるだけで(11時がベストだが12時でもOK)、あいまいさが消える。逆に、柱の手前を左に進むべきなら、表示する場所をもっと左にして、矢印がちょうど柱の真上に来るように書くべきである。一見小さな問題のように思えるかも知れないが、たぶん、毎日何千人もの人が始めて訪れるであろうこの手の場所の案内標識は、もう少し気を使って描いて欲しいものである。
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