フロント・ミッション・オンラインと Linksys ルーターの相性
2004.09.30
FMO(フロント・ミッション・オンライン)のベータ版サービスが11月から始まると聞き、早速FMOのウェブページをチェックする。すると、「ダウンロード」の所に「検証ツール」というものが用意されている。説明を読むと、
「今回の検証ツールは、お客様の通信回線で『フロントミッション オンライン β版』をお楽しみ頂けるかどうかの指標となるツールです。」とある。
早速ダウンロードして走らせてみる。せっかくベータ版のCDを手に入れても、家の回線がそれに対応していなければ仕方が無い。上り回線、下り回線、と順調にテストは進むのだが、P2Pのテストが2%のところでで止まってしまう。「やな予感...」と思って見ていると、案の定そのままタイムアウトしてしまい、「お宅の回線ではP2P通信が出来ません」という結果になってしまう。
つい先日勉強したばかりの知識で、「ルーターが悪いのかも知れない」とは思うが、その先どうして良いかは分からない。FMOを遊ぶときだけは、ルーターをはずしてモデムとPS2を直結するしかないのかもしれない。
ちょうどそのすぐ後に、仕事でスクエニの人と電話会議で話す機会があったので、会議の終わりにこのことを伝えると、「その検証ツールは私のグループで作りました」と言う。なんという偶然だろう。その人によると、たぶん私のルーターが「UPnP 対応」では無いかららしい。私が、「でも最近ルーターは買い換えたばかりで、Linksys の最新のモデルですよ」というと、「じゃあ、たぶん UPnP 機能が工場出荷段階ではオフに設定されているんですよ」と言う。
「じゃあ、試して見ます」と電話を切る。ルーターの説明書を見つけ出してきて、「UPnP対応」 に関する記述を探す。...無い。しかたが無いので、Linksys のウェブページに行って探すが、私のルーターのモデル(WRT54G)が「uPnP対応」かどうかの記述は一切無い。
「最後の望み」と思い、設定変更用のツールを立ち上げて、それらしい Security や Access Restrictions のページを探してもやはり無い。「やはりこれは『UPnP 対応』では無いのか」と半ばあきらめながら、他のページもいちおう目を通して見ると、なんと予想もしなかった Administration のページに UPnP というセクションがあり、Disable になっているではないか!早速そこを Enable に変更し、 先ほどの検証ツールを走らせると、無事にP2Pのテストもパスし、判定結果は、
『フロントミッション オンライン』のプレイが可能な環境と思われます。
合格である。こんな大切な機能を、工場出荷段階でオフにして出荷している Linksys の気が知れないが、とにかく結果オーライでである。スクエニのA氏に感謝・感謝!
しかし、私ですらこんなに苦労しなければならないのに、普通の人はいったいどうするのだろう。さまざまなテクノロジーが進歩しているとは言え、まだまだ一般の人に使いこなせる時代にはなっていないというのを実感できる良い体験であった。作る側にいる我々は、使いこなせない人を絶対に非難してはいけない。使いこなせない人が悪いのではなく、万人に使いこなせないものを作る方が悪いのだ。ユーザー・インターフェイスを作る仕事に従事する私としては、これを肝に銘じておかなければならない。
① ブラウザーを立ち上げ、http://192.168.1.1/ に行く。
(注)パスワードを尋ねられたら、ユーザー名は空白のままにし、パスワードを "admin" とする。
② Administration というところをクリックする。
③ UPnP: というセクションの Enable をクリックする。
④ Save Settings というボタンをクリックする。
これで完了である。Enjoy FMO!