アイデンティティ泥棒とシュレッダー
2004.09.28
最近米国のニュースなどで良く取り上げられる新手の犯罪が「Identity Theft (アイデンティティ泥棒)」である。個人のクレジットカード番号や社会保険番号を何らかの方法で盗み出し、悪用する犯罪のことである。最近逮捕されたケースでは、(1)ゴミ箱のゴミの中からクレジット・カード番号を盗み出し、(2)その番号でオンラインで買い物をし、(3)それをネット・オークションで売る、ということを繰り返して6ヶ月で2000万円以上稼いでいたというからすごい。ネットを使っているので、一見ハイテク犯罪のように思えて、ゴミ箱や郵便受けからクレジット・カード番号を盗み出すという部分が思いっきりローテクなところが何とも言えない。
この犯罪に対する最も効果的な防御策は、ペーパー・シュレッダーと郵便受けの鍵だそうである。ローテク犯罪にはローテクで対抗である。私の近所でも、いっせいに鍵のかかる郵便受けに変更することが決まったばかりだ。
週末に日本からシアトルに戻り、たまった請求書を処理しているときに、そろそろシュレッダーを買う時期が来たかなと思い始めていた。昨日のタウン・ミーティング(近所の人たちが集まる会合)に警察の人が来て、色々と注意事項を述べたのだが、そこでもまた Identity Theft の話題が出たので(こういうのを「天からの声」というのだろうか)、今日さっそく Staple (大手の文房具ストアの一つ)に行ってシュレッダーを買ってきた。さすがに良く売れているのか、ゼロックス社の家庭用モデルはわずか35ドル(4000円弱)であった(早く買えばよかった)。Identity Theft の流行で一番喜んでいるのはシュレッダーを作っている会社かもしれない。
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