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♪富士の高嶺に降る雪も~

041127_093024_1  今日は早起きして、御殿場までドライブ。朝食を御殿場インターそばのジョナサンで食べた後、いつもの場所に富士山を見に行く。自衛隊の演習場と富士サファリパークの間のなんの変哲も無い場所なのだが、視線をさえぎる建物が無いので、私の一番のお気に入りの場所である。

 雲ひとつ無い空に聳え立つ富士山はちょうど良い按配に雪をかぶっており、私が他の山だったら「参りました」とひれ伏してしまいそうな荘厳さである。

 ちなみに、普段は人気のあまり無い場所なのだが、今日に限って車が数台止まっており、人が20人ほどいる。皆、三脚つきの望遠鏡で、何かを一生懸命見ているようである。望遠鏡は演習場の方(写真の右手)に向けているので、私のように富士山を見に来たわけではないのは明らかだ。

 通りがかりに目が合った人がいたので、「何を見ているんですか」と聞くと、「とても珍しい鳥がいるんです」と答えてくれる。「何と言う鳥ですか」という質問がすぐ脳裏に浮かぶが、その人のあまりにも強い「いい人オーラ」に圧倒され、その言葉がだせなかった。 その「とても珍しい鳥がいるんです」と言う一言の裏に、「この人もバード・ウォッチングが好きだったら仲間にしてあげよう」、「この滅多にないチャンスを一緒に分かち合ってあげよう」という「愛」があふれており、「何と言う鳥ですか」という質問をしたとたんに鳥好きと勘違いされそうだったのだ。「君も見てごらんよ」と望遠鏡を貸してもらったりして、その「めずらしい鳥」が見えたときに、感動した演技が出来るとは到底思えなかったのだ。たぶん最初に頭に浮かぶ「あれは焼き鳥にするとおいしいんですか」という悪趣味な言葉で相手を傷つけないようにすることが精一杯だと思う。

 通り過ぎながら、「あれが紅白歌合戦で有名な全国野鳥の会だね」、と横の妻に言うと、「日本にも結構いい人がいるのね」と返事が返って来る。彼女も全く同じオーラを感じていたようだ。


空飛ぶオフィス

041119_161426  ここのところ、月一回のペースでシアトルと東京を往復している。「移動時間が大変ですね」と気を使ってくれる人がいるが、その時間が以外の心地よいのである。

 シアトルにいても東京にいてもそうなのだが、オフィスに行くと何かとミーティングが入ったり、人に話しかけられたりして集中して仕事ができない。かといって家で仕事をしていても、ついメールをチェックしてしまい、いつの間にかメールでのやり取りに多くの時間を費やしてしまう。

 昔は「必要もないのに会議ばかりする」が主な「仕事をした気になる症候群」の症状だったのが、今はそれに「メール」が加わったので、常に意識していないと、「仕事をした気になる症候群」はいつでもどこでも襲ってくる。

 そんな時代に一人きりになれてメールも入って来ない時間を9時間近く持てる飛行機の中は、私にとって貴重な空間である。読まなければいけないと思いつつなかなか読めなかった分厚い資料を読む、だとか、行き先でするプレゼンの資料作り、などを集中してするには絶好の機会である。

 特に今月からはノースウェストの8便が新しい機種になり、座席に110Vのコンセントがついているから言うことなしである。今回のシアトル→東京便では、離陸と同時にノートパソコンを開き、プレゼン資料の作成、作成中のデモ・プログラムの機能追加、などなどとても充実した時間が過ごせた。

 それに加えて、成田エクスプレスに乗ったときにパソコンがフル充電状態なのがすばらしい。成田駅でたまっていたメールをダウンロードし、走行中に返事を書いてしまうと、ほとんど移動によるロス無しである。おかげで、東京の家についてからはゆっくりと家族と時間を過ごして時差の調整に専念できる。


デーブ・マシューズにかぶりつき

041114_135708 先週の土曜日、シアトルのライブハウス SHOW BOX に行った。Rob Glaser(リアル・ネットワークスのCEO)の結婚披露パーティに招待されたのだ。皆が驚くような「大物」のゲストを招待したので楽しみにして欲しいという。

 せっかく招待されたのだからとタキシードを着始めて気がついたのだが、タキシード用のシャツがない。普通のワイシャツを着てみたがどうも様にならない。あわててそのままも格好でノードストローム(近所のデパート)に行きタキシード用のシャツを買い、その場で着替えさせてもらうことにする。あいにくカフス・ボタンが必要なタイプのシャツしかなく、カフス・ボタンまで買わされる。ずいぶん高くついてしまった。

 そんなこんなでパーティの始まる7時には30分以上遅れてしまったが、Fashonably late (パーティには少し遅れていくのがおしゃれという意味)という言葉があるアメリカでは何の問題もない。案の定、「大物」の登場は8時半らしい。

 いざ、中に入ってみると、タキシードを着ているのは私ぐらいだ。スーツを着ていればいいほうで、ジーパンの人たちもいる。あんなに苦労してタキシードで来て損した。

 一人で行ったので、間が持たなかったらどうしようと思ったが、幸い元マイクロソフトの知り合いが数人いたので、その連中と雑談して過ごす。Windows CE プロジェクトのVPだった Harel Kodesh は、今は Amdocs という会社の Chief Product Officer だそうだ。IE の開発で知り合った Rob Williams は Openwave の開発のトップだ。なぜか現役でマイクロソフトで働いている人には一人も会わなかった。

 8時半になると、Rob Glaser が嫁さんと壇上に上がり、ごく短い挨拶をすると、「今日の特別ゲストはDave Matthews」と紹介する。パーティ会場に来ていた人たちから大きな歓声があがる。そのDaveがギターを抱えて壇上にあがり、歌い始めるとパーティ会場にいる人たちがステージに集まり熱狂している。せっかくなので、私もそれと合わせてステージに近づくが、芸能界にうとい私は Dave Mattews と言われても全くピンと来ない。歌どころか名前も知らない私がかぶりつきで見るなんて、ファンに怒られそうだ。

 確かに良い曲だが、3曲ぐらい聴いたところでステージの前で熱狂しているふりにも飽きたので、ステージから離れて、また雑談モードに入る。少しすると9時半になったので、コンサートは続いていたが帰ることにした。Fashonably Early という言葉は無いが、パーティとかは早めに抜け出すのが私は好きだ。


ポパイカレー

Curry_egg  単身赴任の暮らしの知恵として、工数の節約のために、カレーなどは多めに作って何日間に渡って食べるという工夫は前からしているのだが、やはり2日も3日も同じものを食べ続けるのは悲しい。もちろん、冷凍するのも一つの手段だが、それだけでは芸がない。

 そこで、最近考案したのが、ほうれん草と半熟スクランブルエッグ入りのポパイ・カレーだ。

 私の行っていた大学の裏手にあるなじみのカレー屋のメニューで一番のお気に入りがこのポパイ・カレーであった。キッチンも合わせて4畳半ぐらいしかない小さなレストランで、カウンターごしにマスターが作っているのを見ていたので良くおぼえているのだ。

 作り方はいたって簡単。オイルをひいたフライパンの上でほうれん草を炒め、それがしんなりとしたところで溶き卵を加え、ほうれん草に絡ませながら半熟にしたところにカレーをかけて、サッと混ぜたら出来上がりである。調味料はいっさい入れる必要がない。5分ぐらいでできてしまう手軽さだ。

 卵を多めにすると(私は一個半ぐらいが好きである)、カレー味のオムレツのようになってとても良いご飯のおかずになるのである。緑色野菜の栄養満点なところも普通のカレーでは得られないボーナスである。


「粗大ゴミ」バラバラ投棄作戦

Table  結婚以来使っていたテーブルがずいぶんと薄汚れてきたので、新しいものに買い換えた。そこで問題となったのは、古いテーブルの始末である。

 シアトル近郊では、この手の粗大ゴミは粗大ゴミ処理施設に自分で持っていくことになっているが、どう考えても私の車には乗らない。トップを空けて無理やり上に突き立てた状態で走るというのも考えたが(もう少し小さなものはそうやって運んだことがある)、さすがにこのテーブルは無理である。

 すると、どこかから小さなトラック(pickup truck)を調達してくるしかないのだが、それも面倒だ。

 そこで、テーブルをバラバラに切り刻んで通常ゴミとして捨てることにした。幸い、4年ほど前に日曜大工の道具として、circular saw (円形の刃がついた電動のこぎり)を買ってあったので、それを使えば簡単だ。

 予想したとおり、作業はものの15分ほどで終了した。後は、3回ほどに分けて通常ゴミと一緒に捨てるだけのことである。トラックを借りて、粗大ゴミ処理場に捨てに行くよりもずっと短時間で始末することができた。


キッチン・マルチタスク

041106_120854  米国で単身赴任状態になり、もう2年も発つ。掃除は人に頼んでいるし、洗濯は機械がやってくれるので良いが、食事の支度だけは手を抜くわけにはいかない。

 会社から帰ってから作って食べるので、その作る時間をいかに短くするかが勝負である。多めに作って後は冷凍しておいたり、料理しながら食べる鍋にしたり、との工夫はしてきたのだが、今日は新しい試みにチャレンジ。明日の分もいっぺんに作ってしまうという方式(コンピューター用語で「マルチタスク」)で効率化を図るのである。

 料理というものは、火が通るまでだとか、電子レンジで解凍できるまでだとかの「待つ時間」があり、この部分がもったいない。かといって、その間にメールのチェックでもすると気がそっちへ行ってしまってかえって時間がかかったり、焦がしてしまったりする(FFXIで鍋を一つだめにした)。そこで考えたアイデアが、二食分いっぺんに作ってしまうという作戦だ。これにより、「待つ時間」に他のことができるし(コンピューター用語では、「パイプライン処理」と呼ぶ)、まな板や包丁を洗う・野菜を洗う・野菜の切れ端を始末するなどの作業を一度に行うことが出来る。

 もちろん、明日食べる分は、作り置きのできるものでなければいけないので、カレーを作ることにした。特に、カレーやおでんは「次の日の方がおいしい」という黄金則があてはまるので、うってつけだ。

 やってみると、意外と簡単であった。ちなみに、今日の献立は、

  • 子持ちシシャモ(焼いただけ)
  • 焼きシイタケと三つ葉の和え物
  • まぐろの刺身(スーパーのパッケージを開けただけ)
  • ピーバイン(マメ科の植物の茎)のオリーブオイル炒め
  • まぜご飯(丸美屋の「五目釜飯の素」をまぜてご飯を炊いただけ)

で、明日のカレー(牛肉を炒めて、一口たまねぎとニンジンをスープで煮てからカレールーを足しただけ)と同時に作って、約55分であった。唯一のミスは、ご飯が炊き上がる7分前にシシャモが焼き終わってしまったことだが、弱火で暖めつづけて何とかしのいだ。食べ終わって、完璧に片付け終わるまでがちょうど一時間20分と、初めての試みにしてはスムーズに進んだ。その上、ボーナスとして、明日は味のしっかりと染み込んだ、「一日たったカレー」が食べられるのだから悪くない。


自分が少数派になるだろう項目ベスト10

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 ブログを始めてからそろそろ一年になるが、このブログ独特のまったりとしたコミュニティーの作られ方が妙に心地よいこのごろである。ぼちぼちだが、定期的に訪れてくれる人も増えたので、そろそろ実験をして見みようと思う。読者の方のご協力がぜひとも必要なので、ぜひともお願いしたい。協力の方法はごく簡単で、自分自身のブログ、もしくはこのエントリーのコメント欄に、ある「お題」にしたがって自己紹介をするだけでよいのである。

 「お題」は「自分が少数派になるだろう項目ベスト10」である。このアイデアは、「しゃおしあ」さんという方のブログのエントリーからいただいた。「自分はどんなところが少数派だろう」と考えたら結構楽しかったので、皆さんにもその楽しみを味わいつつ、ブログ・コミュニティの生成実験にご協力願いたい。単に長所・短所・性格などを語るよりも、ずっとその人の個性がが出て興味深い情報が得られそうだと思う。

 私自身について、風呂に入りながら思いついたものを上げると、以下のようなものになる。

1.酒は飲まない (じつは飲めない)
2.赤信号をときどき見逃す (助手席の人に指摘してもらう時がよくある)
3.夏休みの宿題は、最初の一週間で終わらせて後は遊んでいた (仕事もそうできたら幸せ)
4.中学生の時、一番好きだったテレビ番組は教育テレビの通信高校講座 (故竹内均さんの大ファンでした)
5.早寝・早起き (田舎に行けば少数派ではないけど)
6.天ぷら・焼肉・すき焼きを食べに行って、最初から白いご飯が出てこないと怒る
7.三度の飯をきちんと時間通り食べる (というか、食べないとキゲンが悪くなる)
8.調味料入れの棚から塩・醤油などを探すのが極端に下手 (というか見つけられない)

 他にも、団体行動が嫌い、人ごみがきらい、タバコは吸わない、つりだなに荷物を置くと忘れるので置かない、などを思いついたが、どうも「少数派」とは呼べないような気がする。無理にベスト10にせず、ベスト8で妥協するのも私らしいと勝手に納得(この性格は少数派か?)。

[11月3日付追伸]もう一つ、ごくごく少数派な項目を忘れていた。
9.中学校の時から忘れられず、今でも時々解こうとして解けない数学の問題がある。(問題は、津村ゆかりさんの5年考えて解けなかった問題を参照。ちなみに、私は29年間…)

 自分のブログを持っていない方は、このブログのコメント欄に「自分が少数派になるだろう項目ベスト10」を、ぜひとも書いてください。匿名でも、ベスト3でも、結構です。もし、自分のブログを持っている方は、トラックバックを使ってこのエントリーとリンクを張って、自分のブログに「自分が少数派になるだろう項目ベスト10」を書き、最後にこの段落をコピーして貼り付けてください。よろしくお願いします。