シングル・ファザー体験中
2005.03.24
家族がシアトルに戻ってくることになり、私の二年以上にわたる単身残留状態が終わったのは良いが、「残務整理」のために妻が下の子供を置いて日本に一時帰国しているため、突然シングル・ファザー状態になってしまった。
妻が日本に行っている間の二週間、チュータリング・スクール(日本でいう塾のようなものだが、正式な単位をくれるところ)と公立中学の両方に行っている息子を、一日3回仕事を抜け出して、車で移動させるのは私の役目だ。これは結構きつかった。
それに輪をかけて、来年度の開発計画を立てなければならないし、日本からは人が来るし、新しいオンライン・ゲームを二つも同時に始めてしまうし、新しいプロジェクトのプロトタイプを引き受けてしまうし、まるで「皿回し」の曲芸師である。アメリカには、離婚した後に子供を引き取って一人で育てるシングル・ファザーもシングル・マザーも良くいるが、良く続けられるものだと思う。
インターネットのおかげで家からも仕事ができるようになったので、仕事の絶対時間は作ろうと思えば作れるのだが、時間が途切れ途切れになってしまうのがきつい。一度も息子の送り迎えを忘れたり、食事を食べさせなかったりしなかったのが奇跡である。
ちなみに、写真は私の愛車を洗う息子である。日本では、月々決まった「お小遣い(英語では allowance)」を上げていたのだが、シアトルに戻ってからは、「洗車8ドル」、「芝刈り5ドル」、のように全て「働いてかせぐ」方式にした。そのおかげで良く家のことを手伝うようになってくれたので大助かりである。ちょうど、iPod だの「ドラム・セット」だの欲しいものが沢山あるので、彼としても必死である。反抗期のまっさかりの息子には、「ムチ」が一切効かなくなってしまったので、「アメ」作戦に出ているのである。こちらは、さしずめ「猛獣使い」の気分である。
こんにちは!C子です。
>アメリカには、離婚した後に子供を引き取って一人で育てるシングル・ファザーもシングル・マザーも良くいるが、良く続けられるものだと思う。
あははっ。そのうちの1人ですが(途中から日本に帰国)、大変だと思う前に子供を育てるという現実があって、がむしゃらにならずをえない。気がつくとなんとかなっているというところです。でもそれは、たくさんの人の助けがあったのだとあらためて感じます。子育ては何よりも大仕事です。
>時間が途切れ途切れになってしまうのがきつい。
本当にこれが一番きつかったです。今年中学を卒業して、カナダの高校に行っているので、いきなり仕事がガンガン。睡眠時間がとれるようになりました。
Posted by: C子 | 2005.04.06 at 15:35
初めまして、C子さん。お子さんは、カナダのボーディんグ・スクールなんですね。反抗期の子供を一度親と離す、という意味では悪くないシステムのような気がします
Posted by: satoshi | 2005.04.06 at 17:00