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「エンジニアは蟹」論

ブログで「ゆるコミュニケーション」

050709_090910  夕べは時差ぼけで夜中の2時半に目が覚めてしまった。しかたが無いので、本でも読もうと見渡すとベッド・サイド・テーブルに宮部みゆきの「龍は眠る」が置いてある。妻が先月日本に来た時に読んでいたのだろう。

 もう何度も読んだ本だと思いつつ、何気なく手にとって読み始めるとやめられなくなってしまい、結局夜が明けるまで読み続けてしまった。最近の宮部はあまり好きではないが(と言いつつ、全部買っている私である)、これは名作中の名作である。日本のミステリー小説は沢山読んだが、これを超える小説にはまだ出会ったことがない(一番近いのが、やはり宮部のレベル7)。

 ちなみに、今回の来日に際しては、特に関係者に連絡もせずに来たのだが、数日前のエントリーの「このアイデアは今日乗って来たシアトル→東京便で思いついたが…」という文を目ざとく見つけた知り合いがが3人もいて、「来日中に会いませんか」と連絡をして来た。この前梅田望夫氏が「ブログは1対多のメールのようなもの」と書いていたが、まさにその通りである。

 相手が私に会いたいのかどうかも分からないのに、日本に来るたびに、「来週から日本に行きます。もしなにかあればご連絡ください。」とメールを送りつけるのは面倒だし失礼だ。その上、そのうち何人かは「きっと中島は私に会いたいに違いない。」と誤解するのが目に見えている。それに比べると、(今回は偶然そうなったのだが)ブログで何気なく日本にいることを知らせておけば、用事のある人は連絡して来るし、そうでない人はやり過ごすだけなので、とても良い。ブログ特有の「ゆるコミュニケーション」だ(私がたった今作ったばかりの造語。これも「床屋の満足」と同じくいつかは現代用語の基礎知識に乗せたい)。

ゆるこみゅにけーしょん【ゆるコミュニケーション】

[名詞]ブログやソシアル・ブックマーク・コメントを利用した「相手が気がついてくれたらラッキー」ぐらいの感覚でする意思や情報の伝達手法のこと。メールや電話のように押し付けがましくないので、情報過多時代にふさわしいコミュニケーションの一手法として注目が集まる。この言葉が最初に使われたのは、life is beautiful というブログの2005年のエントリー。その後、あっというまにブロガー・ブックマーカーの間に広まり、200X年には現代用語の基礎知識に載る(といいな^^)。

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