UIE Japan 正式設立
Web2.0を活用する10の方法、その3

Web2.0を活用する10の方法、その2

 「Web2.0を活用する10の方法」その2は、"Make Content Editable Whenever Possible"。「可能なかぎりコンテンツをユーザーに開放して好き勝手に変更や追加ができるようにするべき」、という話である。筆者は、Wiki をその極端な例として挙げているが、キーとなる言葉は "Wisdom of crowd"(集団の知恵)。"我々の誰一人として、我々全体を会わせたよりも賢くはない(none of us is as smart as all of us)" という言葉もこの「ユーザーにコンテンツを作らせる」サービスのポテンシャルを良く表している。

 私自身は、今のWiKi という形は本来あるべき姿からはまだまだほど遠いと感じている。一般ユーザーにまで安心して使ってもらえる様になるためには、まだやることは沢山あるように思えるのだ。しかし、そういったツールだとか、ビジネスモデルだとか、コンテンツの整合性を保つ仕組みだとかが今後何年かの間にどんどん進化して行けば、ある時点で必ず「そういった仕組みで作ったコンテンツの方がプロの編集者が集めた情報誌や書籍などよりもはるかに信頼できる」と認識される時代が来ると信じてもいる。

 私が何気なく作った「ラーメン大好き」がいつの間にかどんな雑誌よりも信頼される「ラーメン情報ポータル」に進化してしまう可能性だってゼロではないところが今の時代の面白さだ。従来型の情報雑誌の編集者がどんなに頑張ったとしても、何万人・何十万人のラーメンファンが一緒になって作る「おいしいラーメン屋さん」リストにかなうわけがないのだ。

 ちなみに、このエントリーを書いていて三年ほど前に Smart Mobs (賢い群衆)という本を知り合いに強く勧められて読んだことを思い出した。その時はあまりピンと来なかったが、今ならもっと深く理解できそうな気がする。本箱から引っ張り出してもう一度読んでみることにするか…。

Comments

yoy

ラーメン大好き初期構想に組み込まれているかもしれませんが、これを見て実際ラーメン屋に行った人が評価・コメントを残せると面白いと思うんですが。
思いつきなので、わざわざそんなこと書くなと思ったら消してください。

inoue

昔、三才ブックスの「ゲームラボ」が「バックアップ活用テクニック」だったころ、編集部の方が「どんなに高度な記事を掲載しても、読者に勝つことはできない」という趣旨のことを書いていたことを思い出しました。

かつての「読者」が、簡単に「執筆者」になれるようになった今、「勝つことのできない読者」によって作られた記事が従来の記事を圧倒するには、必然のように思えます。

ベビドル

読者全員を合わせた集団の情報はどんな編集社の情報をも凌駕するといった感じでしょうか。
しかしユーザにコンテンツを作らせることになった場合、誰でもコンテンツ追加ができるとなると曖昧な知識やあやふやな情報でコンテンツを追加するユーザもいると思いますので、確かな情報を収集する方法が大切になるのでは、と思います。

Maki

Satoshiさん、UIE Japan設立おめでとうございます。『何が起きるか分からない・・・』、そんなワクワク・ドキドキ感が、ネトワークを介した自分にも伝わって参ります。まさに『日本版 Frontier Spirit!!』。UIE Japan設立は、「Web 2.0時代」の新しいマネジメント・スタイル誕生を意味しているのかもしれませんね。とても楽しみにしております。

Satoshi

ベビドルさんのおっしゃる通り、「曖昧な知識やあやふやな情報」が混ざる危険は常にあります。Wikiだとか2チャンの問題点はまさにそこにあります。しかし、そういったものすら集団の知恵を上手に利用すればフィルターできてしまうのではないか、と私は考えています。

Makiさん、応援ありがとうございます。せいいっぱい頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。

Maki

Satoshiさんのご意見に賛成です。いかにコミュニティのファミリアリティと知識レベルを高めていけるかが大切になっているのですね。『自然とセルフ・コントロールで動き出す・・・』、きっと素晴らしいです! 応援しております!

ベビドル

集団の知恵を利用したフィルタリングは例えばその情報対する「信頼度」や「評価」をみんなでつけることによってまたは曖昧な情報を誰かが正しく修正できる機能によって実現できそうですね!

Maki

ベビドルさんのご意見に賛成です。たぶん、『誰が評価するのか』、そして、『お笑いのツボ』などが大切になるのかもしれませんね。あまりに技術オリエンテッドには入らずに、ビジネス視点を大切にしているあたり、ありそうであまりないコンテンツだと思います。高い評価を受けるためには、インサイトが求められるのかもしれませんね、きっと。なぜならば、いま、溢れるほどに情報が氾濫しているからです。きっと、『アクセスに対する"役立った"というリターンを続ける』ことが大切になるかもしれないと・・・。すると、その頃には、きっと周りの環境が変わっているかもしれません。特に、メディア関係が新しい技術を無視できなくなってきていると予想されます。そのため、今年、自分もブログを立ち上げたいと考えております。『プロフェッショナル時代へ』・・・。http://www.nhk.or.jp/professional/

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