Web2.0を活用する10の方法、その4
2006.02.10
「Web2.0を活用する10の方法」その4は、"Provide Continuous, Interactive User Experiences"。AJAXやFlashなどを使って、ウェブ・アプリケーションをインタラクティブなものにして使いやすくしようという話である。
このウェブ・アプリケーションを使いやすくする、という方向性には私自身も大賛成なのだが、注意すべき点が幾つかあるので補足しておく。
まずあたりまえのことだが、懲りすぎて逆に使い勝手を悪くしない様に気をつけること。メニューなどにFlashを過剰に使ったために逆にイライラさせられるサイトが未だに沢山あるのは嘆かわしいことだが、それがJavascriptを使ったサイトでも繰り返される可能性は高い。まずは、「ページ遷移させると明らかにユーザーにとって不便な部分だけを非同期通信を使ってページ遷移を避ける」、ぐらいの気持ちでAJAXを使うことをお勧めする。
もう一つは、「Permalinkとサーチに配慮した上で作ること」である。一番良い例がブログであるが、作ろうと思えばAJAXを使ってページ遷移を完全に排除した「読みやすいブログ」を作ることは可能であるのだが、二つの理由でしてはならないのである。一つはページ遷移があるからこそエントリーごとにユニークなPermalinkがアサインされ、個別のエントリーへのリンクだとかブックマークが可能になっているのに、それがうまく働かなくなること、もう一つは、Googleなどのサーチエンジンがページ内の非同期通信で取得してくる情報までは考慮してくれないので、個別のエントリーがサーチ対象からはずされてしまうことである。
ちなみに、筆者はそれでもAJAXを使いたいという人のための資料を提供してはいるのだが(参照)、私は必ずしもその方向性には賛成しない。明らかにブックマークもしくはサーチの対象として別のエンティティに遷移する場合には(非同期通信をせずに)明示的なページ遷移をさせる、というユーザーインターフェイスの方が、より直感的で分かりやすいと思うからだ。
最後に細かな話だが、この「使い勝手」の話と、他の項目で触れている「ユーザー参加型」の話とは全く独立した話だということを認識しておくことは大切である。「Web2.0」を一般の人から見て一番分かりにくくしている一番の原因は、そもそも「Web2.0」の定義が、このようにたまたま同時期に起こった幾つかの独立したトレンドをまとめたものだからである。ある人は「ユーザー参加型」のウェブ・サービスを指して「Web2.0的」と呼び(私はどちらかというとこちら)、別の人はJavascriptを使った非同期通信もしないウェブ・ページまで含めて「Web2.0的」と呼んでいるのが今の現状だが、これでは混乱が生じてもしかたがない。
「懲りすぎて逆に使い勝手を悪くしない様に気をつけること」で意識に上ってきたのですが、
このblogでJavaが必ず起動される点、なんとかなりませんでしょうか。
たとえばゲームスタート画面と同じ《画像》を最初に読み込むようにして、クリックされときにようやくJavaが起動されるようにする、など。
Java起動中は数秒間ブラウザ(Firefox(win))が固まってしまいます。
このblogを開いている間、ブラウザ全体の使い勝手が落ちちゃう、
というか、使えなくなります...。
Posted by: ふじなか | 2006.02.13 at 19:12