トイレタンクの修理に初挑戦
2006.03.26
先週の中ごろから、家のトイレのタンクの調子が悪くなった。使っていないのに水がちょろちょろと流れ続けるのだ。水の流れを止めておくゴム詮が劣化したのが原因のようだ。私が「修理を頼まなきゃね」というと、妻が「自分達で修理してみようよ」と言う。
私は家の小さな故障などを自分で修理するのは好きな方だが、水まわりだけはどうも不安なのだ。失敗した時の被害が尋常ではないからだ。しかし、彼女に「信用できる修理工を探すのが大変だし、頼んだら頼んだで時間通り来ないし、修理中は出かけられないし、自分達でした方が楽よ」と説得されてしまった。
彼女の言い分は確かに正しい。「Do It Yourself」が基本の米国では、日本と違って「誰かに修理を頼む」方がよっぽど手間がかかるケースが多いのだ。まず第一に、信頼できる業者を探すのが大変だ。だいたいこの手の簡単な修理を頼むこと事態が「何も知らない」と宣言しているようなものなので、足元を見られて必要もないものまで修理する悪徳業者にあたったりすると大変だ。ある程度まともな業者でも、約束の時間に平気で遅れてきたり、途中で「部品が足らないから買ってくる」と出かけてしまってやたら待たされる、などは覚悟しなければならない。
一方、自分で修理するとなれば、色々なもののインターフェイス(この例では、トイレのタンクに取り付ける詮のサイズ)が標準化されているこの国では、修理用の部品をシロウトが簡単に入手できる。その上、そもそも「自分で修理する」ことを前提にものが設計されているので、やり方さえ間違えなければシロウトでも十分に可能なのだ。
ということで週末はトイレタンクの修理に初挑戦。ゴム詮以外にも劣化している部品があったので、タンクをトイレから完全にはずして中身を全部入れ替えるという工事になったが、意外と簡単で、部品を買いに行く時間も含めて全部で二時間ぐらいで出来てしまった。これなら確かに業者に頼むよりも楽だ。
ちなみに、米国では、こういった家のさまざまなものの修理は「お父さんの仕事」と見なされており、それが「男の甲斐性」みたいな文化があるので覚えておくと良い。日本から来た駐在員が初めてアメリカ人を部下に持つと、仕事の真っ最中でも「家で水漏れがあったので」と家に帰ってしまう彼らの気持ちが全く理解できずに「アメリカ人は真面目に仕事をしない」などと誤解してしまうので要注意だ。そのくらいの人の方が責任感があって良い仕事をするタイプだ、という逆の見方も出来るぐらいだ。
そんなことを考えながらしたタンクの修理も無事終了。水漏れも今のところはしていない。おかげでタンクの構造にも詳しくなったし、妙な満足感も得られた。こんな週末の過ごし方も悪くない。
いつも役立つ情報を読ませていただいています。今回は些細な突っ込みを。
「被害が甚大ではない」は「尋常」の誤りのように感じます。また、「以外と簡単」も「意外」が正しいでしょう。
Posted by: izumi | 2006.03.26 at 23:29
izumiさん、ご指摘ありがとうございます。相変わらず、誤字脱字の多い私ですね^^;
Posted by: Satoshi | 2006.03.27 at 08:28
トイレタンク修理、楽しそうですね。
ぼくは1984~1989年にカリフォルニアのサンノゼに住んでいまして、タンクは壊れなかったものの下水か詰まったことがありました。RotoRooterという「暮らし安心クラシアン」の元祖みたいなのを呼んだら、「見積り無料」ということで、見てもらったら$50だか$100だかかかるという。それでも仕方ないかなと思っていたら、そのオジサンが「hardware storeに行って"snake"を買ってきてやってみるといい。それでダメだったらまた呼んでくれ」と言うのです。$10か$20くらいで snake(ワイヤーがぐるぐる巻きになっていて、下水管をグリグリするもの)を買ってきたら、ものの見事に直ったのです。あまりに嬉しかったので、そのsnake日本に持ち帰って今でもありますが使ったことはありません。
そのオジさんが親切だったことにも大いに感動しました。間違いなく金を取れる日本人客相手だったのだから。
Posted by: nob | 2006.03.27 at 16:53
どなたかのリンクをたどって読み始めさせて頂きました。役立つ事と面白さ両面で楽しんで読ませて頂いております。
さて、、、私はNYのアパート(貸家)に住んでいるのですが、こちらは大抵各ビルにゴミ捨て、掃除、そして各アパートの修理をするスーパーがいて電話すると来て大抵の故障は直してくれます。そしてチップを渡すくらい。
というい訳で、、いざという時にちゃんとやってもらう為に、彼(スーパー)と日頃仲良くしておくと良いようです。
Posted by: bossa | 2006.03.28 at 06:56