「なぜブログを書くの?」、「もちろん、あなたのためです」
2006.03.31
以前、私のブログのファンだと言う女性から、「中島さんはどうしてブログを書くのですか?」と真面目な顔で聞かれて困ったことがある。今考えてみれば、「もちろん、あなたのためです」とでも受け流しておけばが良かったのだろうが、そんな気の利いた答えをすぐに思いつくキムタクやサンマのような頭は持ち合わせていないので、「え?た、楽しいからかな…」などとだらしない返事をしてしまったのが今でも悔やまれる。
それ以来、「私がどうしてブログを書くのか」を簡潔に説明してくれる表現を探していたのだが、やっと良いものを見つけた。梅田卓夫氏の「文章表現400字からのレッスン」という本の「よい文章」の定義である。
よい文章とは、
①自分にしか書けないことを
②だれにでもわかるように書く
ということを実現している文章。(中略)私たちは、日々人間として生きていますが、生きていることの喜びの根底にあるのは自分がこの世にかけがいのないものとして存在するという自覚です。まず本人が自覚する。それから他人にもわかってもらう。そのとき私たちは喜びと充実感をもつことができる。文章表現の意味もここにあるのです。
結局のところは、私がブログを書くことを「楽しい」と思っている理由はここにあるのだろう。
しかし、これはこれで上のようなシチュエーションで口に出すには真面目すぎ、場をシラケさせてしまいそうだ。「もちろん、あなたのためです」というナンパな答えの方がずっと適切に感じるのは、私がフェミニストだからだろうか。
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Satoshiさんのご意見に賛成です。
「ひと」は、なぜ、日記やブログを読むのでしょうか?
たぶん、そこには「自分自身」が映っているからだと思われます。
ある人は、「共感」「感動」「共鳴」と言うかも知れません。
他人の意識・体験のなかに、自分自身の考え・経験を重ね合わせていく。すると、自分が一度も知らなかった世界のことが、あたかも、自他合へと融合されていく。すなわち、言葉を通して、新たな「知」を体得していく活動そのものが、『ブログ』ではないでしょうか。
現在、われわれはネットワーク社会の真只中に生活しています。
なぜかと聞かれたならば、海外で仕事されているSatoshiさんとも、簡単にコミュニケーションが可能となっています。しかも、低価格、可視的、不特定多数との共有、・・・。何と、素晴らしいことか!
パソコンが誕生した頃、書いた文書を印刷するために、必死でDOSコマンドを入力しなければならなかった。しかし、「コンピューティング」だけではなく、「ネットワーク」までも、われわれ一般のライフ・スタイルの中に浸透している。つまり、個人である「ひと」が、簡単にコミュニケーションすることが可能となった。ユビキタス社会の到来は、「個」「個人」「ひと」が中心となって変化する社会を意味しているだろう。すると、ネットワーク社会は情報で氾濫して行くことに・・・。また、高価な広告方法も変化していく・・・。
すなわち、「個」はPullからPushへ、「企業」はPushからPullへ。新しい時代が到来している・・・。なぜ、ひとはブログを書くのだろうか? きっと、それはあなた自身のために。
Posted by: Maki | 2006.04.02 at 14:51