会社作りとモチベーションの話
2006.03.06
UIE Japanの正式な活動が3月1日にスタートした。まずは、正社員三人、インターン二人が3月1日付けで参加。今の仕事の引継ぎが終わりしだい入社してもらえる人が三人。外部からコンサルタントなどの形で参加していただける人も含めると10人超の会社が、去年の11月末にこのブログで人材募集を始めてから(参照)わずか3ヶ月でここまで出来できてしまったことになる。これもすべて関係者の寛大なる理解と甚大なる努力のおかげである(感謝、感謝)。しかし、何と言っても、ネットの力を効率良く利用すると、これだけのことがこんなスピードで出来てしまうものかと、われながら関心してしまう。
木曜日と金曜日は、主に UIE Japan で作るサービスの企画に関するブレスト。面白そうなアイデアがホワイトボード一杯にかかれる。どのサービスもとても楽しそうだ。しかし、全部はとうていできないので、投票でまず4つ~5つに絞り込むことにした。
各人に10点づつのポイントを与え、自分が作りたい、もしくは会社として作るべきと思うサービスにそのポイントを振り分けて投票するというシステム。ただし、「作りたい人に作ってもらいたい」という意味も含めて、投票で選ばれたプロジェクトに関しては、一番多く投票した人が仮のオーナーとして選ばれる、とう条件を付けた。つまり、自分でどうしてもやりたい、というプロジェクトがあれば10点全てをそれに投じれば良いのである。
そんなプロセスを経て選ばれた5つのプロジェクト。どれもとても魅力的なサービスだ。それぞれのオーナーが次の週の水曜日までに概略プランを作ってくることにして、とりあえず解散。社員全員がやる気にあふれている上に、具体的なプロジェクトの話になると目がキラキラしてくるのがすばらしい。会社設立の第一週目としてはなかなかの滑り出しである。
ちなみに、UIEvolution本社を作る過程では失敗したことも学んだことも沢山あるが、会社の成功の鍵を握るのが社員のモチベーションだ、ということだけは身にしみて理解したつもりだ。しかし、モチベーションというものはそれぞれの人の内部から湧き上がってくるものでなければならず、後付けではなかなか難しい。「朝礼」とか「運動会」があまり役に立たないのはそれが原因だ。結局のところ、会社が作りたいと考えているようなものを作りたいと思っている人たちを集めて、彼らに思い存分作りたいものを作ってもらうのが一番良いのではないかと考えている私である。
私の大好きなラーメン屋に例えれば、「本当はフランス料理が作りたい」という料理人よりは、「俺はラーメンを作るために生まれてきた」と自らを語るラーメン職人を雇った方がモチベーションは上げやすい、というごく単純な話である。もちろん、一度雇ってしまった人が中華丼を作りたいと言い出したのであればそれを作ってもらうのもありである。その中華丼が売りつ続ける価値のある商品かどうかは、シェフやオーナーが決めるのではなく、客に決めてもらえば良いのである(もちろん、中途半端な商品を提供して客を怒らせてはいけないので、そこが難しいが…)。
そんなことを考えながら集めたラーメン職人達の集まるUIE Japan。どんなラーメン屋ができるのか、どんなおいしいラーメンを食べさせてくれるのか、それとも誰もラーメン屋に期待していないような料理を出して驚かしてくれるのか、これからがお楽しみだ。
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