ブロッケン現象ふたたび
2006.04.09
ラスベガスの滑走路を離れた機内から窓の外を眺めている私の耳に、機長のアナウンスメントが聞こえてきた。「シアトルへの到着予定時刻は午後5時45分、天候はうすぐもり、到着時の気温は…」。
「到着が夕方っていうことは、北上する飛行機には左上から太陽があたるはず。すると右の窓側の席に座る私には、飛行機の影が雲にうつるところが見えるということだ。ということは…」
そうである。去年の末に一度目撃して以来(参照)、飛行機に乗るときの楽しみにしているブロッケン現象を観察する大チャンスである。あれ以来、飛行機に乗るときにはできるだけ窓際に座るようにして観察を続けてきたのだが、ブロッケン現象をはっきりと見るには、低い所にある比較的薄い雲に飛行機の影がうつる、という条件が必要らしいことが分かってきたのだ。
…
「まもなく、シアトル国際空港に向かって高度を下げ始めます。安全のためにシートベルトをお閉めください」のアナウンスとともに窓の外を見ると、確かに薄い雲がかかっている。目を外の明るさに慣れさせながら飛行機の影を探すと、あった。きれいな虹色の輪が見える。
あらかじめポケットに忍ばせてあった撮影器具(良い子にまねされては困るので、ここには書けない)を取り出してパチパチと撮影する。「ピロリーン、ピロリーン」と音をたてるのが少し恥ずかしいが、ノイズのある飛行中のジェット機ではそれほど問題にはならない。
家に帰って撮影した映像をパソコンで吟味する。前回のものよりははるかに良いが、全体に「白とび」してしまっている。今度飛行機に乗るときはちゃんとデジカメを持って行こう。
『ブロッケン現象』のナマ写真?!
大変ありがとうございました。
ぜひ、次回、飛行機に乗るときには、デジカメをもって、
窓際に乗り、空を、雲を、眺めてみたいと思います!
『毎日の生活のなかに、自分が気がつかない発見をする』、
自分の中に忘れかけていた子供心が蘇ってきたと実感しています。
Posted by: Maki | 2006.04.09 at 14:34
サンフランシスコ発を午後に発つ日本行きの飛行機の窓からブロッケン現象を見たことがあります。その時は、この現象が発生する条件も原理も、ましてやどっちの席に座ればいいかも知らなかったのでホントにラッキーでした。
こちらで紹介されていたエントリを呼んで以来、「どっちの窓側に座るか」を真剣に考えるようになってしまいました・・・
Posted by: ginger_cat | 2006.04.10 at 09:05
>自分の中に忘れかけていた子供心が蘇ってきたと実感しています。
確かに、子供のころは何を見ても新鮮で楽しく感じていたのに、大人になるとそういう気持ちをなくしてしまう人が多いですよね。世の中のことをすべて知ることなどとうていできないのですから、「新しく発見すべきもの」が尽きることなどないのですから。
>こちらで紹介されていたエントリを呼んで以来、「どっちの窓側に座るか」を真剣に考えるようになってしまいました・・・
ぜひとも楽しんでください^^。
Posted by: satoshi | 2006.04.10 at 10:00
2回目のブロッケン現象おめでとうございます(リンクして頂いてありがとうございます)。条件さえあれば、いつでも起こっていますので、何度でも挑戦して下さい。
飛行機からですと、現象が遠い雲なので立体感がつかめないのが残念です。ぜひ只見町の川霧とか、山で見られるよう祈っています。現象が深い奥行きを持っている事がわかると思います。
Posted by: コックちゃん | 2006.08.18 at 02:36
asahi.comにブロッケン現象を撮影したムービーが掲載されていました。
http://www.asahi.com/video/news/TKY200811060138.html
Posted by: yoshi | 2008.11.06 at 16:49