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ブログの永代使用料とギークのロマン

060417_111954  機会があるたびに、「コンシューマー向けのウェブ・サービス・ビジネスを運営していく上で、一番大切なのは、ユーザーにとって価値のあるものが使えば使うほどサーバー側に蓄積していくような仕組みを提供すること」と分かったようなことを言い続けている私だが、気がついてみれば私自身が、思いっきり「ミイラ取りがミイラになる」状況に陥っている。

 まずは、以下の文章を読んでいただきたい。

 そもそもは、中島さんがなんとなくうちのnobさんにすすめられてはじめたブログが気がつけば2年たっていて、だんだんブログを書くことが仕事のような状況になってきたこと。Life is beautiful を2年近く書いてきて、これが今、なくなったら僕はショックで立ち直れない。大切な自分の資産であり、それがあるから、仕事の中で個人に自信を持つことができるとおっしゃっていたのがきっかけ。TypePadがずっとなくなることがないよう、50万円ぐらいだったら永代使用料を払ってもいいぐらいだってw。だから、頑張ってくださいと中島さんにおっしゃっていただきました。有料のサービスでユーザーの方にそういっていただけるなんて、なんて幸せなサービスなんでしょう。とかいっておいて、あとはTypePadチームのみなさんよろしくお願いします。(shuiro note:ピヨピヨより引用

 その通りなのである。これまで書き綴ってきたこのブログの数々のエントリーは、私にとってかけがいのない財産であり、そんな財産を維持・運営しているSix Apartという会社も、やはり私にとってとても大切な存在である。特にブログの場合は、エントリーだけでなく、それらに張られた数々のリンク、トラックバック、ブックマーク、コメントをすべてひっくるめての価値が高いので、内容だけコピーして他のブログサービスに引っ越すことなど想像もできない。まさに、消費者向けのサービスとして理想的な形に収まっている。

 そんな中で出てきたのが、ブログの永代使用料という発想。これは、死後のブログを「ネット上のお墓」として未来永劫アクセス可能にすることを保障するサービスである。「お骨なんかは海に撒いてもらえば良いし、お墓もいらないから、このブログだけは未来永劫アクセス可能にして欲しい」、と結構本気で考えてのことである。

 200年後ぐらいに、ひょんなことからこのブログにたどり着いた誰かが、「200年前にこんなことを考えていた人がいるのか~。今のテクノロジーを使えば簡単に商品化できるじゃん。」と実際に私のアイデアに基づいた製品を作ってくれるかも知れない。それは、ギークにとっての究極のロマン…

Comments

Dora

ブログが始まったこの時代に生きた証ですね。共感しました。

RZP

わかります、その気持ち。
夢が広がりますね。

ぶらぶら

こんばんは。私のブログは誰も訪れてくれないので、satoshiさんの気持ちは分かりません(涙) 

areki

確かに・・・。
ずっとアクセス可能だと嬉しいですね。

TICK

>「お骨なんかは海に撒いてもらえば良いし、お墓もいらないから、このブログだけは未来永劫アクセス可能にして欲しい」、と結構本気で考えてのことである。

なんかこれを読んで、ものすごーくゾクゾクしました。satoshi さんは、すごいロマンティストだなと改めて思いまして、それは理系の人のロマンティシズムのような気がしますが、自分も技術屋のはしくれとしてわかるような気がします。

Yos

「デジタルは劣化しない」と言ってもデバイスが変わると利用できなくなるデータが出てくる、なんて話を昔よくしました。今もその問題は解決していないですよね。

パーベイシブな環境はネットワークの向こう側で情報が管理されているという点で「情報を劣化させない」ための方法論という考え方もできるんですね。
人類のノウハウ的な情報や記事については、デバイスなんかに関係なく、後世に残していきたいものです。

bob

攻殻機動隊みたいな話ですね。
ネットの世界で意識だけが生き続ける、みたいな・・・。

Takanori Kido

今日(4/24)のNHKスペシャルでこんなのがあるみたいです。直接関係ありませんが近いキーワードがいくつか。面白そうなので見てみようかと思ってます。以下新聞のテレビ欄の引用。
プレミアム10「サイボーグの衝撃」立花隆が探る・SFの世界が現実に▽機械の体▽脳とロボットが直結▽兵器を脳で操る▽“攻殻機動隊”監督が未来を予言▽テレパシー・記憶の操作そのとき“心”は

Maki

『ブログ』は、イノベーションの源泉ではないでしょうか。
言葉は意思伝達の手段です。言葉は使われるべき『もの』として存在しています。果たして、わたしたちは使いこなしているのでしょうか。ブログを読んで感じたこと、それは、多数のひとが、多様に、いろいろな判断・理解・見解・評価・思いなどがあると・・・。

romi

ご無沙汰しております。

本家から分家に出して頂いて私で7代目。
ざっと200年前です。
ブログが後世まで引き継がれる事を考えもしなかったのでドキッとしました。
数十年後、数百年後の末裔たちが覗いてるとしたら・・・・
凄く嬉しいような・・・・恥ずかしいような・・・。

でも、私もブログが生活と仕事の一部(全部かも・笑)になっている事に気付いております。
永劫とは大げさですが、確かに貴重な資料になるかもしれません。
捻じ曲げられた歴史書が存在する未来ならば尚、その価値も上がる気がします。
その時代に生きた人間の記憶・記録でありますから・・・・
さて、少しまじめに書いておかないと後世の人に笑われますね。
そそっかしくて確認せずエンターを押してしまいます。
故事脱字の山・山。
(*性格と追えば性格なんですが、バッチシおっちょこちょい!ですから)
と言い訳・苦笑。

romi

気にとめてなかったのですが・・・・
コメントを済ませて時間を見た。?
そうか地球の裏側だったんだぁ~
只今2006/04/25 AM10:05です

bcd

久しぶりにこちらのブログを訪れまして、読んでなかった分を一気読みしております。結構前のエントリーに対してのコメントですので、ちょっと埋もれてしまうかもしれませんが・・・・
 こういった情報の消失の可能性、というものがブログというメディアの弱点なのかもしれませんね。情報が未来永劫残る、という点では書籍のほうが有効だと考えます。ただまあ書籍ではこのようにコメントを残したり、トラックバックによる広がり、という点は難しいと思いますが。個人的にはこのブログをまとめた書籍が出たらぜひ欲しいです。書籍による情報の保存(すべてを保持するのは難しいでしょうけど)とブログによる発展、というのはいかがですか???

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