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ノアの箱舟の化石、遂に発見!?

 Has Noah's Ark Been Found?

 上のABCニュースによれば、「テキサスの考古学者たちが、イランのElburz山脈にノアの箱舟の化石を見つけたと信じている」そうである。タイトルに「?」マークが付いていることや、「発見した」と言わずに「発見したと信じている」と書いているあたり、ABCとしては、あくまで宗教論争にはまきこまれないように中立的な立場を維持したまま、事実の報道に努めようとしていながら、なんだか奥歯にものが挟まったような報道をしているあたりがなんとも言えずに面白い。

 米国に暮らしてみると分かるが、この国には相変わらず「聖書に書いてあることは100%正しく、そこに書いてあることは(アダムとイブ、ノアの箱舟の話も含めて)全て歴史上の事実である」と頭から信じている人たちがかなりいる(感覚としては人口の10~20%ぐらいはいるように思える)。

 「言論の自由」と「政教分離」をモットーとする国としては、そういった人たちを頭から否定することも出来ないので、そのために色々なひずみが生じている。例えば、公立高校の生物の授業で進化論を教える時にも、「あくまでこれは一つの説でしかなく、信じるか信じないかは君たちの自由だ」という前置きを言った上で教えないと親から訴えられてしまう。

 言い換えれば、一部の人たちにとっては、21世紀の今になっても、「科学対宗教」の戦いは続いているのだ。そんな人たちにとっては、聖書に書かれている「ノアの箱舟」の化石を探し出して、(科学に対する)聖書の正しさを証明することは、何百年も前からの重要なミッションとなっているのだ(注:「ノアの箱舟の化石が見つかったからといっても、聖書に書いてあることが100%正しいという証明にはならない」などというヤボなツッコミはここではやめておこう)。

 今回、イランでノアの箱舟の化石らしきものを発見したのは、B.A.S.E.(Bible Archaeology Search and Exploration Institute - 聖書考古学調査探検協会)の考古学者たちであり、考古学的証拠により聖書の正当性を示すことを第一のミッションとしている人たちである。一般常識から照らして言えば、中立的な学術調査団体とは言えないのだが、彼らに言わせれば、「『普通の学術的な調査団体』は全て『科学者より』の人たちなので、そもそも中立ではありえない」のである。

 日本人の常識から考えれば、「宗教は宗教、科学は科学」なのだから、進化論を研究している生物学者が、盆・暮れ・正月にはまじめに宗教行事をこなしても一向に不思議はない。「天照大神」が実在した証拠を探している考古学者なんて聞いたこともない。

 米国においても、多くのキリスト教徒はそんな割りきりが出来ているのだが、残念ながら、一部の人たちにとっては、あいかわらず宗教と科学は排他的なものらしい。

 と、ここまで前ふりをした上で、彼らが発見した「ノアの箱舟らしきもの」の化石の写真を公開しているウェブサイトを紹介しよう。

Noah's Ark? For Real - CWN

Comments

wanwangorogoro

中島さん、いつも楽しく読ませてもらっています。
『しあわせのくつ』を書いているwanwangorogoと申します。
科学vs宗教について面白い本がありますので、紹介させて頂きます。
『天使と悪魔』(ダン・ブラウン)です。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047914568/250-1643731-2613828

あの『ダヴィンチ・コード』の作者のもので、主人公も同じ『ラングドン教授』です。
歴史と最先端科学の話題をサスペンスに仕立てあげた傑作です。
よろしかったらどうぞ。

satoshi

私もダン・ブラウンの大ファンです。「天使と悪魔」も「ダビンチ・コード」に負けず劣らず面白い本ですね。

makon

ノアの箱舟は事実だと思っていますが、化石になるほどの古い年代ではありません。ノアの洪水が起こったのは紀元前5600年頃。もともと淡水湖であり、海面から数百メートルも低かった黒海に地中海の海水が流れ込んだと思われます。ナイヤガラの200倍の水量がほぼ一年間流入しつづけました。

あたり前ですが、箱舟の残骸が残っているとしたら現在の黒海の岸辺になると思います。黒海付近に住んでいた農民は着の身着のまま中東や欧州へ離散したのですが、船を持つ漁民は家畜などを乗せて逃げたため、沿岸の支配層になりえたと考えています。それがノアなのです。

尚、それよりもはるか以前、地中海も淡水湖だった時期があり、なんらかの理由でジブラルタルが破砕して今に至ったようです。1万年以上前のことなのでアメリカの原理主義者が信じている、天地創造から世界は1万年しかたっていないという説には矛盾します。

これらの地質学的な発見にはアメリカの海底地質調査船、グローマ-・エクスプローラー号が貢献しました。アメリカは全く不思議な国ですね。

satoshi

makonさん、お久しぶりです。

>黒海付近に住んでいた農民は着の身着のまま中東や欧州へ離散したのですが、船を持つ漁民は家畜などを乗せて逃げたため、沿岸の支配層になりえたと考えています

という話は納得できますね。「そういった歴史上の大事件が聖書にもノアの箱舟の逸話として残っている」という捉え方ですね。

info@esmafix.ee

Heh, to TS- you is right!

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