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Appleに学ぶWeb2.0時代のマーケティング戦略

Itsshowtime  つい先ほど、CNetのブログの方に「ソニーのマーケティング部門の人に提案」というエントリーを書いたので、ソニーのマーケティングに関する私の意見はそちらを読んでいただきたいが、対照的に、私のようなブロガーたちを最も上手に巻き込んでマーケティング活動を行っているのがアップルである。

 気が付いている人も多いと思うが、アップルは通常の企業が行うような「プレスリリースによる新商品の紹介」は最近はほとんどしていない。そういった従来型のマーケティング手法ではブロガーたちの心をつかむことができないことを、アップルのマーケティング部門の人たちは十分に理解しているのだ。

 そこで彼らは、年に3~4回だけアップルが開催するプライベート・イベントで、スティーブ・ジョブズ自らが新商品をまとめてアナウンスする、という手法を意図的に採用しているのだ。

 そうすることにより、「今度は何が発表されるのだろう」いうブロガーたちの気持ちをあおりにあおるのである。もともとアップルファンでもないブロガーたちまでが、「今度こそiPhoneに違いない」などと書いているのだからアップルの思う壺である。

 そして、絶妙のプレゼンスキルを持つスティーブ・ジョブズの口からアナウンスされる新商品の数々。いつもプレゼンの最後になって「One more thing...」と言って、さらに驚きを提供してくれるスティーブ・ジョブズ。ブロガーたちが競ってエントリーを書くのも当然だ。

 まさにマーケティング2.0である(ちなみに、アナウンスするのが遅くなってしまったが、私も共同著者の一人としてこの本の執筆に協力させていただいたので、ここに紹介しておく。とここに書いてしまっている私は渡辺聡氏の絶妙なマーケティング戦略に載せられているのだろうか…ま、いいか、同じ「聡」だし^^)。

Comments

Maki

Satoshiさん、『Web2.0時代のマーケティング』は大きな変化の波に直面していると思います。世の中の流れが、間違いなく、ユーザー主導に変化しているからです。米国では、いま、何が起きているのか・・・・?! やはり、日本国内の "遅れ" は、メディアはじめ、さまざまな場面において、否定することができないだろうと予想されます。ダイレクトに、米国のWeb 2.0関係者と話をすることによって、自分自身で実感致しました。いま、起きていること、そして、これから起こるであろう可能性について、思考錯誤をしながら、自分以外の人からアドバイスをもらい、さらなる見識を高めていく・・・、そして、"実行"していく・・・。『フラット化する世界』の真実を知ったとき、人々は大きな "驚き"と "現実" に直面することになるのかもしれません。ただし、この事実にさえ、気が付くない人が多いことも否定できないかもしれない・・・。なぜならば、『変化』は目で見えないネットワークの中で起きているのだから・・・、しかも、グローバルで起きている・・・・。『時代は"Pull"から"Push"へ』と変化している・・・。

satoshi

Makiさん、コメントありがとうございます。

>ただし、この事実にさえ、気が付くない人が多いことも否定できないかもしれない・・・。

という指摘は残念なことに当たっていると思います。10年も20年も前から企業でマーケティングを担当して来た人たちにとっては、逆に今までの自分達の経験や成功体験が邪魔をしてしまうのでしょうね。「メジャーイベントの基調講演はするもの」,「新商品の発表はプレスリリースでするもの」という常識・固定観念から脱却して別のことをするのはものすごくエネルギーのいることですから。

 典型的な日本企業の「成功すること」よりも「失敗しないこと」を高く評価する企業風土の中からは、前任者と違うことをするインセンティブは生まれてきません。そこを乗り越えるのには、意識変革だけでなく、大変な勇気ととエネルギーが必要ですから。

Maki

Satoshiさん、ご返事有難うございました。実は、いまほどに『思いやり』が必要とされた時代はなかったのではないかと実感しています。他人の苦しい点を思いやり、共感できるチカラ。このような能力とは、科学の知識やテクノロジーだけでは習得することが難しいのではないでしょうか。人は、文学や音楽、絵画や演劇を見るとき、ときとして涙を流し、また、ある時には笑う、このような感情のプロセスを通して、われわれは『思いやり』を学んで行きます。ある著名な小説家は次のように述べています、『傷をおった人が癒すひとになる・・・』と。
ビジネスは利益を生み出すことが宿命です。利益がなければ従業員を維持することも、企業活動を営むことも困難です。過酷な企業競争の中で、多くの企業は利益を追求するために努力してきました。しかし、一番大切なことは『ひと』であったはずです。企業に『思いやり』があるならば、現場の声に耳を傾ける必要があります。そして、いま、われわれは大きな変化に直面している・・・。この『思いやり』によって、大きな勇気とエネルギーが組織全体に拡がっていく可能性があると信じています・・・・。
『ひと』は、企業にとってかけがえのない財産だから・・・。

KOSHOKU

何かのきっかけでここのブログを毎日拝見させていただいています。Fashionという枠にいる僕と分野は違いますがここに書かれてある事はとても面白く感じ毎日楽しみに読ませていただいています。
Appleはやはりデザインが素晴らしいですね。色んな企業が参考にしていると思いますが、やはり追いつけない,
デザインという事に関して本気ではないからと思います。どこかで過少評価している部分がある。似たような物やサービスがそこら中にある世の中でどこに違いを見つけるのでしょうか。

これからも愛読者として拝見させていただきます。

KOSHOKU

何かのきっかけでここのブログを毎日拝見させていただいています。Fashionという枠にいる僕と分野は違いますがここに書かれてある事はとても面白く感じ毎日楽しみに読ませていただいています。
Appleはやはりデザインが素晴らしいですね。色んな企業が参考にしていると思いますが、やはり追いつけない,
デザインという事に関して本気ではないからと思います。どこかで過少評価している部分がある。似たような物やサービスがそこら中にある世の中でどこに違いを見つけるのでしょうか。

これからも愛読者として拝見させていただきます。

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