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Slingbox 設置

Slingbox これまで我が家では、日本のマンションにおいてあるSharpのガリレオで録画した日本の番組をネット経由でダウンロードして見ていたのだが、「一度ダウンロードしなければ見れない」という点がすこぶる妻に評判が悪い(ガリレオにはいちおうストリーミングの機能があるにはあるのだが、圧縮率が不十分で我が家のネット環境では使い物にならない)。

 そこで、一度はソニーのロケフリを設置してみたのだが、ローカルでパソコンとペアリングをしなければならない点が致命的な点に気が付き断念(デスクトップパソコンをそれだけのために日本に持ってくる気はしない)。

 「今度こそ!」と今回の訪日中に設置することにしたのがソニーのロケフリの対抗馬Slingbox。Slingboxには、ロケフリのような制約はないし、最新のモデルはかなり画像がきれいらしい。さっそく、設置してみたところ、Sharpのガリレオとの相性が悪くネット越しのリモコンがうまく動かない。しかたがないので、もう一台DVDレコーダーを設置することにした。色々と悩んだのだが、2チャンネル録画が同時にでき、ネット経由での予約も可能で、600GBという大容量ながら値段は8万円と少しという、Toshiba の Varadia RD-XD92Dに決定。ネットを利用した集合知チックな機能がある点も見逃せない。

 実際の設置だが、Slingboxの設定は意外とスムーズにできた。機器の認識は全自動でやってくれたし、リモコンの設定も似たような名前の機種を選んだら一発で動いた。実は一番時間がかかったのが RD-XD92D の設定。アナログ放送、BS/CS、地デジ、をそれぞれ設定するだけでも時間がかかったのだが、それに加えて「EPGの取得方法の設定」、「ネットからの録画方法の設定」などやっていたらあっという間に4時間ぐらい経っていた。

 かなり複雑な機能を持ったDVDレコーダーなのだからある程度は仕方がないのかも知れないが、かなり細かなところまでユーザーが設定できるようにしてあるところは、「おもてなし」という面ではあまり好ましくない。どっちにしろ80%以上のユーザーは、あんなに細かな設定はしないのだから、そういったものは上手に隠す方がユーザーには喜ばれるだろう。


「箱入り娘」が久々に復活

Xmas  Operaが落ちる、Firefoxが遅くなる、などと一部の人たちに評判の良くなかったJava版のUIEngineを使った箱入り娘。原因はブラウザー用のJavaVMの実装にあるとは言え、その問題が解決するまではひとまずはずしておくことにしたのが数ヶ月前。解決策がやっとできたので、久しぶりに箱入り娘を復活(このページの右上から二番目の「Ice Princess」)。

 解決方法は、Flashの上で動くUIEngine。「小さくて軽くて、どんなOSの上だろうと、たとへ他のミドルウェアの上だろうと動いてしまうUIEngine」の特徴を生かした解決方法だ。パソコンのブラウザー上で安定して動くUIEngineは、こういったブログパーツだけでなく、さまざまなUIEngineベースのアプリケーションのデモなどにも使えるので、どうしても必要だったのだ。ActiveXやNetscape Plug-inでは一部のブラウザーでしか動かないし、JavaはJavaVMそのものが安定して動いてくれないので(何とかしてください、Sun Microsystemsの人)、結局のところどのブラウザーでも安定して動く、Flashの上に移植するのが一番良いとの結論に達したのだ。

 ちなみに、Flash版のUIEngineは、かろうじて動き始めたばかりで、十分なテストをしていないので、まだ一般に配布はしていない。安定して動き始めたら、ベータ版として配布をする予定なので、少々お待ちいただきたい。もし、手持ちのブラウザーでこの箱入り娘がちゃんと動かない場合には、このエントリーのコメント欄にでも報告をいただけるととてもありがたい。


未読の本に関するエントリーを書いてみるテスト

Canoviano ひさびさの日本だが、今日は7時から渡辺千賀さんの「ヒューマン2.0」出版記念パーティに出席。ブログのコメント欄を通じて話したこともあるし、共通の知り合いも何人かあるのだが、実際に会うのは初めて。そんな私が出版記念パーティに出席できてしまうのが今の時代なのかも知れない。

 彼女には「出版記念パーティに来た人全員に、『5冊以上売ってね』と頼んでいます」とクギをさされてしまったので、がんばって書評を書かねばならないのだが、まだ当の本を読んでいないので書けない(といいつつ、アマゾンの広告はちゃっかりと張っておき、こんな形のエントリーでも本が売れたりするものかどうかテストしてみる)。

 ちなみに、パーティは早々に抜け出して向かった先がイタリアンレストラン、カノビアーノ。パーティ会場(代官山)から歩いていけるおいしそうなレストランを文芸春秋の「東京いい店うまい店」で調べての初トライだ。感想を一口で言えば「野菜の火の通し方が絶品な店」。前菜のカルパッチョから、スパゲッティまで、すべての料理で「ここまで野菜の味を引き出すことができるのか」というぐらい、「添え物」なはずの野菜が際立ってうまい。肉をたくさん食べたい人、こってりとした味付けの好きな人には向かないが、野菜が好きであっさりとした味付けが好きな人にはぜひともおすすめする。


「天下りあっ旋全廃に反対したらもう自民党には票を投じない」バトン

Yallowbay あまりにタイムリーな話なので、まるで私にツッコんでくれと言われているように感じたこのニュース。

「天下り」あっ旋全廃提言に閣僚が反発

経済財政諮問会議では、公務員制度改革を進める一環として、日本経団連の御手洗会長ら民間議員が、中央省庁による国家公務員の天下りのあっ旋を「利益誘導の背景だ」として、全面的に禁止するよう提言しました。これに対して、閣僚からは「国力が落ちる」「官僚がやる気をなくす」などと反発が相次ぎ、平行線をたどりました。また、通常は諮問会議に出席する官僚のトップ、的場・官房副長官が7日の会議には出席しませんでした。

 「天下り全廃」を提案した御手洗氏には拍手喝采だが、「官僚がやる気をなくす」という理由で「天下り全廃」に反対した閣僚は一体全体何を考えているんだか…。

 この閣僚の発言は、「官僚は給料が安くても、不夜城と呼ばれる霞ヶ関でサービス残業で死にそうになっても、最後には天下りして甘い汁が吸えるからがんばっている」と言っているに等しい。

 これは官僚を侮辱した発言だし、そもそもインセンティブの与え方が間違っている(参照)。優秀な人に、国民のために霞ヶ関で長時間働いて欲しいのであれば、その働きに見合うだけの民間並みの給料を払うべきだし、残業手当も出せば良い。税金をそういうことに使うのはごく当たり前のことで、ちゃんと説明すれば国民を納得させることは可能なはずだ。

 そういうオープンなアプローチを取らずに、「天下り先をちらつかせることにより官僚をこき使う」ことが、いかに間違ったインセンティブの与え方であるか、そして、それが決して日本の経済に、つまりは「国力」に悪影響を与えているか、まともな頭を持っていればどんな政治家にも分かるはずだ。

 私は、小泉政権時代は自民党の支持者だったが、この件で舵取りを間違えれば、次の選挙では自民党には票を投じない(>安部さん)。

 と、言うことで、ブログを使ってちゃんと国民の声を届けようという試みとして、「天下りあっ旋全廃に反対したらもう自民党には票を投じない」バトンを読者の方々に投げてみようと思う。私の意見に賛同していただけるブロガーの方には、ぜひとも同じタイトルでブログエントリーを作り、さらにその読者に賛同を呼びかけた上でトラックバックを投げ返していただきたい(typepadの仕様上、反映には時間がかかるので注意)。日本中のブログで「天下りあっ旋全廃に反対したらもう自民党には票を投じない」という声が上がれば、さすがの自民党も無視できないはずだ。

【トラックバック】 一時的にTypepadのトラックバックが不調だったようなので、取りこぼした賛同エントリーを手動で貼り付けてみました。

404 Blog Not Found
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50708902.html
ノビイズム
http://clumsy.blog1.fc2.com/blog-entry-180.html
トカトントン、が聞こえる
http://blog.moritani.biz/?eid=439540
日々戯言
http://www.nogutetu.com/2006/12/post_121.html
my favorite news
http://jpcedar.blog84.fc2.com/blog-entry-6.html
こころ世代のテンノーゲーム 
http://d.hatena.ne.jp/umeten/20061208
架空の杜
http://d.hatena.ne.jp/PEH01404/20061208
シイサイドの日記
http://d.hatena.ne.jp/sea_side/20061208
副長日誌 - 私的記録
http://d.hatena.ne.jp/rev-9/20061208
読んだ本を記録するトコ+α
http://d.hatena.ne.jp/tuisumi/20061208
masato everyday log
http://d.hatena.ne.jp/masato-log/20061208
it's my pleasure
http://bonobo.exblog.jp/i6/
Loud Minority
http://d.hatena.ne.jp/sesejun/20061208
絵とか物理とかpianoとかプログラムとか…
http://d.hatena.ne.jp/yuuru/20061208
国民宿舎はらぺこ大浴場
http://harapeko.asablo.jp/blog/2006/12/08/989538
フッ君の日常
http://fkmn.exblog.jp/m2006-12-01/#4816255
Jun Seita's Web
http://junseita.com/mt/archives/2006/12/post_62.html
Voice of Stone
http://stone.dialog.jp/voice/view/1485
昨日の風はどんなのだっけ?
http://d.hatena.ne.jp/toronei/20061208/P
ダメ人間、吠える。
http://d.hatena.ne.jp/social_side/20061209
ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾと私
http://d.hatena.ne.jp/kerotaka/20061209
さつませんだい徒然草
http://blog.livedoor.jp/takohan_takumi/archives/50551059.html
今感じていること
http://icotfeels.blog66.fc2.com/blog-entry-467.html

【参考記事】
自分の天下り先にオオナタを振るうことが出来る人などいない
文化庁からJASRACへの天下りは全面禁止すべき


現実的になってきた Apple iPhone

Iphone_1  このブログでも2004年のエイプリル・フールに取り上げたApple のiPodケイタイ「iPhone」。その後もなんども「うわさ」にはなるがそのたびに市場の期待を裏切ってきたAppleだが、今回の台湾の製造元からリークされたとされる情報(Forbesの記事参照)にはかなり信憑性があるし、市場環境から見ても「期は熟した」とも言えるので、今度こそは本当かもしれない。

 私が「期は熟した」と思う理由は、日本を中心とした「ケイタイ文化圏」での市場環境にある。「携帯型音楽プレーヤー市場」のマーケットシェアだけに注目すると、米国と同じく日本でもiPodの圧倒的な有利さはゆるぎないが、「携帯電話も含めた携帯型のデバイスで音楽を聴いている人口全部の中でのiPodのシェア」を見ると、世界の中で日本(たぶん韓国も)の数値だけが際立って低い(具体的な数字は入手できなかったが、50%を切っていることは確かだと思う)。これは、Appleとしては許しがたい状況である。

 その状況を打破するために、「ケイタイ世代」を狙い撃ちにしたiPhoneをまずは日本市場に投入する、という戦略はとても理にかなっているように私には思える。

 その場合、「まずはどこのキャリア(通信事業者)と組むのか」が見ものである。北米のデバイスとの親和性を考えると、技術的にはauと組むのが一番理にかなっているが(ドコモとソフトバンクが採用しているWCDMAは米国ではまだまだ普及していない)、ビジネス面から見ればソフトバンクがもっとも適切なパートナーだ。

 NTTによる独占状態にあった「有線通信ビジネス」に風穴を開けてブロードバンドの価格破壊を起こした孫さんにとって、先行するNTT DoCoMo、auに向けて放つ戦略兵器として、iPhoneに勝るものはない。例の「新スーパーボーナス」と組み合わせて格安でiPhoneが手に入るとなれば、二年ぐらいソフトバンクから離れなくなってもかまわない、と思う若年層がたくさんいても不思議はない。

 そう考えてみると、今年の5月に一部報道機関で報道され、後にソフトバンク広報に否定された「アップルとソフトバンクが提携」というニュース(参照)も、実は本当の話で、単にAppleとのNDAがどのくらい重要なのかを理解していなかったソフトバンク側がAppleの了解をとらずにリークしてしまい、あわてて公式に否定せざるをえなくなった、と見るのが正しいのかも知れない。

*1.この画像は「AppleStyle新種林檎研究所」から拝借したもの。画像をクリックすると、フルサイズの画像が表示される。


B&O の Earset2 を見ると Bluetooth ケイタイが欲しくなる

Bangandolufsen つい先日、Logitech の Bluetooth ヘッドホン Free Pluse の紹介をしたばかりだが、今度は携帯電話用の Bluetooth ヘッドセット、Bang & Olufsen の Earset 2 の紹介。

 日本では Bluetooth ケイタイの普及率はまだまだだが、自動車を運転しながら電話をかけるというライフスタイルの普及している米国では、Bluetooth ケイタイと、それに対応したヘッドセットビジネスが急速に伸びている。

 技術がある程度こなれてくると、あとはデザインとクオリティでの勝負になるのはどこでも同じだが、「Bluetooth ヘッドセットもとうとうここまで来たか」と思わせる洗練されたデザイン。消費電力の低いBluetoothだからこそ可能なデザインだ。

 ちなみに、ここまで軽くてカッコいいBluetoothのヘッドホンやヘッドセットが出てくると、Bluetoothに対応したケイタイやMP3プレーヤーが欲しくなる。そして、いっそのこと、普段はステレオで音楽を聞くヘッドホンとして機能しながら、電話がかかってきたときだけたたんでおいたマイクを引き出してヘッドセットとして使うこともできる、というヘッドホンを作るべきではないかと思う。

 そんな商品のTVコマーシャルはこんな感じ。

1.20ぐらいの女の子がBluetoothヘッドホンで音楽を聴きながら道を歩いている(リズムには軽く乗っている)。その子の聞いている音楽がコマーシャルを見ている人にも聞こえる。
2.音楽が「さび」の部分に来ると、その子がリズムに合わせて踊り出す。コードレスヘッドホンでなければ絶対に無理な派手な踊り(トンボガエリとか、スピンとか)をしてBluetoothのすばらしさを強調する。
3.突然、音楽のボリュームが低くなり、着信音が重なる(「トルルル」という普通の着信音)。
4.その子は踊りをやめ、ヘッドホンから折りたたまれていたヘッドホンを引き出す。音楽はここで一旦停止。
5.「○▲?」「■○~!」と、いまどきの女の子の会話が交わされる。
6.電話が終わると、その子はヘッドホンを折りたたむ。
7.すると音楽が再び流れ始め、その子は何事もなかったのかのように踊りの続きを楽しむ。

 これは売れると思うけどなァ。


自分の天下り先にオオナタを振るうことが出来る人などいない

Snow2 前々から、「JASRAC問題」に関して一言書かねばと思っていたので、先日のブログに対するコメントを受けて、私の意見を、CNetのブログの方に表明させていただいた。

 「文化庁からJASRACへの天下り」は全面禁止にすべき

 このブログでは何度も述べてきたテーマだが、人間だれもが「欲」を持っており、自分の利益を最大にしようと行動するのはごく自然のこと。

 そんな人間が集まっている社会で、みんなが私利私欲に走らないようにするには、役人であれ会社員であれ、「会社や国民にとっての利益」と「自分自身に対する利益」が相反しないような常態においてあげることが何よりも大切である。あきらかに相反する利益にさらされた状態(たとえば、自分の天下り先を管理する立場)に人をおいておいて、その人が自分の利益を優先する行動をとったときに「モラルが低い」「私利私欲に走っている」と非難するのはあまりに酷である。

 ちなみに、こういう考え方のことを「性悪説」と呼ぶ人がいるが、この呼び方だとまるで「人間は生まれつき悪い」と言っているみたいで、あまり語感が良くない。そうではなくて、「人間には生まれつき欲があり、自然にそれにしたがって行動してしまう」と言いたいのである。だからといって「性欲説」と呼んでしまうとそれはそれでまったく別の意味になってしまうから、言葉とは難しいものだ。