紀伊国屋書店のおもてなし
2006.12.19
昨日はめずらしく仕事が早く終わったので、その足で紀伊国屋へ。トラックバックで知った「ナニワ金融道」を例の青年にプレゼントするために買いたかったこともあるし、悪徳マルチ商法に関する書物にどんなものがあるものか知りたかったのだ。
紀伊国屋のサービスカウンターで「悪徳商法関連の本を探しているのですが」と尋ねると、店員は親切に検索してくれる。「たくさん出版はされているんですけど、あまり在庫が…」と言いながらも持ってきてくれたのが、この二冊。
「悪徳商法撃退 77の秘密」は探していた類の本だが、「究極のセールス教本」は正反対の本。「悪徳商法関連の本」というあいまいな言い方をした私も悪かったのかも知れないが、こう質問された店員は、「この人は、悪徳商法を撃退したいのかな、それとも自分で悪徳商法をやりたいのかな?」と悩んだあげく、両方の本を持ってきてくれたのだろう。すばらしい「おもてなし」だ(少しキズついたけど^^;)。
その後も色々と見てまわったのだが、結局のところ、日本で有数の床面積を持つ紀伊国屋書店に悪徳商法撃退の本は「悪徳商法撃退 77の秘密」一冊しかないことが判明。この手の本は全く売れないらしい。
「ネットワーク・セキュリティの本の方がよほどたくさんある。人々の生活のセキュリティの方がよほど大切なはずなのに…」と考えながら、近くの書棚を何気なく見ると、「株でぼろ儲けをする手法」の類の本が書棚一杯に並んでいる。
つまり、この世には「悪徳商法に引っかからないようにするための準備をする人」よりも、「楽して金儲けをする方法を知りたい人」の方がはるかに多いということだ。先日紹介した「悪徳マルチ商法」も、人のそんな弱さにつけこんだ詐欺。人間に煩悩があるかぎり、あの手の犯罪はなくならないのだろう。
ちなみに、悪徳マルチ商法に関して勉強するために「ナニワ金融道」を読むのであれば、文庫版の第8巻がおすすめ。マンガ世代には、堅苦しいノウハウ本よりも、こんな形の方がずっと効果的だ。成人式を迎える子供に、こんな本を買い与えるというのも、なかなか粋なはからいではないだろうか→全国のお母さん・お父さん。
近未来通信なんか最たるものでしょうね。2002年頃に会社がIPOを検討していて、当時会っていた損保系T社、IT系C社のデューデリ担当者に、同じIP電話事業でも近未来通信は事業構造がしっかりしてて、会社の役員の対応もすごくいいですよなんて言われてがっかりしたことを覚えています。当時、近未来のシステムを担当していた会社の1社を知っていたので裏側をよく知っていた私としては、正直、あー嘘つきが信用され易い世の中なんだと思いました。大手電話会社の研究所出身で、ソフトIP電話のS/Cシステムを独自に開発していたので、正直、残念でしょうがなかったことを覚えています。TV News等で被害者と言われる人がよく映像に流れていますが、正直言って、何も確認せずに、浮ついた考えで株を買ったにも関わらず、被害者ぶるのはどうかと思いますね。法的な解釈以前に、株は自分で判断して買うもの、ましてや会社が正しい報告書を公開しているかどうかは、自分で精査すべき問題だと考えているのですがね・・・
にしても「甘言、嘘つきほど信用される」ような世の中になんでなってしまったんでしょうかねぇ。
因に、その当時の開発していたSkypeみたいなソフトIP電話はお蔵入りしていますが、まぁ、ほとぼりさめた頃に無料のIP電話として、どこかでこそっと提供しているかもです。
Posted by: moripc | 2006.12.20 at 17:53
悪徳商法といえばまず「悪徳商法? マニアックス」でしょう。
有名過ぎるゆえにGoogleからも八分されたといういわくつきのサイト。
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/
Posted by: Nanasi | 2006.12.21 at 18:39