素直な疑問:数字には四桁ごとにテンを打った方が日本人には読みやすくないか?
2007.01.29
中学校の数学授業で「数字は三桁ごとにテンを打つ」ことを教わったときに、手を上げて「何で三桁ごとにテンを打つんですか?」と質問したことがある。「その方が読みやすいでしょ」という教師に、「読みさすさを優先するなら、四桁ごとの方が読みやすい」と食い下がる私。「そうは言っても決まりだから今さら変えられない」という教師に、「そんな役に立たない決まりなんて変えた方が良い」とさらに食い下がるが、「決まりなんだから皆さんはそれを覚えるように。では、次に進みます」と頭から否定されてしまって少し傷ついたことを覚えている。
今になって考えてみれば、その教師は「確かに君の指摘するように日本人にとっては四桁ごとにテンを打った方が読みやすい。でもね、英語やフランス語などの欧米の言語の場合は3桁ごとにテンを打ったほうが読みやすいんだ。戦争に負けて、欧米を中心にしたグローバル経済圏に取り込まれた日本はそれに従うしかないんだ。不便だけれど我慢してくれ。」と答えるべきだったのだが、そこまでの知識が教師自身になかったのか、単に面倒い生徒だと思われてしまったのか、そんな答えはもらえなかった。
何でこんな話を思い出したかといえば、「実戦・日本語の作文技術」という本に、三桁ごとにテンを打つ慣例のことを「植民地的三桁法」と批判してあったからだ。「教科書でも四桁法を推進してほしい」と主張する筆者に思わず心の中で拍手をしてしまった。こうやって子供のころに教師に頭から否定されてしまった「素朴な疑問」が、実は全然まとはずれではなかったことをこんな形で発見すると、妙にうれしいものである。
私は小学校の時に、日本式(4桁)と洋式(3桁)があるよという話を習いました。その後ずっと日本式は見当たらないなあと今日まで30年も思っていました。
日本語の百千万億も中国語も同じでしょうが、中国ではどうしているのでしょうね。
小数点と桁をあらわす、点とカンマの使い方はアメリカとヨーロッパ(の一部かな?)で逆のようですが、日本はアメリカ式ですね。
Posted by: YT | 2007.01.30 at 00:12
私は小学校のころ
4桁で習いました
(昭和50年に1年生)
あと、古い話ですが
「世界まるごとHOWマッチ」
という、海外の商品の金額当てクイズ番組で
数字の4桁表示を頑なに主張する
ゲスト回答者がいたのを思い出しました。
(誰だったかは失念)
その人もたしか「学校でそう習った」
といってたような。
Posted by: nanakoso | 2007.01.30 at 00:33
私も三桁区切りじゃわかりづらいなと思っていたんですが、
四桁法の発想はなかったです。いいですね、和風な区切り。
ところでサンプルの画像ですが、twenty-threeの
threeが抜けていませんか?
Posted by: 月 | 2007.01.30 at 00:39
インドでは、ラックという単位があって、一般的に使われてます。100,000- が1ラック(lak, laks)です。それで、ラックとか、その二桁上(呼び名は忘れた)が分かるように、1,00,000- とか、1,00,00,000- などと書くのが普通になってますね。
Posted by: setu | 2007.01.30 at 00:44
日本の確定申告の書類では三桁ごとに太線と四桁ごとにマスの間隔を広げる、というふうに両方に対応しています。日本人の得意な和洋折衷ですね。
Posted by: nextex | 2007.01.30 at 01:46
では、なぜ西洋は3桁(thousand)で、東洋が4桁(万)なのかが私の長年の疑問です。
インド数学が到来する前から違ったのか、インドでゼロが発明され東西に分かれた時に変わったのか、いつから、どのように変わったのでしょうかね。
Posted by: biaslook | 2007.01.30 at 03:03
単位にまつわる文化的・政治的な問題はいっぱいありますね。
メートル法もヨーロッパ起源で、日本独自のものとしては尺貫法がありますし。
年号表記も西暦(グレゴリオ暦)なんてキリスト教圏でしか意味ないですし。
年月日の表記は日本式で通っていますね。
Posted by: aenigma | 2007.01.30 at 03:07
かつて、通訳の仕事をしていた際に、数にはとても困っていました。
例えば、英人が英語で Twenty-thousand Five Hundred Poundsと言ったとします。それを日本語にするために、頭の中で、20,500と、数字で書き直し、それで初めて、2万5百という数を出す。と言うことをやっていました。これが、5桁くらいならまだ、簡単なのですが、9、10桁くらいになると、頭が混乱し、間違った通訳をしたことが何回もありました。
また、少し内容は変わりますが、暗算でも、苦労しています。
例えば、日本語で誰かに、26足す38は?と言われたら、結構早く暗算ができるけれど、英語でTwenty-Six Plus Thirty-eightと言われると、一度、頭の中で英語を日本語の数字に変換しないと、出来ないのです。不思議なものです。
Posted by: Toyoko | 2007.01.30 at 04:34
私は、「日本では4桁が使われていたが…」と習った気がします。あるいは、叔父の店で聞いたのかも。
ところで、「1000万」は、どこでカンマを打ちますか?自分のブログで「1,000万」と打って、ふと疑問に思いました。3桁区切りなら、「10,00万」(10,000,000)じゃないかなぁ?一万を、10K と書いたりしますよね?
Posted by: はなおか じった | 2007.01.30 at 05:29
こちらのページで、桁進法の起源について解説されてました。
http://www2.nkfust.edu.tw/~jochi/j11.htm
単位というと「日本語の百や千にくらべて、hundredやthousandって読みがなげーよ」といつも思うんですが
Posted by: mana | 2007.01.30 at 05:31
そういえば、日本のお役所の予算書などの単位は「千円」(以下切捨て)です。
例えば、355,000円だと標記は355千円。3桁区切り対応とは思うのですが、なかなか慣れません。
Posted by: tzhaya | 2007.01.30 at 06:02
小学校の3,4年生の頃、算数の授業で担任の先生から数字にカンマを入れて読みやすくする方法を学びましたが、四桁区切りでした。その後三桁に区切る方法は明示的に習った記憶がありませんが、そのせいかいい歳になっても今だ三桁区切りに慣れません。
数字については表記でも読み方でも日本語の流儀が優れていると思います。この点でいつも日本人でよかったと思っています^^。
Posted by: かわうそ | 2007.01.30 at 07:16
昭和54年生まれですが両方習った記憶があります。
とくに4桁はそろばんでよく使った様な気がします。
そろばんには4桁ごとにしるしがポチッとありますし。
Posted by: itachin | 2007.01.30 at 07:35
3桁区切りイライラします。英語表記のとき苗字と名前をひっくり返す程度に、3桁区切りは使えばいいような。
Posted by: soh1106 | 2007.01.30 at 07:51
小学校と言えば、算数のテストで全てπで答えを書いて同じように教師と言い争ったことがあります。「3.14は近似値だからπの方が正確だ」と食い下がる私に、「教えていないことをやってはいけません」と引き下がらない教師。最近日本の教育制度の問題が気になって仕方がないのですが、子供の「なぜ、そうなるの?」という気持ちを伸ばす教育をしないといけませんね。
私の場合は、情報科学を学びSI接頭辞に触れることが多くなってやっと、直感的に理解できるようになりました。この数字は12.6Mだな。といった感じです。
Posted by: rakuto | 2007.01.30 at 08:34
私も3桁ごとのカンマについては「植民地三桁法」だと思ってます。しかし国際的には少数派なので仕方ないですね。K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)などの補助単位も3桁ごとですしね。
英語にも1万(myriad)という古代ギリシア語から由来した数詞がありますが、4桁の位取りまでには至らなかったようですね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Myriad
英語がよくわからんのですが、中国語の桁区切りも日本と同じなのでしょうか。
http://en.wikipedia.org/wiki/Chinese_numerals
逆か。日本が中国から取り入れたのか?
Posted by: yanagisawa | 2007.01.30 at 13:27
私も小学生(4年生?)のときに4ケタの区切りで習いましたよ。おそらく当時のマニュアルではそうなっていたのでは?
Posted by: とろん | 2007.01.30 at 13:30
1980年前後に小学高学年だった私は4桁区切りを習い、今後4桁区切るになると教わりましたが、そうはならなかった。
3桁区切り覚えづらいを前提に覚えてます。カンマが増えるごとに千、百(万)、十(億)、一(兆)と位が増えると減るって。
Posted by: & | 2007.01.30 at 16:30
待ってくれ!
そもそもカンマを入れなければ、どんなに桁数の多い数字でも上から
「123456…」
と読んでいけばいいから便利じゃないか?
カンマが入っていると
「1かんま234かんま56…」
と間違って読んでしまうと思うんだ。
ぼくが思うに、カンマを入れるのは西欧帝国主義の陰謀だよ!
Posted by: Bar | 2007.01.30 at 16:40
確かに、4桁区切りにしたがる気持ちは分からなくもありません。しかし、日本人でも、営業や財務をやる人は3桁区切りじゃないと数字を読めません。慣れの問題です。ちなみに、3桁区切りで書くことは新卒新入社員に最初に教えることの一つだったりします。
植民地にされてるとか陰謀だとか被害妄想するよりも、自分が海外に出ていってビジネスする時にどちらが有利かを考えて、学校でも、4桁コンマなんて教えず、「世の中には3桁コンマしか書き方はない」と教えたほうがいいと思います。
Posted by: ぽろん | 2007.01.30 at 17:50
というかカンマの位置と単位の概念が揃ってないのが変なので
万とか億の単位をやめてしまえばいいのでは?
Posted by: Iri | 2007.01.30 at 18:26
世界を巡り巡っているお金の表記法になるなので,小さなコミュニティでの読み方にこだわるよりも,全世界で齟齬のない表記法である必要があると思います.そしてその座は既に三桁法が取っていますよね.
Posted by: charlie | 2007.01.30 at 19:33
「バベルの塔」が再建されない限り(笑)、単位や通貨や表記は多数派、少数派、お互いの便宜でそれぞれの状況で使い分けるしかないので、使い分ければいいのではないでしょうか。それが文化の横断性、あるいはプラグマティズム。
そこに「植民地的」発想を持ち込んで劣等感を持たせるのもどうなのかな~と思います。
日本の輸出入統計だって、日本で発表するときには4桁表記で円換算の数字を発表すればいいし、海外向けに発表するときには3桁表記でドル換算で発表すればいいのです。
英米式「,.」とヨーロッパ大陸式「.,」の混乱(カンマとピリオドが入れ替わっている)と同じように、日本で多用されてきた4桁単位の桁区切りをラテン文字系列の「,」でやってしまうのが混乱の原因になっているならば、「,」で略さずにこれまで通り「万億」を使えばいいように思います。それが面倒だというのならば日本の文字として新しい桁区切り文字を開発すればよろしい。
そもそも日本語で数字表記しているはずなのに、そこに書くのが簡単という便宜でアラビア数字やラテン文字のカンマを使い始めたところが混乱の原因にも思います。
今は画面や印刷の解像度もあがっているし、工作精度もあがっているし、卓上電卓の計算結果表示画面も、レジのレシート印刷も、さらにはPCのテンキーのキートップ表記も、全部「壱」「弐」。。。「万億」表記に代えていってもいいんではないでしょうか。
PCではASCIIコードに対応したキートップが半角カナ時代にはカナ表記がはいって、さらには2バイトコードになってUnicodeに至った現在までにひらがな表記すら入ったのにテンキーは放置なんでしょうか。それがそもそもおかしい!!
とかね(笑)。
Posted by: どれ | 2007.01.30 at 21:05
なぜを教えないのはなぜなんだ?
という風に、一度教師側の気持ちになって
なぜを教えないのがなぜなのかを深く検討してみて
原因をとるにはどうしたらよいかを具体的に検討すればよいのではないのでしょうか?
相手にばかり、なぜを教えるように!!と要求しておきながら。
現行の教育がなぜそうなっているのか?
現行の教育のメリットはデメリットはというのなぜを質問者側が考えないのは 結局、いわれたとおりに なぜというのを教えろということなので現行の教育と変わらないと思います。
Posted by: 心は萌え | 2007.01.30 at 21:50
これが面倒で、わたしはずいぶん前に、円(4桁漢字表示)←→ドルのPalm用のソフトを作りました。「800兆円て何ドル?」程度でも大変なのに、円とドルが混じって、「50億ドルって何円?」とかなると、会話中に頭の中でとても暗算できなかった。
Posted by: haj | 2007.01.31 at 00:53
本多氏が「植民地的」という言葉に込めた想いは、決して日本人に劣等感を与えようとしたのではなく、「欧米のモノはよいモノであるからそのまま取り入れるべし」という、日本近代に見受けられた短絡的発想を戒めるためだと理解しています。
現代日本でも、欧米の制度や法律を引き合いに出して、日本の制度・法律はだめだとする論調をテレビなどで見かけます。この場合も、「本当に欧米の制度がよいモノか」と、いったん冷静に考える必要があるでしょうね。
Posted by: raven | 2007.01.31 at 02:45
ふはははは。ではわたしが、秀逸なコメントを。
two thirdsって、2/3ですよね。
これって、英語圏(欧米?)のひとは実に読みやすいんだよね。
twoを読んで、thirdsって読めばいいんだから。
日本人は、上下に分かれた分数を書くときも、分母から書く。
英語圏のひとは、分子から書く。
おもしろいなぁ。
でも、なんかソンしてる気がするなぁ。
Posted by: 幸之介 | 2007.01.31 at 08:05
Satoshiさまに、わたしの珠玉のネタを捧げます。
公開メモ日記 - わたしの発言力が著名人に劣っている件
http://knoa.jp/memo/?id=2007-02-01+01:10
Posted by: 幸之介 | 2007.01.31 at 08:14
日本流にこだわるなら、4桁法を主張するよりは、漢数字記法(四千三百二十一とか)にすべき。
Posted by: tako | 2007.01.31 at 08:26
小学校のときにほぼ同じやりとりを教師と行いました。
同じく疑問は解消されないまま20数年が経ってしまっていましたが、
同じ考えの方がいたことにうれしくなってしまいました^^
Posted by: *dsr* | 2007.01.31 at 16:12
小学校のときにほぼ同じやりとりを教師と行いました。
同じく疑問は解消されないまま20数年が経ってしまっていましたが、
同じ考えの方がいたことにうれしくなってしまいました^^
Posted by: *dsr* | 2007.01.31 at 16:12
Mind Hacksに出てきた人間が一目(数える前)で把握できるものの個数が4個まで
という法則に基づけば合理的なのは4桁区切りに思えます。
まあ文化的な話なのでどうにもならないかも知れませんが、
WiiでWii番号入力するところも4桁ごとに区切りがあるようになっていましたが、
そういうものも北米版では3桁区切りだったりするのでしょうか。
Posted by: 木戸孝紀 | 2007.02.01 at 04:19
はじめまして。
歴史的にみると「戦争に負けたから」というのは正しくないかもしれません。
上にも書かれています尺貫法という単位系ですが、メートル法を使おうとという動きがでたのは明治時代で、戦争は関係なく、世界基準にあわせようとしたというだけです。
「メートル法を使うなんてとんでもない」
という論はもちろん当時からありましたが、このころにはいろいろなものを取り入れようとしていて、生活様式から言葉からすべて欧米化するぐらいの勢いがあったと言います(明治大正事件見聞録という本にはそのような当時の状況がかかれています) 3桁コンマというのもその名残と言えましょう。単純に、日本では正式な文章で数字を書く場合は漢数字を使い、英数字を使うことはなかったので、英数字で表記は3桁コンマのほうが便利だったのかもしれません。
Posted by: T-dac | 2007.02.04 at 23:09
初めて知りました。
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Posted by: kikaijima | 2007.02.06 at 20:40
今更ながらのコメント失礼します。
私(36歳)も子供の頃に4桁カンマで教わりました。今でも「読む」のは4桁カンマの方が読みやすいと思います。親に3桁カンマの理由を問うたことがありましたが「こっちの方が慣れてる」「桁のズレがあることでかえって、数の大きさが一目で判別できるんだ」と、何やら苦しまぎれな理由を聞かされたました。まだ見ぬ我が子には、いつかちゃんと英語の読み方から教えてやろうと思います。
Posted by: Dyun | 2007.09.06 at 21:16