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uieme! beta、 ケイタイ・ゲーム端末・家電向けのCGMサービス

Uieme_beta  「どんなデバイスからでも自分のコンテンツにアクセスできるパーベイシブ・アプリケーションの世界を実現したい」、「ネット家電の成功の鍵はSNSとCGM」などの掛け声はずいぶん前からかけているのだが、「デバイスとサービス」の関係はどうしても「鶏と卵関係」に陥りがちで時間がかかって仕方がない。

 そんな状況を打破するための一つの作戦として今回ベータ版を公開したのが、「uieme!」というCGMサービス。さまざまなウィジェットを組み合わせて自分だけのオリジナル・アプリケーションを作り、それを携帯電話・ゲーム端末・家電などで楽しむことにより、「パーベイシブ・アプリケーションの世界」を垣間見てもらおうという試みである。

 今回のローンチでは、まずは「勝手アプリ」を許している携帯電話事業者(日米でSprint、 Cingular、Kajeet、NTT DoCoMoの4社)の携帯電話のみをターゲットにしているが、今後、他の事業者の携帯電話・ゲーム端末・家電などをターゲット端末として追加して行く予定だ。ブロガーのために、ブログパーツも作れるようにする。

 ウィジェットとしては、まずは、スライドショー・RSSリーダー・イベントカレンダーを用意してあるが、逐次さまざまなものを追加して行く。今後サードパーティからのウィジェットを募集する可能性もあるが、基本的には、プログラミングの知識の全くないユーザーがテンプレート化されたウィジェットをカスタマイズ(例えば、自分の撮影した写真でスライドショー・ウィジェットを作るなど)して独自のアプリケーションを作る、というシナリオに重点を置いているサービスなので、ユーザー自身による全く新しいウィジェットの作成には当初は力を入れない。

 とりあえずは米国のユーザー向けの英語版のサービスだが、私からのリクエストでNTT DoCoMoの端末にも対応してもらったので、日本の方々にもぜひともお試しいただきたい。ローンチしたばかりのベータ版なので、使いにくい部分や不具合も多分にあるとは思うが、ユーザーのフィードバックを受けながら良いものにして行きたいと考えている(フィードバックはuiemホームページの"feedback"リンクから可能。日本語でも結構)。


コーポレート・ファイナンス入門

 息子の大学で授業参観をする機会があったので聴講したのが「Corporate Finance」の授業。わずか70分の授業であったが、とても分かりやすかったので復習の意味も兼ねてここに解説してみる。

 まず、会社として採用することを考慮している二つのプロジェクト、「S」と「L」があったとする。プロジェクト「S」は、一年目に50万ドル、二年目に40万ドル、三年目に30万ドル、四年目に10万ドルのキャッシュフロー(=会社に入ってくるお金)を生み出すが、プロジェクト「L」は、一年目に10万ドル、二年目に20万ドル、三年目に30万ドル、4年目に60万ドルのキャッシュフローを生み出す。

Finance1

 それぞれのプロジェクトに100万ドルの資金が必要で、調達した資金には10%の利息がかかると仮定したとき、会社としてはどちらのプロジェクトを選ぶべきか、というのが今回の課題である。

 「投資した資金を回収するのにどのくらいの期間がかかるか」で比較すると、プロジェクト「S」が3年、プロジェクト「L」が4年となるが、この方法では、トータルのキャッシュフローを評価に含めていないので、資金回収後に大きなキャッシュフローが期待できるプロジェクトを過小評価してしまう可能性があるので好ましくない。

 「トータルのキャッシュフローがどのくらいあるか」で比較すると、プロジェクト「S」が130万ドル、プロジェクト「L」が140万ドルとなるが、この方法は金利をまったく考慮していない点が不十分である。

 そこで、「現在のお金の方が未来のお金より金利分だけ価値が高い」という考えに基づき、一年後の1ドルの価値を一年分の金利分だけ割り引いた(1÷1.1)ドル(約0.909ドル)、二年後の1ドルの価値を二年分の金利分だけ割り引いた(1÷(1.1)^2)ドル(約0.826ドル)、N年後の1ドルの価値をN年分の金利分だけ割り引いた(1÷(1.1)^N)ドルと、金利分だけ割り引いて現在の価格(Present Value)に変換することにより、未来のキャッシュフローを一つのものさしで比較できるようにする手法(Discount Cash Flow = DCF)を採用するのが一般的である。

 この手法を使って、二つのプロジェクトの未来のキャッシュフローをそれぞれ現在の価格に変換すると以下の通りになる。

Finance2

 繰り返しになるが、最も重要な点は、こうやって未来のキャッシュフローを現在の価値に変換することにより一つのものさしで比較できるようにする点。それゆえにその合計値に意味が出てくるし、二つのプロジェクトの価値を直接比較して定量的な判断を下すことが可能になる。この場合だと、二つのプロジェクトのキャッシュフローの現在価値の合計(PV)がそれぞれ107.88万ドル、104.92万ドルとなり、プロジェクト「S」の方が価値が高い(つまり会社として選択すべきプロジェクト)ということが分かる。

 実際には、PVからプロジェクトに必用な資金を引いたNet Present Value (NPV)を指標とし、そもそも会社として考慮する価値があるプロジェクトかどうかがはっきりと分かるようにする。NPVが正ならば価値を生み出すプロジェクト、NPVが負ならば逆に価値を損なうプロジェクト(つまり会社としては手を出してはいけないプロジェクト)、NPVが大きければ大きいほど大きな価値を生み出すプロジェクト、という判断ができることになる。

 ちなみに、この分野に関しては、一度ちゃんと勉強しようと一年ほど前に定番テキストの「コーポレート・ファイナンス」を手に入れて読み始めたのだが、173ページまで読んだところで休憩中である(上下巻合わせて1200ページ以上ある)。これを機会に、再度チャレンジしてみようかと思う。


レストラン matsuhisa に行って来た

 アメリカでもっともおいしい日本料理を作ると言われる松久信幸の店、Matsuhisa。私がシアトルで一番気に入っている店Nishinoのシェフが修行した店でもあり、一度は機会を見つけていかねばと常々考えていたのだが、やっと行く機会に恵まれた。

 店は思ったよりも狭い上に、キッチンが3ヶ所に分かれた変な設計だが、出てくる料理は期待通りの絶品。アメリカでの日本料理と言えば、「テリヤキ」と「ベントー・ボックス」という固定観念を打ち破って創作和食に取り組んだ松久シェフならではの料理だ。

 コース料理は、Nishinoより若干高めだが(Nishinoは60ドルから、Matsuhisaは80ドルから)、LAの物価を考えれば仕方がないのかもしれない。とは言え、飲み物を含めると一人100ドルを越すのだから、普通の日本食レストランの倍以上。

 松久シェフの成功の秘訣は味だけでなく、マーケティングにもある。ロバート・デニーロとの共同経営で始めたNobuがMatsuhisaよりもさらに高級な創作日本料理レストランとして着実に成功を収めているし、「Nobu」はクックブックという形をとった彼の料理の写真カタログだ。


カルフォルニアで日光浴

Claremont 今週末は、長男が通う大学を訪ねてカルフォルニアに来ている。2月だというのに、ぽかぽかと暖かく、Tシャツと短パンで十分。いまだに氷点下の日が続くシアトルとは大違いだ。

 シアトルに住む引退した老人たちは、渡り鳥のように、冬場になるとカルフォルニアとかアリゾナに一時的に移動するのだが、その気持ちが分からなくもない。

 シアトルに戻ると、またあの灰色の空としばらく付き合わなければならないので、ここにいる間だけでも、太陽を一杯に浴びてビタミンDをたくさん作っておかなければならない。

 


バレンタイン・デーのプレゼントはバイアグラ?!

Viagra  「バレンタイン・デーは女性から男性にチョコレートをプレゼントする日」という慣習は実は日本だけのもので、単に日本のチョコレート業界の人たちが巧みに仕掛けたマーケティング戦略のたまものに過ぎないことは既に知っている人も多いと思う。

 アメリカでは逆に、この日は男性から女性にプレゼントをしたり、二人でロマンチックにバレンタイン・ディナーを食べたりする日で、バレンタイン・デーのプレゼントと言って最初に頭に浮かぶのは「真っ赤なバラ」である。

 ただし、ここ数年は「バレンタインのプレゼントはダイアモンド」というイメージを植えつけようとするダイアモンド業界の陰謀が着実に成果を挙げており、CBSなどはこの日に合わせて「正しいダイアモンドの買い方」特集を放送したりするので、困っている。「義理チョコ」どころの騒ぎではない。

 ちなみにイギリスでは、2月14日は「National Impotence Day (インポの日)」でもあり(この日をわざわざ選ぶところにイギリス人のセンスが表れているが)、今年はこの日に合わせてマンチェスターの薬局で医者の処方箋なしのバイアグラの販売を試験的に行う、というニュースがアメリカのメディアで大きく取り上げられている。

 チョコレート、真っ赤なバラ、ダイアモンド、バイアグラ。それぞれのお国がらと言えばそれまでだが…。あなたならどれに「愛」を感じる?


なぜ日本企業による米国企業の買収がしばしば失敗に終わるのか

 日本で「会社は100%株主のもの」と言い切ってしまうと、「従業員はどうするんだ?」「社会的責任は?」という話になるが、それとこれとは話が別、というのが多くのアメリカ人の考え方である。「会社は100%株主のもの」と割り切った上で、それぞれが「自分の時間」と「会社の与えてくれるもの」を天秤にかけて、「今の会社に残るべきか、別の会社に移るべきか」を毎年とは言わずとも少なくとも2~3年に一回は真剣に考える、というのは彼らにとってごく当たり前のことである。優秀であればあるほどこの傾向が強い。

 アメリカで会社を経営する時に一番難しいのは、そんな環境でどうやって優秀な人たちを会社に雇い、かつ、会社のために一生懸命働いてもらうか、である。給料をたくさん払って繋ぎ止めるというのももちろん一つの方法だが、よほど儲かっている会社でなければそんな方法では経営が成り立たないし、へたをすると仕事もしない単なる給料泥棒を作り出してしまう。そこで、給料以外の部分の「ストックオプション・福利厚生・やりがい・夢の共有・キャリアップ」などなどを、それぞれの人に適した形で提供して「会社のために一生懸命に働くに十分なインセンティブ」を与えなければならないのだが、これがとても難しいのだ(実際にアメリカ人の部下を抱えて苦労している私が言うのだから本当だ^^;)。

 今まで日本の会社による米国の企業の買収をたくさん目撃してきたが、ほとんどの場合、これが原因で失敗に終わる。インデックスが買収したMoblis、サイバードが買収したAirborne Entertainment、フォーサイドによるZingyなどが良い例で、せっかく買収しても、日本の経営陣が現地の経営陣や従業員たちがどんな立場で会社と自分自身の関係を見ているかをそもそも理解できていないので、正しいインセンティブ作りができず(というか、インセンティブ作りが必用だとは想像もしていないので)、優秀な人たちから先にどんどんと辞めてしまうのだ。

 そんな日本人に「アメリカでは優秀な人にはちゃんとしたインセンティブを与えないとだめですよ」と言うと、必ず返ってくるのが「アメリカ人は欲張りだ」という言葉である。それを欲張りと思おうと思うまいとかまわないのだが、少なくともそれがここでは常識だ、ということを理解した上でなければアメリカで優秀な人は雇えないし、会社の経営はできない。もちろん、「そんな連中を雇うつもりはない。会社と従業員は運命共同体だ!」という経営方針も日本企業としては許されるのだろうが、そんな考え方ならアメリカの会社など決して買収してはいけない。


ドライ・エージド・ビーフ(乾燥熟成牛肉)

 シアトルに来たばかりのころは「アメリカの牛肉はまずい、牛肉は日本に限る」と言っていた私だが、最近は少し違う意見を持っている。一つの原因は最近の日本の牛肉が私の口に合わなくなってきたことであり、もう一つはアメリカでおいしい牛肉料理を食べる方法を発見したことにある。

 まずは一つ目の「日本の牛肉の変化」の話だが、ここ15年ほどで日本の牛肉の「霜降り嗜好」が極端に進みすぎたと感じているのは私だけではないはずだ。どの畜産農家も、マスコミが作り上げた「霜降り=高級」のイメージに踊らされて、霜降り牛の生産にいそしんだおかげで、消費者のニーズを通り越した「脂の乗りすぎた」牛肉を作り出しているように思える(まさに「イノベーションのジレンマ」だ)。脂がたくさん乗った「特上牛肉」は確かに口の中でとろけるほど柔らかくておいしいが、そう感じるのは一口・二口だけで、そんな肉を一人前食べると胸焼けがしてしまう。日本で「しゃぶしゃぶ」や「焼き肉」を食べるときに、私が「特上」をあえて避ける理由はここにある。「上」ぐらいの牛肉の霜降り具合の方がずっとおいしいと思う。

 二つ目の「アメリカの牛肉のおいしい食べ方の発見」だが、アメリカでおいしいステーキを食べるには、リブ・アイ(日本ではリブ・ロース)を買ってきて、自分好みの焼き加減に焼いて、醤油と大根おろしで食べるのが一番良いとは前々から知っていた。それでも最近までは、日本のおいしいステーキにはどうしても勝てないと感じていたのだが、ごく最近になって、ある種類の牛肉に出会って見方を変えた。それがドライ・エージド・ビーフ(乾燥熟成牛肉)だ。

 ドライ・エージド・ビーフとは、特別な冷蔵庫の中で20~40日間ほど乾燥することにより肉本来のうまみを引き出した牛肉のことである。手間もかかるし、水分の蒸発で重量が減ってしまうため、通常の牛肉より3~4割ほど高いが、そのおいしさは格別である。

 シアトルのWhole Foodsだと、ドライ・エージド処理をほどこしたリブ・アイだと1ポンドあたり約20ドル(約2400円)。他の牛肉と比べるとかなり高いが、それでも日本円に直せば、100グラムあたり500円程度。デパ地下の高級牛肉よりもずっと安い。

 昨日は、このドライ・エージド・リブ・アイを薄切りにして、鉄板の上で両面を軽く焼いて「大根おろし」と「だし醤油」で食べたのだが、脂の乗り具合といい、柔らかさといい、格別。ご飯がすすむ!

【追記】ちなみに、ドライ・エージド・リブ・アイ・ステーキを食べさせてくれるレストランを麻布に発見。約1ポンドのステーキが8000円だそうだが、通常3割と言われる原価率から計算すれば、妥当な値段だろう。日本人のお腹に合わせて、250グラムぐらいにすれば良いと思うのだが…。


コラム「空白の5年間」の予告編を書いてみた

 「月刊ascii」にコラムを書き始めて5ヶ月ほど経つが、このブログのおかげで文章を書くのにはずいぶん慣れて来たので、思ったよりも楽である。確かに「毎月決まった文字数のものをある程度のクオリティで書かねばならない」という制約を少し負担に感じることもあるが、原稿料をいただいて書く以上、そのくらいの負担は当然である。

 しかし、どうしても違和感がぬぐえないのが、「原稿を書いてからそれが出版されるまで1ヶ月以上かかる」という即時性のなさと、「読者からのフィードバックがほとんど帰ってこない」という双方向性の欠如である。

 ブログにしろ原稿にしろ、それなりの思いを込めて一気に文章を書くタイプなので、その出来立てホヤホヤの「思い」が冷えないうちに読者に届けたいし、それがちゃんと伝わったかどうかのフィードバックがすぐに欲しい。ブログの場合にはそれが可能なのだが、雑誌のコラムの場合にはそれが出来ない。

 そこで、今日は一つ新しい実験をしてみることにした。たった今、編集の方にメールで送ったばかりの来月号のコラム原稿の一部をここで「引用」してしまうのだ。筆者にしか出来ない、「来月号のコラムからの引用」だ。

(…前略…)結局、Bill GatesはJim Allchinの推す「Windows戦略」を選んだのだが、それに失望したBrad Silverbergを筆頭とする「ネット急進派」の主要なエンジニアたちがMicrosoftを去り、Microsoftのネット戦略に大きな穴をあけることとなってしまったのだ。そこに出来た「空白の5年間(2000年~2005年)」をついて大躍進したのがGoogleである。
【月刊asciiコラム、中島聡のITうんちく 「空白の5年間」 より引用】

 雑誌の発売前に全文を引用してしまってはコラムの価値がなくなってしまうが、ごく一部だけを引用するのであれば雑誌の宣伝にもなるし、「出来立てホヤホヤの思いを伝えたい」という私の欲求不満も一部だが解消される。

 「逆に読むほうに欲求不満がたまる!」というコメントが返って来そうだが、「映画の予告編」なんてまさにそこを狙って作ってあるので、それと同じだと思って御容赦いただきたい。ちなみに、来月号の発売日は3月24日である。


クリスピー・クリーム、行列を作りたがるのは人間の本能か

 新宿のサザンテラスに開店してからもう二月ほど経つのに、相変わらず熱狂のおさまらないクリスピー・クリーム。平日の朝から二百人以上が並んでいる。

Tokyo_k

 ところが、すでに熱狂のおさまっている米国の店(これはSalt Lake Cityの店)では、行列どころか「閑古鳥が鳴いている」という表現がぴったりな感じである。

Saltlake_k

Saltlake_k2

 こんな違いを目の当たりにして、「他の人がしていることをしたくなる、というのは人間の本能なんだな」と再認識した。「行列のできる店」には並びたくなるが、閑古鳥が鳴いている店には入りたくないものだ。


GoogleがYouTube買収の詳細を発表。受付嬢が1億5千万円って…

 WSJによると、YouTubeの買収に関する詳細が昨日発表されたそうだ。YouTubeの創業者二人および投資家のセコイア・キャピタルがこの買収によって手に入れたGoogleの株とその時価総額は以下のとおりである("+…" となっている部分は、創業者を繋ぎ止めておくために別個に設置されたトラストにしばらく保留される分)。

 Chad Hurley: 694,087 + 41,232株 (時価総額$345.6 million、約410億円)
 Steve Chen: 625,366 + 68,721株 (時価総額$326.2 million、約390億円)
 Sequoia Capital: 941,027株 (時価総額 $442.3 million、約530億円)

 ベンチャー企業が成功したかどうかをはかる「ものさし」はいくつかあるが、創業者や株主のためにどのくらいのリターンをもたらしたか、という「ものさし」ではかる限り、これだけの価値をわずか19ヶ月で生み出したYouTubeの創業者たちには誰も頭が上がらない。

 ちなみに、創業者以外の従業員に関してもデータが公開されている(参照)。

 Shannon Hermes (受付嬢) - $1.3 million 約1億5千万円
 Julie Supan (チーフ・プレス・スポークス・パーソン) -$4.9 million 約5億1千万円

 受付嬢までもがミリオネア($1 million以上の資産を持つ人)になってしまうところが、いかにもアメリカン・ドリームだ。こんなサクセス・ストーリーがあるからこそ、一攫千金を目指した優秀な人たちがベンチャー企業に集まる。それがこの国の原動力なのだとつくづく思う(このあたりのベンチャー精神については、渡辺千賀さんの「ヒューマン2.0-Web新時代の生き方(かもしれない)」が詳しいので、ぜひとも一読をお奨めする)。