「さおだけ」がミリオンセラーになった本当の理由
2007.06.08
「読んでもらえるブログ」を書くためには各エントリーのタイトルがとても重要なことに関しては、過去にも触れたことがあると思う。ブログにしろ本にしろテレビ番組にしろ、まずはタイトルで「面白そうだな」と思ってもらい、リンクをクリックしてもらう・本屋で手に取ってもらって最初の数ページを読んでもらう・チャンネルを回して最初のコマーシャルまでとりあえず見てもらう、ことができなければどんなに内容がすばらしくても勝負にならない。
その意味でも、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」の作者、山田真哉はタイトル付けの天才である。「さおだけ」が発売されて本屋で平積みされているときには、私はまんまと彼の術中にはまって最初に手に取ってしまったし、新作「食い逃げされてもバイトは雇うな」に関しても再び全く同じことをしてしまった。どちらのケースでも、本屋に入って最初に手にとった本が彼の本だったのである。ウェブで言えば、数あるリンクの中で最初にクリックしてしまったのである。
「食い逃げされてもバイトは雇うな」を読むと、「Web2.0ブーム」を引き起こした一番の原因がそのネーミングにあったこと、「ゲド戦記」の宣伝に使われた「宮崎五郎 第一回監督作品」というキャッチフレーズがとても戦略的であったことなどを、丁寧に解説してあり、山田氏がこの手のタイトルやサブタイトルを通したマーケティングに関してとても深い洞察力を持つ人であることが良く分かる。「さおだけ」がミリオンセラーになった理由は、そのタイトルにあったのである。
この本に関して言えば、本来の「会計」の話よりも、タイトル・マーケティングに関してとても良い勉強になった。特に第二・三章は、マーケティング・コミュニケーションにおける数字の役割に関する考察としてはとても良く書かれている。
ちなみに、このエントリーのタイトルは、彼を見習って少し扇情的なものにしてみた。今日のページビューがどうなるか楽しみである。これがはてなの人気エントリーに載ったりすると、それを見て弾さんが「『"さおだけ"がベストセラーになった本当の理由』が人気エントリーに載った本当の理由」を書きそうな予感がしてしかたがないのだが…
そういう意味では、「なぜ、エグゼクテイブはゴルフをするのか?」という著書も面白いですよ。
6月11日BLOGに紹介してみました。
Posted by: ひろし | 2007.06.12 at 11:39