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心理トリック:Anchoring

 "The Hidden Traps in Decision Making" という Harvard Business Review の記事を読んでいて面白い問題を見つけた。

問題1:トルコの人口は3千5百万人より多いでしょうか少ないでしょうか?
問題2:トルコの人口は何人ぐらいだと思いますか?

 これ以上進む前に、上の二つの問題に対する自分なりの答えを考えておいて欲しい。
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 興味深いのは、この二つの問題を、問題1の数字だけを変えて(例えば「1億人より多いでしょうか?」として)二つのグループに与えてみると、問題1で使った数字と問題2で返って来た答えの間に強い相関関係があることである。あたりまえといえばあたりまえの話だが、問題2を解くときに「問題1で3千5百万人より多いか少ないか、と尋ねているのだから、正しい答えはその前後に違いない」と思うのが人間の心理である。

 こういう心の働きを、心理学では anchoring (anchor=船のいかり)と呼んでいる。つまり、上の例で言えば、問題1で与えられた数字が(海の底に沈んだいかりのように)心に強く残ってしまい、問題2をその数字抜きでは考えられなくなってしまう状態を言うのだ。

 さてここで問題である。こんな人間の心理をついたセールステクニックや交渉テクニックにはどんなものがあるか考えていただきたい。
 


SonyのRollyはiPodとダンスをする夢を見るか?

 少し前からSonyがティーザー広告(わざと情報を小出しにして話題をあおる手法)をしていたRollyの映像がYouTubeに流れた。捏造ビデオである可能性もゼロではないが、これを見る限り、ひとことで言えば「音楽に合わせて踊るたまご型のMP3プレーヤー」である。なかなかユニークでソニーらしいデバイスでもあるのだが、マーケットで受け入れられるかは少し疑問。

 ポケットに入れて持ち運ぶポータブルなデバイスではないので、一部で言われている「iPodキラー」というポジショニングは正しくない。それよりは、机の上に置いて一人で楽しむオーディオコンポの代わりと言った方が正しいように思える。オーディオコンポの市場はただでさえ低価格化が進んでいたところに、BoseのSOUND-DOCKに代表される「iPodアクセサリー」の波が押し寄せ、「若い人たちにはほとんど売れない」ものになっていたので、SonyとしてはRollyで巻き返しをはかりたいのかもしれない。

 Rollyが直面するのは、iTunesで音楽ライブラリを管理することがデファクトになっている米国の若者や、今や部屋でテレビを見るときでさえワンセグ携帯を使う日本の若者たちだ。老舗のオーディオ機器メーカーが生き残りのためにiPodアクセサリーの市場に走らなければならないこの時代、Sonyだけは意地でもiPodアクセサリーは出せないのかも知れない。Rollyが「踊るMP3プレーヤー」ではなく、iPodや携帯電話とワイアレスで繋がる「踊るBluetoothスピーカー」だったら私の評価はぐっと高くなるのだが...(参照1参照2)。

 と色々ともっともらしいことを書きながら、一番気になるのは「Rollyは机の上から落ちたり、机の上に置いてあるものにぶつかってカタカタ余計な音を立てないのかなあ」だったりする。少なくともたくさんものが置いてある私の机の上で踊るのはつらそうだ。


RockYouのファウンダーLance Tokuda

 Lancetokuda 今日は、サンフランシスコで開かれたDigital Leadership Summitという会議に参加。テーマは「Widgetと広告ビジネス」。参加者はわずが30人ぐらいだが、RockYouのファウンダーLance Tokuda、freewebsのファウンダーHaroon Mkhtarzadaとなかなのメンツがそろったイベント。

 一番印象に残ったのはなんと言ってもLance Tokuda。彗星のごとく現れ、2007年に入ってからSequoia Capitalから既に二回も投資をしてもらっている。私が「Sequoiaはボードメンバーとしてどう?」と尋ねると、「最高だよ。君もお金を集めるんだったらSequoiaからに限るよ」と返事が返ってくる。「どうやってSequoiaを説得したのか」という質問には、「最高のプレゼンができたんだよ」ととてもうれしそうである。

 この状況を見ると、RockYouがGoogleに買収されるのも時間の問題に見える。Lanceが妙に元気が良いのも分かるが、YouTubeと違うのは、ちゃんとしたビジネスモデルを持っていること。彼らのバイラルなWidgetを使って顧客のユーザー登録に成功すると、ユーザー一人あたり30〜50セントがもらえるという。「ふむふむ」と頭にしっかり記憶した私である。


あなたにとって早稲田とは

 大学のパンフレットに使うとのことで、母校から「あなたにとって早稲田とは」というコメントを200字以内で書いてほしいと言われた。「そりゃ母校に決まってるじゃん」なのだが、そんなコメントは期待されていないことは承知だし、だからと行って詩的に「母親のようなもの」「地球のようなもの」と答えるがらではない。

 悩んでいるうちに締め切りがきてしまったので、「えいやっ」と書いたのがこれ。

「片足だけ突っ込んでればいい苗床」ですかね。私の場合、高等学院から修士課程まで10年間お世話になったんですが、学院時代からアスキーでプログラマーとしてバイトをしていたりしたので、卒業する前からすでに「社会人」になっていたという感じです。今になってもまだベンチャー精神が旺盛なのは、そのころの経験のおかげだと思います。

 片足だけ突っ込むと言うと棺桶を想像してしまう人もいるかも知れないが、私と早稲田の関係はまさにこの通り。高等学院(=高校)の時代から、授業が終わるとまっすぐにアスキーに向かって夜中までプログラムを書いていたし、Candyを機会に「外部プログラマー」となってからも、原則的には、睡眠:勉強:プログラミングに明け暮れる毎日であった。そんなことができたのも「大学受験」がなかったからだし、学院時代に「効率よく勉強する方法」を身につけたからであったと思う。


リーダーに必要とされる感情知性(Emotional Intelligence)

 MBAプログラムに参加したおかげで、大量の論文を読まされることになったのだが、頭の中を整理する意味で文章にするのは役に立つし、それがブログのちょうど良いネタになる。今日のエントリーは、Daniel Goleman という人の書いた”What Makes a Leader?” という論文の要約。

 筆者は(企業などの)リーダーになるためには、ただ高い知性と専門知識を持っているだけでは不十分で、筆者がEmotional Intelligence(感情知能)と呼ぶ能力を持っていることが不可欠だという。

 Emotional Intelligenceには5つの要素がある。

Self-Awareness
 自分のムードや感情を常に冷静に把握しており、それが他の人に与える影響を十分に認識していること。Self-Awarenessが低い人は、自分の性格の欠点を指摘されたりするとそれを「個人攻撃」と見なして不必要な自己弁護を始めるが、Self-Awarenessのしっかりした人は、自分の弱さや過去の失敗について気楽に話すことができる。

Self-Regulation
 Self-Regulationとは、その場の一時的な感情に支配されずにいられる能力。Self-Regulationの弱い上司は失敗をした部下をよく考えもせずその場で怒鳴りつけてしまったりする。Self-Regulationが弱い上司の職場は、しばしば「かけひき」や「内部抗争」にエネルギーが削がれ、全体としての効率が下がる。

Motivation
 すべての優秀なリーダーに共通するもう一つの性格は、Motivationである。彼らは、地位だとかお金のような小さなことのためではなく、自分自身や周りの人々の期待を上回る結果を出すことそのものに喜びを感じる。そんな人は、常に自分の目標を引き上げるし、その結果を具体的な数字(○○億円売り上げた、わずか○○日で仕上げた、など)で表すのが大好きである。

Empathy
 「Empathy(感情移入)するリーダー」とは言っても、決して「部下に同情する」などという意味ではなく、仕事上のさまざまな決定をして行く過程で、部下の感情をきちんと考慮して行動するリーダーという意味である。優秀な人たちをつなぎ止め、彼らのモチベーションを上げるためには、どんな決定を下せば良いのか、どんな言葉で話すべきか、を常に考えているのが優秀なリーダーである。

Social Skill
 ここで言うSocial Skillとは、「仕事は一人では成し遂げられない」ということをしっかりと認識した上で、「必要なときには自分に協力してくれる人たちのネットワーク」を組織や会社をまたがって築く能力のことである。

 なかなか考えさせられる文章であった。自分なりに反省してみると、やはり4番目のEmphathyが弱点か。どうしても結論を急いでしまう性格なので(これは2番目のSelf-Regulationの問題でもある)、相手が私のメッセージをどう受け止めるかを十分に考慮せずにストレートな発言してしまい、相手を傷つけたり、誤解されたりすることがあるのだ。

 ちなみに、この筆者の著書は既に「EQリーダーシップ 成功する人の『こころの知能指数』の生かし方」というタイトルで日本語に翻訳されているので興味がある人はどうぞ。


MacBook + Parallels + Windows XP + Office

 昨日、Parallelsを使ってWindows XPをインストールしたMacBook。OS-X上のSafariからも、XP上のFirefoxからも快調にネットにアクセスできる。WiFiへのアクセスも完璧だ。

 次は、XPの会社のドメインへの追加。ネーム・リゾリューションがなかなかうまく行かず、少し苦労してしまったがなんとか突破。これで会社のネットワーク上のすべてのサーバーにアクセスが可能になった。うちの会社は、一部のサーバー(Exchangeサーバーなど)がマイクロソフトのドメインコントローラー下にぶら下がっているため、どうしてもこれが必要なのだ(これはマイクロソフトの策略)。

 次が会社のメールサーバー(Exchange)へのアクセスだが、サーバーのすべての機能を使おうとしたらやはりXP上のOutlookが正しい選択(これもマイクロソフトの仕掛けた罠)。そこでMicrosoft Office 2003をXP上にインストール。メールサーバーへのアクセスにも成功し、これで最低限仕事ができる環境が整った。

 ちなみに、会社ではデュアル・モニターで仕事をしているので、メイン・ディスプレーをOS X、サブ・ディスプレーをXPにすると、まるで二台のマシンを一つのキーボードから操作しているような気分になり、悪くない。

 次の悩みはiPhoneをどっちのTunesとシンクさせるかだ。Exchangeサーバー上のカレンダー情報を取り出すにはXP上のiTunesとシンクするのが一番なのだが、やはりiTunesぐらいは本家のOS X上で走らせてあげたいし、iCalも使ってみたいし...。Exchangeサーバー上のスケジュール情報をiCalに取り出す方法があれば良いのだが、可能なのだろうか。


とりあえずParallels+WindowsXPのインストールに成功

  メインマシンとして使い始めたMacBook。Windowsアプリを走らせるためにさっそくParallelsを導入し、その上にWindows XP (Service Pack 2)のインストールを試みたのだがとても苦労してしまった。XPのセットアッププログラムは走り始めるのだが、しばらくすると "boot from hard drive..."という画面でハングしてしまうのだ。

 ネットで調べると同じような問題に直面した人は多いらしく、この問題に言及するページは多いものの、「もう一度Parallelsのインストールからやり直したら大丈夫だった」などのいい加減な情報が多くて困る。その中では、Parallelsのサポートページにある、「accelerationをオフにしてリトライしてください」という情報がまあまあ当てになりそうなので試みるが、これも失敗。

 しかし、それを何度か試みているうちに、"boot from hard drive..."となる原因がCUI状態でのSetupが失敗していることに気がついた。エラーメッセージが表示されたとたんにParallelsが切り替えてしまうのでそれを読むことができないのだ。そこで、エラーメッセージを読むためにエラーの起きる寸前の状態をsnapshotとして保存し、そこから再起動をかけて目をこらして一瞬の間にエラーメッセージを読む、ということを試みてみた。

 ところが、そんなことを繰り返しているうちに何故かCUI画面でのSetupが正常に終了し、GUI画面でのSetupに以降する。結局のところは、「何度か試みればそのうちうまく行く」というのが正しい答えなのかも知れないが、この不具合のせいで半日以上つぶしてしまった。困ったものだ。

 もう一つ困ったことは、GUI画面でのSetupが異常に時間がかかること。accelerationをすべてオフにしたせいだろうが(途中では変更できない)、「後39分でセットアップは終了します」という画面が37分になるのに10分以上かかるしまつ。そこから2時間ほどかかってしまった。accelerationをオンのままでも何度もトライすればそのうちうまく行ったかどうかは残念ながら不明である。

 しかし、いったんWindows XPのインストールが終了すればこっちのもの。accelerationをすべてオンにしてXPを立ち上げるとものの2秒ぐらいで立ち上がる。これは早い!色々と余計なレジデントアプリがないこともあるが、それにしてもWindows XPがこんなにすばやく立ち上がるのは見たことがない。

(エントリーが長くなってしまったし、夜も遅いので、今日はとりあえずここまで。続きはまた明日。)


Appleの日本での成功の鍵を握るのは「ルイ・ヴィトン戦略」

 三年ほど仕事用のメインのパソコンとして使っていたSony Vaioのノートブックがついにお亡くなりになった。「Sonyタイマー内蔵」と揶揄されたモデルにしてはよくがんばってくれたものだ。

 その代わりに入手したのがAppleのMacBook。今までテストマシンや家のパソコンではMacを触ってきたが、メインマシンをMacにするのはこれが初めて。既にWindowsマシンとMacの違いはそれなりに理解しているつもりだが、やはりメインマシンの切り替えは少しドキドキする。人には「これからはウェブ・アプリケーションの時代。アプリケーションをインストールする時代は終わった」と言いながら、色々と細かなユーティリティソフトを使いこなしてきた私としては、そういった細かな環境を整えるまでは少し不自由を覚えそうだ。

 悩んでいるのが、Officeアプリケーション。(1)Mac版のMicrosoft Officeをインストールする、(2)Parallels上でWindows XPを走らせてその上にWindows版のMicrosoft Officeをインストールする、(3)思い切ってMicrosoft Officeを捨てる、の選択枝があるが、それぞれに利点・欠点があるので、一概には決められない。まずは、Parallelsをインストールしてその使い勝手で決めようかと思う。

 Gizmode Japanに「マックのノートのシェアは17.6%」というエントリーがあったが、スターバックスなどでMacBookを見かける機会が本当に増えてきた。会社での購入も含めた全体で17.6%なのだから、個人使用のノートパソコンに限ればもっと高いはずだ。高級住宅地に限れば半分以上というのが実感だ。

 Appleが日本でのマーケットシェアを一気に延ばそうとするのであれば、ルイ・ヴィトンがしたのと同じく「Macを持つこと=リッチな気分=ステータス」というマーケティング戦略を取るのが正しいように思える。ルイ・ヴィトンの戦略に関しては「ルイ・ヴィトンの法則ー最強のブランド戦略」に詳しく書かれているが、本来なら高級なヴィトンのバッグなど持てるはずがない日本の若い女の子たちの間に「バッグを持つならヴィトン」というカルチャーを作り出し、ヴィトン全体の50%の売り上げを日本であげることに成功した手法には学ぶところが多いはずだ。


素朴な疑問:「官僚=政治家のブレイン」という形で三権分立が成り立つのだろうか?

 数年前のものだが、Harvard Business Reviewの"What You Don't Know About Making Decisions"という記事を読んだ。多くの企業や政府で日々なされる意思決定が、関係者の努力にも関わらずどうしてしばしば間違ったものになるのかを、具体的な例を挙げて考察しているなかなか興味深い論文だ。

 この論文において、筆者が最も強く批判しているのは、意思決定のプロセスにおいて、ある特定の方向に意思決定をさせようと強く思っている人、もしくは利害関係を持つ人に資料作りをさせること。そういう立場に置かれると、自分の意見をサポートするデータを強調し、自分の意見に反するデータを隠そうとするのが人間の常だと筆者は主張する。特に「自分の意見を採用してもらう」ことが昇進などに結びつくカルチャーを持った組織に置いては、その傾向が強まり、バランスがとれた資料などは期待できないという。

 これを読んでいて頭に浮かんだのは、日本の政治家の意思決定の方法。ほとんどのエネルギーを票集めと政党間・派閥間の駆け引きに費やしている日本の政治家には、実際の政策を深く勉強する時間もなければ、自分だけのブレインを雇う余裕もない。そうすると、どうしても「専門家」である霞ヶ関の官僚たちに意思決定に必要な資料作りを頼むことになる。この手法は官僚たちが強い意見を持っていないものに関してはうまく働くが、官僚たち自身が利害関係者であるテーマ(たとえば予算のことであったり、天下りのことであったり、「これからの社会保険庁はどうあるべきか」など)になるとこの論文に書かれているように、「社会保険庁の擁護者に社会保険庁の今後はどうあるべきか」を尋ねるというとてもおかしな話になってしまい、うまく機能するとは思えない。

 別の言い方をすれば、「官僚=政治家のブレイン」という今の形では、三権分立がキチンと成り立たないのではないか、というのが私の素朴な疑問である。少なくともそれぞれの大臣の下に外部からのスタッフを数人ずつ雇って、官僚たちを徹底的に監視・監督するという体制を作るべきなのではないだろうか、と思ったりするのだがどうなんだろう。

 ひょっとしたら大臣秘書もしくは秘書官と呼ばれる人たちがそうなのかも知れないが、秘書官は官僚が出向して務めるなんて話も聞いたことがあるし(参照)、元官僚の大臣もたくさんいるし、どうもまともに機能しているように思えないのは私が日本の政治の仕組みを理解できていないせいなのだろうか。どなたかこの辺りの仕組みを分かりやすく解説した資料(書物・ウェブサイト等)をご存知の方がいたらぜひとも教えていただきたい。


長所と短所は切り離すことのできないものかも知れない(と開き直ってみるテスト)

 ひょんなことから米国で職場の人々の相性判断などに使われるMyers-Briggs Type Indicator(「MBTIタイプ入門」参照)という心理テスト受けることになった。「どうせこんなのは適当だよな」と斜にかまえてテストを受けたのだが、出てきた結果のサマリーを読むと、
 

独立志向のビジョナリー。自分で戦略を立て、未来を予測し、自分のアイデアを実現し、ゴールの実現のための知的ストラクチャーを作るのが得意。難しいチャレンジを恐れず、さまざまな問題を客観的にかつ俯瞰的に見て解決していくタイプ。説得力のあるビジョンで人の心を動かす。

と良いことばかり書いてある。ぬか喜びをしていると、講師から「そこには長所しか書いていないから、こっちも読まなきゃ」と指摘される。すると、
・自分のアイデアを人にちゃんと説明せずに走り始めて迷惑をかけることがある。
・自分に見えているものが他の人に見えないとイライラする。
・自分に協力してくれた人に十分な感謝の言葉や褒め言葉を投げかけない。
・他人がどう感じるかを十分に配慮しないで行動する。

などと思い当たることがいくつも書いてある。うむむむ。反論できない。

 このMyers-Briggs Type Indicatorという心理テスト、米国では色々な会社で幅広く採用されているそうだ。この心理テストの結果(アルファベット4文字で表現できる)を胸につける社員証に印刷しているところまであるという(それはやりすぎだと思うが)。

 長所と短所は、一枚の紙の裏と表のようなもので、切り離そうとして簡単に切り離せるものではない。その意味では、無理に自分の短所を直そうとしたり、他人の短所を直させようとしたりせずに、お互いの長所/短所を理解し合った上でどうやったら心地よく一緒に働けるかを考えるというのは、とても合理的な方法なのかも知れない。

 他人から欠点を指摘されると真っ赤になって怒る人がいるが、あまり格好が良くない。それよりも「あ、気がついちゃった?そうなんだよ、でも直せないんだよね〜」と開き直った方がずっと楽な生き方だと思うんだが、いかがだろうか。