MBAプログラムに参加したおかげで、大量の論文を読まされることになったのだが、頭の中を整理する意味で文章にするのは役に立つし、それがブログのちょうど良いネタになる。今日のエントリーは、Daniel Goleman という人の書いた”What Makes a Leader?” という論文の要約。
筆者は(企業などの)リーダーになるためには、ただ高い知性と専門知識を持っているだけでは不十分で、筆者がEmotional Intelligence(感情知能)と呼ぶ能力を持っていることが不可欠だという。
Emotional Intelligenceには5つの要素がある。
Self-Awareness
自分のムードや感情を常に冷静に把握しており、それが他の人に与える影響を十分に認識していること。Self-Awarenessが低い人は、自分の性格の欠点を指摘されたりするとそれを「個人攻撃」と見なして不必要な自己弁護を始めるが、Self-Awarenessのしっかりした人は、自分の弱さや過去の失敗について気楽に話すことができる。
Self-Regulation
Self-Regulationとは、その場の一時的な感情に支配されずにいられる能力。Self-Regulationの弱い上司は失敗をした部下をよく考えもせずその場で怒鳴りつけてしまったりする。Self-Regulationが弱い上司の職場は、しばしば「かけひき」や「内部抗争」にエネルギーが削がれ、全体としての効率が下がる。
Motivation
すべての優秀なリーダーに共通するもう一つの性格は、Motivationである。彼らは、地位だとかお金のような小さなことのためではなく、自分自身や周りの人々の期待を上回る結果を出すことそのものに喜びを感じる。そんな人は、常に自分の目標を引き上げるし、その結果を具体的な数字(○○億円売り上げた、わずか○○日で仕上げた、など)で表すのが大好きである。
Empathy
「Empathy(感情移入)するリーダー」とは言っても、決して「部下に同情する」などという意味ではなく、仕事上のさまざまな決定をして行く過程で、部下の感情をきちんと考慮して行動するリーダーという意味である。優秀な人たちをつなぎ止め、彼らのモチベーションを上げるためには、どんな決定を下せば良いのか、どんな言葉で話すべきか、を常に考えているのが優秀なリーダーである。
Social Skill
ここで言うSocial Skillとは、「仕事は一人では成し遂げられない」ということをしっかりと認識した上で、「必要なときには自分に協力してくれる人たちのネットワーク」を組織や会社をまたがって築く能力のことである。
なかなか考えさせられる文章であった。自分なりに反省してみると、やはり4番目のEmphathyが弱点か。どうしても結論を急いでしまう性格なので(これは2番目のSelf-Regulationの問題でもある)、相手が私のメッセージをどう受け止めるかを十分に考慮せずにストレートな発言してしまい、相手を傷つけたり、誤解されたりすることがあるのだ。
ちなみに、この筆者の著書は既に「EQリーダーシップ 成功する人の『こころの知能指数』の生かし方」というタイトルで日本語に翻訳されているので興味がある人はどうぞ。