Life is beautiful

　AppleがiPhoneにBluetoothを採用しながら、ワイアレス・ヘッドフォンでのステレオ・ミュージックを楽しむことを可能にする肝心のAD2P（Bluetooth Advanced Distribution Audio Profile）をサポートしていないことに関しては、業界でさまざまな議論や憶測を呼んでいる（参照１、参照２）。

　iPhoneのメニューから、Settings->General->About->Legalとたどると、iPhoneにテクノロジーを提供している企業のリストを見ることができ、そこにはOpen Interface North America Inc.（OINA）のBLUEmagicがBluetoothのプロトコルスタックとして採用されていることが書いてあるが、AD2Pに関する記述はない。既にロジテックのワイアレス・ヘッドフォンを持っている私としては、ぜひともサポートしていただきたいところだ。

　ちなみに、OINAも当然AD2Pのプロトコルスタックを持っているが、そこが今回アナウンスしたのが、Bluetooth上の"lossless codec"。ポータブル・メディア・プレヤーに格納されているMP3ファイルをまったく品質を損なわずに効率よくBluetooth上でストリーム配信するというAD2Pのさらに上を行くテクノロジーだ。

　数年前に鳴り物入りでデビューしたBluetoothもかなり「熟した」テクノロジーとなり、WiFiとの住み分けもしっかりと出来てきたところを見ると、ここらで一つ二つの飛躍があっても良いところだ。マーケット側ではAD2Pのより多くのデバイスによる採用だし、技術的には"lossless codec"によるよりクオリティの高いステレオ・ヘッドフォンだ。