「心地よい双方向コミュニケーション」が不可能になる臨界点の話
2007.09.08
昨日のエントリーへの反応が予想以上に強い。はてなブックマークが始まったばかりのころは、こんな時にはここぞとばかりに気合いを入れたエントリーを連続して書いて「チェッカーズ狙い」(はてなの人気ブックマークに二つ以上のエントリーを同時に登場させることを狙ったエントリーを書くこと。「チェッカーズ」がデビュー当時に「ザ・ベストテン」に同時に何曲もエントリーしていたことに基づく造語)などをして遊んでいたのだが、最近は少し大人になって、逆に少しグリップを緩めるようにしている。
あの手の刺激の強いエントリーを書くと、一見(いちげん)さんがたくさん押し寄せ、そのエントリーだけで私の人となりを判断できると誤解した上で、「アメリカのことばかり褒めてどうするの」「安倍さんに言ってもどうしようもないでしょ」とコメントを残して行く。誤解ぐらいならば良いが、何を考えたか内容の批判ではなく筆者(=私)を批判してくる人までいる。誤解を解こうと次のエントリーを書いても、一見さんなので読んでもらえる保証はない。
以前に梅田氏と話した時に、彼が「ブログも一日3〜4千ページビューぐらいまでなら問題ないのだが、それを超したあたりから『心地よさ』が失われる」と言っていたことを思い出す。別の言い方をすれば、数千人の常連さんだけを相手にならば「心地よい双方向コミュニケーション」を確立することも可能だが、それを超すと「心ない一見さん」(=ネットイナゴ)が負のオーラをまき散らし始めるので困る、ということである。
私のブログの場合、幸いなことにそれほどネットイナゴで苦労したことはないが、用心に超したことはない。その意味では、おとなげない「チェッカーズ狙い」などは自粛して、こうやって独り言っぽいエントリーを適度にはさんでおこうと考えている私である。できることなら「心地よいコミュニケーション」が不可能になる臨界点などないことを願いながら...
いつも煽りコメント書いてる立場で言うのも申し訳ないんだが、お父さん、いつになく弱気でない? 調子悪いの?
Posted by: ぶらりん | 2007.09.08 at 19:56
細かな点で恐縮ですが、"一見さん"では?
Posted by: いちげんさん | 2007.09.08 at 20:55
livedoor readerでのこのブログのRSS受信者は3348人。
この人たちの多くはきっとこのブログを読んでて、
一見さんでもネットイナゴでもないと思います。
でも、賛同と異議のコメント率が違う、気がします。
記事にコメントを残すときって、強い納得か強い齟齬があるときだと思う。
自分もそうなんですが、
「だよねー」くらいだとあまりコメントを書かない。
むしろ「それは違うだろ」の方が書いてたりするかもしれない。
そういうのは読者側の自制も必要なんでしょうね。
ただ、ここまで規模の大きなブログで
「双方向コミュニケーション」をやるのは並大抵ではないと思いますよ。
ライブ会場でマイク持って話してるようなものですから。
Posted by: RJ | 2007.09.08 at 21:02
>細かな点で恐縮ですが、"一見さん"では?
ですね。ご指摘ありがとうございます。修正しました。
Posted by: satoshi | 2007.09.08 at 23:13
こんにちわ。
本日のエントリーを見て、旭山動物園に無法者が増えて、行動展示も制限するかも、、、との日経の記事を思い出しました。
お忙しいとは存じますが、私は補足のエントリーも楽しみにしております。コメントがたくさんつくと、どこにどう補足したらよいのか難しいかも知れませんが、ある程度、例えば2回とか3回まではやってみるというのは益があるように思います。
読者としての立場では、このようにコメントを書くときもちょっと考えるのが、こういった場が、一見双方向に見えるけれど、書き手にとってはいちいち一人一人相手にしていたら大変だし、書き手も読み手もお互いの理解し合っているわけではない、、、ということ。
実際、このようにコメントを書いてしまっていますが、通常は、他人の言葉や探した情報をきっかけに自分が考えるトリガーをもらう程度に考えています。
昨日のエントリーについては、いろいろ考えるとややこしいけれど、やっぱり、諸般において選択肢の幅は狭いかもな、、、と思いました。安倍さん!というのは、別に総理がやらないなら、個々人が努力しなくていいと言っているとは思いませんでした。
読み手は、書き手にも言い足りないところがあるくらいに考えた方がいいと思います。このあたりのバランスは難しくて、あまりに書き手が放言ばかりだとこまったりもしますけれど、、、
ゲーテの言葉に、「ハイネはプラーテンを怒らせ、プラーテンはハイネを怒らせる。しかし、どちらが住むにも世の中は十分に広いのだ。そうして、獅子身中の虫という自分の問題を忘れる。」といったものがあります。広く考えると、目くじら立てるほど相手がひどいのか、というのは意識すべきことやも知れません。
いずれにせよ、ちょっとした放言も含めて、今後もエントリー楽しみにしております。(MacBook私も使い始めたので、その話が特に!)
Posted by: SergejO | 2007.09.09 at 02:01
これはいいエントリですね。
mixiなんかの1000人マイミクあたりじゃまだまだぜんぜん足りませんね。
>「だよねー」くらいだとあまりコメントを書かない。
汗
Posted by: hg | 2007.09.09 at 19:15
ちょっと煽り文句になってしまうのをお許し下さい
「わたしがこう思っている」ではなく「こう受け取る人もいる」かもしれないということで
>>何を考えたか内容の批判ではなく筆者(=私)を批判してくる人までいる
本人はそう書いた覚えはなくあなたがそうされていると思い込んでるだけ,という可能性は?
逆を言えばあなたの書いた文章に分かりにくさ(誤読しやすさ)があるために
そういう返答がなされているという可能性は?
結局のところ「こう書いたつもり」「こう受け取られるはず」「こう受け取ったつもり」
の集合体なのだと思います
誤解や曲解はあって当たり前のように思えるのですが・・
Posted by: humu | 2007.09.09 at 20:49
上のRJさんの意見とほとんど同意見です。
いつもなら既に自分の書きたいことが書かれていれば何もコメントを残さずスルーしてるところですが、今回はあえて残してみます。
Posted by: あばばばば | 2007.09.11 at 11:40