Googleからandroid SDKがリリースされたけれど...
2007.11.12
今朝になってGoogleからandroid SDKがリリースされた。予想通りの独自VM(参照)。それも、Javaのバイトコードではなく、独自のバイトコードであるところがまるでDangerのSidekickと同じ(Danger Inc.とAndyの間で知的所有権の問題はないのか心配になってしまう)。APIが業界スタンダードであるJ2ME/MIDPと異なるところまでSidekickと同じだ。すでに、J2ME/MIDP(業界標準)、J2ME/DoJa(ドコモ独自)、J2SE(SavaJ/Sun)と3種類のモバイル向けJavaがあるところに、さらにもう一つのプラットフォームが加わることになる。10年後にどうなっているかは予想しがたいが、ここ数年はますます混乱することは間違いない。
ちなみに、ブラウザーはやはり予想通りのWebKit。ただしJavascript VMに関しては特に興味深い情報は発表されなかったようだ(見逃しているかも知れないが)。私がandroidのチームにいたら、「Javascript向けJIT(それもVM向けのバイトコードにコンパイルするもの)を作りたい!」と名乗りを上げるところだ。
賞金は一部の開発者には魅力的だろうが、実際の端末がまだマーケットにないので、しばらくはビジネスにはなりにくいのが難点。私が個人的にはiPhoneのSDKの方にずっとワクワクしているのは、やはり私自身、iPhoneを持っているからだろう。エミュレータだけでは、どうも盛り上がらない。
ちなみに、android上のHello Worldはこんな感じ。
public class HelloAndroid extends Activity {
/** Called when the activity is first created. */
@Override
public void onCreate(Bundle icicle) {
super.onCreate(icicle);
TextView tv = new TextView(this);
tv.setText("Hello, Android");
setContentView(tv);
}
}
XMLでUIを記述することが可能で、その場合はこんな感じ。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<TextView xmlns:android="http://schemas.android.com/apk/res/android"
android:layout_width="fill_parent"
android:layout_height="fill_parent"
android:text="Hello, Android"/>
うちの会社(UIEvolution Inc.)としては、こんな風にプラットフォームが増えることは大歓迎。コンテンツやアプリケーションを作る方としては、すでにJ2ME/MIDP、 J2ME/Doja、BREW、Symbian、Windows Mobileとプラットフォームが乱立するなかでアプリケーション・ビジネスを成功させるのは至難の技。そこにさらに、iPhone、androidとい うプラットフォームが追加されて、誰が勝つのかを見極めるのはますます難しくなったし、アプリケーションの移植コストが馬鹿にならない。「だからこそ UIEngineのようなクロス・プラットフォーム・テクノロジーが必須」というストーリーに説得力が増す^^。
えぇぇ、システムクラスも独自なの?と思ってたら、bytecodeもなんですかぁ。
J2MEとかCDCとかでシガラミだらけになるよりはマシとも思いますが・・・
いかんせんVMベースではちょっと物足りない感じ。
openになるのはnativeレベルから、と思ってましたが、それは早計でした(^^;
将来のSDKではnative APIも、という書き方もありましたが、やはり電話機としては限定的な解放になるんでしょうかね。
Posted by: bearcat | 2007.11.14 at 18:39