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「書き初め」でよくない?

 あけましておめでとうございます。

 初詣よりも先に、ブログのエントリーを書くのは私ぐらいかと思いつつ、「新年の最初のエントリーを何と呼ぶべきだろう」と考えてみたのだが、単に「書き初め(かきぞめ)」で十分だと思う。昔の人は文章を書くと言えば筆を持っていたわけで、元々はその第一筆を「書き初め」と呼んだだけのこと。それならば、キーボードをたたくブロガーの第一筆を「書き初め」と呼ぶのは当然ではないかと。

 ということで、今年初のエントリーは、「新年の最初のブログ・エントリーを『書き初め』と呼ぼう」という呼びかけのエントリー。ブログを持っている方は、ぜひとも「書き初め」というキーワードを含めたエントリーを書いた上でトラックバックをお願いしたい(Typepadのトラバは手動でアクセプトしなければならないので、すぐには反映されないがご安心いただきたい。明らかなスパム以外はアクセプトする方針なので。)

 今年の抱負を語るのも良し、初詣はどこどこに行ったでも良し、今年こそはブログを書き続けるぞ、という宣言でも良し。これを機会に休眠状態のブログに数ヶ月ぶりのエントリーを書くのも良しである。正月早々からにぎやかなヤツだと思われる方も多いかも知れないが、ブログを通して日本語に少しでも変化を与えられるか、という実験の一環でもあるので、ぜひともおつきあい願いたい。


2007年の人気エントリー

 今年のエントリーをどう締めくくろうか考えて思いついたのが、はてぶを利用した「life is beautiful、2007年の人気エントリー」。単純にブックマーク数トップ15を並べてみたのがこれ。

プレゼン初心者が覚えておくべき3つのポイント
531 users 2007年09月23日

 さらっとあたりまえのことを書いたつもりだったのだが、予想外にたくさんのブックマークがついたのがこのエントリー。やはり、「○○初心者が覚えておくべき○つのポイント」といういかにもブックマークしたくなるようなタイトルが効いたのか。

優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話
484 users 2007年11月29日

 これはMBAのクラスの予習として読まされた論文を紹介したエントリー。ただ読んだだけではなかなか頭に残らないので、ブログエントリーとして書くこと、勉強にもなるしネタにもなる、という一石二鳥だ。病院と看護婦の話なのに、多くの人が自分の職場に照らし合わせて考察を加えたところが興味深い。

私のとっておきのプログラミングスタイル 
420 users 2007年09月16日

 私としては、このエントリーが今年一番の大サービス。プログラミング・スタイルというタイトルではあるが、実際には「仕事のスタイル」の話。

交渉の場にのぞむ前にしておくべき心の準備
369 users 2007年10月23日

 これは、MBAのクラスで課題図書として渡された本のキーポイントをまとめたもの。ちょうどその後に大きな交渉ごとに巻き込まれることになったので、色々と考えさせられた本でもある。

21世紀の錬金術:Web2.0バブルで一儲けする方法
336 users 2007年04月25日

 こんな形のエントリーで問題提起をするのはどうかと試しに書いてみたエントリー。この形のエントリーは、今後も色々と使えそうだ。

「半分空っぽのコップ」を「半分水が入ったコップ」に見せるテクニック
322 users 2007年03月21日

 これもMBAで仕入れたネタ。心理学の話は私自身も大好きなので、今後も色々と紹介して行きたい。

リーダーに必要とされる感情知性(Emotional Intelligence)
304 users 2007年08月30日

 またまたMBAで仕入れたネタ。自分自身の弱みを再認識させてくれた点でも印象に残る論文であった。

ネットの時代には「知識量・記憶力」よりは「適応力・応用力」の方がずっと大切
281 users 2007年05月28日

 この「知識より知恵」という考えはこれからも訴え続けたいテーマ。日本の受験制度と教育制度はあまりにも「知識」を重視しすぎ。

優秀なエンジニアは「入社時のスキルを問わない会社」には就職してはいけない
277 users 2007年11月06日

 米国に暮らしていると、日本のエンジニアの地位の低さは目を覆うばかり。その原因を作っているものの一つがエンジニア派遣会社のでたらめな採用。エンジニアとしてきちんと教育されていない人たちが派遣されてITゼネコンが霞ヶ関を接待付けにして受注したシステムを作る。そんなビジネスモデルの中でエンジニアの待遇が恵まれないのは当然。

会社のカルチャー作りの大切さ
242 users 2007年10月04日

 これもMBAネタ。ちょうど、いくつか会社作りに関わっているので私自身へのメッセージも込めたエントリー。

テレビ番組の低俗化に関する一考察
235 users 2007年08月22日

 「ネット時代にふさわしいテレビ視聴のありかた」に関しては私自身も色々と思うことがあるので、その一環として書いたエントリー。「携帯電話のありかた」に関してはここ数年で大きく変わったが、テレビに関してはまだまだである。まだまだ、ということはそこにビジネス・チャンスがあるということ。

ユーザーに尋ねても必ずしも正しい答えは返ってこない
229 users 2007年09月15日

 これは私の大好きなテーマでもあるし、読者も敏感に反応してくれる。学問としては「行動心理学」にカテゴリー分けされるのだろうが、ブログを利用してもっと色々な実験ができないかと考えている私である。今後もおつきあいのほどよろしく。

安倍総理への提案:「人生のやり直し」に寛容な社会作りをしませんか?
219 users 2007年09月08日

 このエントリーを書いたとたんに安倍さんが辞任してしまったので少しガックリ。安倍政権は長く続きそうな雰囲気を持っていたのだが大きく予想をはずしてしまった。ちなみに、今度の福田総理に関しては暫定政権と読む人も多いが、解説者の一人が「箸休め(はしやすめ)政権」と呼んでいたのには笑えた。

その「頭がいい人は成功して当然」という発想が甘すぎる
213 users 2007年02月26日

 私が匿名ブロガーに「侮辱するな!」と噛み付かれてしまい、その後コメント欄がみごとに炎上してしまったいわく付きのエントリー。そもそも匿名の人を侮辱することが可能なのかどうかは未だに不明だが、私自身も少し発言が軽率だったかと反省しているエントリー。

あるはずのない「カジノでの必勝法」が実はあったという話
208 users 2007年11月18日

 これはMBAのクラスで知り合った人から仕入れたネタ。昔から確立だとかギャンブル必勝法の話は大好きなので、この話には本当に感動してしまった。

 ◇ ◇ ◇

 こうやって見直してみると、今年も好き勝手に雑多なエントリーを書いたものだなと自分でも思う。それもこれも、たくさんの方たちに読んでいただけるからこそ続けることが出来るわけで、本当に感謝している。2004年の1月から書き続けているこのブログも来年で5年目に突入するが、これからもいっそう肩の力を抜いて、その場で思いついたことをつらつらと書き続けて行きたいと思う。

 来年が私にとっても皆さんにとっても、もっと刺激的で楽しい年であることを願って、

 Have a happy new year!


なぜアップルにできたことがソニーにはできなかったのか

 アップルがiPod+iTunes+iTunes Storeというハード・ソフト・サービスを巧みに組み合わせてネット時代にふさわしいコンシューマ・エレクトロニクス・ビジネスモデルを見せてくれたことに関しては、ここでもさんざん書いて来たが、反面教師として注目すべきなのは、ソニーになぜそれができなかったのか?ということ。

 自分自身がメディア産業を持ち、ウォークマンというブランドを持ち、ネットビジネスに抜群のセンスを持つ出井氏を社長に据えたソニーはアップルよりははるかに良い立場にいたはずだが、なぜこんなことになってしまったのだろうか。

 メディア産業を持つことが逆に足かせになった、ソフトウェア開発力の差、たまたまラッキーだっただけ、天才スティーブジョブズがいたから、イノベーションのジレンマ、などのそれぞれの側面から考察を加えることは可能だが、あの時代のソニーに特有の問題として特に注目すべきなのは、あの時代の出井陣営と久夛良木陣営の対立に象徴される「スーツ族とギーク族の軋轢(あつれき)」ではないかと私は考えている。

 結局のところは、出井氏を中心とするスーツ族(ソニー内部では「文官」と呼ばれていたそうである)が久夛良木氏を代表とするギーク族(もしくは「技官」)の心をつかむことができず、せっかく出井氏が持っていたビジョンを実行することができなかった、というのが私なりの解釈である。

 そういう見方をすると、アップルにとってスティーブ・ジョブズの存在がとても重要だったことが逆に良く理解できる。「スティーブ・ジョブズ、偶像復活」にも書かれている通り、スティーブ・ジョブズはエンジニアではなくマーケティングの天才。その意味ではギーク側の人ではなくスーツ側の人だが、普通のスーツ側の人と大きく違うのはギークの心をつかむのが天才的にうまいこと。そんなカリスマ性を持つリーダーがはっきりと方向性を示したからこそあれだけのことをこれほどの短時間に成し遂げることができたのである。

 テクノロジーの会社が伸びるときというのは、ギーク族の心をつかむのが上手なスーツがリーダーシップをとったとき(ここ数年のアップル)、抜群のビジネスセンスを持ったギークがリーダーシップをとったとき(90年代のマイクロソフト)、ギークとスーツが絶妙のコンビを組めたとき(昔のソニー)、のいずれかが成り立った時だけなのかもしれないと思う今日この頃である。


スタバとアップルの提携が見せてくれるメディアビジネスの将来

Appleが最近申請した特許出願には、iPhoneユーザーを対象にした未来におけるキラー機能のヒントが垣間見える。コーヒーショップやその他小売店舗での商品注文をiPhoneから行うことで、(店舗内の)順番待ちの行列をバイパスできる、と言ったものだ。【TechCrunch Japanese アーカイブ » Apple、長い行列での順番待ち回避方法を特許申請より引用】

 この特許そのものに有効性があるかどうかはいささか疑問だが、この特許やアップルが現在スターバックスでしていること(「店の中で流れている曲」を購入できる機能)を良く見れば、今後iPhone(iPod touchを含む)を利用したラテの注文および電子決済に進むのはほぼ間違いないだろうことが分かる。

 スターバックスとアップルは、わずか数ヶ月前にスタバという実店舗とiTune Storeを連携させることを発表したばかりだが、「スタバのiTune Store化」はちゃくちゃくと進んでいる。

 スタバ本社のあるシアトル近辺のスタバの大半はすでに「iTune Store化」が済んでいるが、このおもてなしの高さは絶品である。スタバでラテを飲んでいて、「ちょっと気になる曲」がかかることはしばしばあること。そんな時には、iPhoneをポケットから取り出してiPod->iTunes Storeと2クリックで今流れている曲の題名とアーティストの情報が得られる。そのアーティストのアルバムについて色々と調べることもできるし、視聴もできれば、購入もできる。

 ワイアレス業界では、ワイアレス端末のlocation-based serviceへの応用が数年前からさんざんに「語られて」来た訳だが、実際に「使えるサービス」として先にローンチしてしまったのは、新参者のアップルだったということになる。GPSも3Gネットワークも使わずに、WiFiで実現してしまったところがコロンブスの卵である。

 しかし、最近のスタバを見ると、中長期での成長戦略が「実店舗」をテコにしたメディア・ビジネスにあることが良く分かる。「CD/DVDの物流」という既得権をたてにアーティストから搾取する大手レーベルの中間マージンを排除し、スタバという実店舗を利用して、アーティストとユーザーを直結させようという試みである。

 日本の着メロ・着うたビジネスを見ても分かるが、「その場で買える」便利さにかなうものはない。今は「家のパソコンから」が大半なiTunes Storeの売り上げが、パソコンとiPhoneの両方を持っているユーザーに限って言えば、「スタバにいるときのiPhoneから」の売り上げの方が高くなる可能性は十分にある。

 こうなってくると見えてくるのがiPhoneを使ったラテの注文と電子決済。スタバとしては、レジの前の行列を排除することにより今以上のおもてなしが提供できれば願ったりだし、iPhoneを日常生活になくてはならないデバイスにしたいアップルとしては、当然のサービスだ。

 スタバとアップルがそんな話をしているだろうことを想像することは決して難しくはないのだが、この特許の申請でそれが現実的なものであることがより多くの人に明らかになったと言える。

 日本は携帯電話による電子決済に関しては先進国ではあるわけだが、放送業界やメディア産業の既得権の破壊に関しては後進国。iPhoneという黒船が何をしてくれるのか今から楽しみである。


HTML+JSでプレゼン:高橋メソッドとかモンタメソッドとか

 YAML版でのソースコードはこんな感じ

==New features
*Image Slide
*Takahashi Method
*Monta Method

==Image Slide
img*images/grass.jpg

===Takahashi Method

==Monta Method
**{Mino Monta}* invented this method
*Hide a few *{keywords}* first
*Click those hidden words to show them

==Status
*Pre-alpha
*Not ready for public consumption
*Source code is so dirty
*Public beta is coming *{hopefully}* soon

オッパイはあぶない

 先日飛行機に乗った時のこと、離陸寸前に2つほど前の列に座る赤ん坊がぐずり始めた。最初は「アウ、アウ」ぐらいだったのだが、だんだんエスカレートして来て、

「アーウ!アーウ!」

と大声を張り上げ始める。母親も気にして一生懸命あやすのだが、なかなか言うことを聞いてくれない。すると横に座っていた坊やが

「ママ、エミちゃんはオッパイが欲しいんだよ。」

いかにも利発そうな3歳児の声だ。妹思いの世話好きなおにいちゃんのようだ。

「ママもそう思うんだけど、離陸の時は危ないから。」
「『り・り・く』って?」
「こうやって飛行機が空に飛び立つ時のこと。ちゃんと空に飛んだらオッパイあげるから。」
「ふーん、『り・り・く』の時にオッパイをあげると危ないのか。」

飛行機が滑走路に入りゆっくりと加速を始める。それに合わせるように、

「アーウ!アーウ!ワアアアアアアアウウウウウ!」

といっそう声を張り上げる赤ん坊。見かねたおにいちゃんが叫ぶ、

「エミ、エミ、『り・り・く』の時のオッパイは危ないんだよ。飛行機が落ちちゃうんだよ!」


HTML+JSでプレゼン、YAML版も作ってみた

 一つ前のエントリーに対して、アップルの増井さんから「もうちょっとシンプルな『メタ言語』で良いんじゃないでしょうか。YAMLみたいなのとか。」という良いアイデアをいただいたので、早速実装。先のサンプルが、ページ内にこんな感じで直接記述できる。

==iAnime.js: Benefits
*Small footprint (<6KB compressed)
*Lightweight (runs fine on iPhone)
*Works well with jQuery.js and prototype.js
*Free (MIT license)

==iAnime.js: Power
*Easy to use (only three methods)
*Powerful JSON-based animation language
*Extensivle ("effects" and "plug-ins")

==iAnime.js: Design principle
*KISS (Keep it simple stupid)
*Less is more
*Single timer for multiple animations
*Optimized for iPhone/iPod touch

 この方がずっと良い(増井さんに感謝!)。下にサンプルページを貼付けておいた(クリックすると次のページに進む)。ちなみに、YAML版を実装するのに一番苦労したのが、innerHTMLで取得したYAMLをsplit()で一つ一つの文に分割する部分。なぜかIEだけが勝手に文をくっつけてしまうので、なかなかうまく動かなかったのだ。ググっても答えが見つからずしばらく悩んでいたのだが、フと思いついて、YAML文を<pre>タグの中に入れたところ解決。しばしば答えはそんな所にある。


プレゼン資料用のメタ言語ってどうだろう

 メインマシンをMacBookに変えてから、プレゼン資料を作るためにいちいちParallelsからPowerpointを立ち上げるという作業がうっとうしくなって来た今日この頃である。もちろん、Keynoteを使うという方法もあるがファイルの互換性の問題があるし、Google Docsでは見栄えが悪い。

 「誰かがすでに作っているだろうな」と思いつつHTML+CSS+JavaScriptで作ってみたのがこれ(クリックすると次のスライドに進む)。

 手持ちのバージョンのSafari、Opera、Firefox、IEでは動作確認済み。iPhoneでももちろんちゃんと動く。フォントの大きさはダイナミックに計算しているので、全画面でブラウズしてもそれなりに動く。

 まだまだ機能的に不足している部分はたくさんあるが、こんな形で作っておけば、ブログでの公開も簡単だし、見た目はCSSしだいでなんとでもできる。ある程度形が整ってくればオープンソースのツールとして配布しても良い。

 ちなみに、プレゼンデータそのものをHTML/Javascriptから切り離したかったので、簡単な「プレゼン資料記述言語」を作った。上の資料はこんな感じで記述できる。

[
    {
      title: 'iAnime.js: Benefits',
      duration: 1,
      1: 'Small footprint (<6KB compressed)',
      2: 'Lightweight (runs fine on iPhone)',
      3: 'Works well with jQuery.js and prototype.js',
      4: 'Free (MIT license)'
    },
    {
      title: 'iAnime.js: Power',
      1: 'Easy to use (only three methods)',
      2: 'Powerful JSON-based animation language',
      3: 'Extensivle ("effects" and "plug-ins")'
    },
    {
      title: 'iAnime.js: Design principle',
      1: 'KISS (Keep it simple, stupid)',
      2: 'Less is more',
      3: 'Single timer for multiple animations',
      4: 'Optimized for iPhone/iPod touch'
    }
]

 私自身は、こういうアプローチはけっこう好きだが、これが一般受けするかどうかはいまいち不明なので、とりあえずここに公開して意見を集めてみようかと思う。もし評判が良ければ本腰を入れてオープンソースのプロジェクトを立ち上げてもよし、そうでなければ自分専用に地道に拡張して行くだけのこと。

【追記】YAML版も作ったのでそちらもどうぞ。


「持つ喜び」の演出

 あるビルのエレベーターでのこと。「ピロン」とiPhone特有のテキストメッセージ到着の通知音がしたので、チェックするためにポケットから取り出すと、たまたま乗り合わせていたスーツの男性も同じ行動をしている。結局それは、その人のiPhoneに入ったメッセージだったのだが、その人はiPhoneから私に目を移すと、「あなたも(iPhone)ですか」と、少し照れくさそうに、でもとてもうれしそうに笑いかけて来る。それは、iPhoneを持つ人たちの間で交わされる「持つ喜び」の共有。

 iPhoneの販売台数が延べで500万台を越したらしいが、最近のアップルのすごさは、ひたすらこの会社のこの「持つ喜び」の演出能力の高さにある。

 マイクロソフトとアップルはしばしば横並びでライバルとして比較されることがあるが、XBoxのような例外はあるものの基本的にはマイクロソフトは「企業向け」のソフトウェアを売る会社、アップルは「一般大衆向け」のハードウェアを売る会社。根本的な部分が大きく異なる。

 その意味では、アップルをもっとも脅威に感じているのは、ソニー。数あるコンシューマー・エレクトロニクスの商品のうち、パソコンと携帯型音楽プレーヤーと携帯電話しか売っていないアップルの株価総額が、そういったものに加えてテレビ・デジカメ・半導体・ゲーム端末まで何千・何万種類もの商品を売っているソニーの株価総額の3倍以上あるということは一体何を意味するのか。

 今年の始めに、Appleは社名をApple ComputerからAppleに名称を変更したわけだが、それはこの「持つ喜びの演出」の名手がコンシューマー・エレクトロニクス・ビジネスに本気で乗り出すという強い意志の表れ。10年後の家電業界の勢力地図が今と大きく違うものになっている可能性は高い。


スライドするUIを実現するiSlider.js

 iAnime.jsのテスト用に作っていたスライドするUI。書いているうちにライブラリ化したくなったので、これもやはりMITライセンスとしてオープンソース化(Google Code iAnimejsよりダウンロード化)。たて・よこ・ななめ、自由にスライドさせることができることが特徴。"easein", "bounce"などのエフェクトも利用可能。

 まずはごく基本的なカード型のUIで横にスライドするもの。


 こんどは同じコンテンツを縦にスライドさせるもの。アコーディオンUIと呼ばれることもある。エフェクトに"bounce"を使っている点に注目。

 軽いのでiPhone/iPod touchでもサクサクと動くのが特徴。