アップルは「音楽制空権」を取りにくるのか?
2008.01.12
少し前に「スタバとアップルの提携が見せてくれるメディアビジネスの提携」というエントリーを書いてから、「私がアップル内部にいたとしたら、次はどんな戦略を採るか」を色々と考えて来たのだが、私の答えは「音楽制空権」の制覇。
スタバに限らず、今はホテル・レストラン・小売店・ショッピングセンターなどさまざまな場所で音楽がどこからともなく聞こえて来るが、その時にiPhone/iPod touchを取り出せばそこで流れている曲が何かを知ることが出来、購入も出来たとしたら、どんなに便利だろう。映画を見た後に、その場でテーマ・ミュージックを購入できるとしたら、どんなに便利だろう。これを文字通り「あらゆる場所」で実現してしまうことが、「音楽制空権」の制覇だ。
数年前ならSFの世界のような話だが、ブロードバンドがコモディティ化して来た今の時代ならば十分に可能な話である。日本でこれをやるのであれば、組む相手は昔ながらの「有線放送」でマーケットシェアを持つUSEN。USENとパートナーシップを結び、有線放送用の受信機をIP化した上でWifiステーションにし、サーバーと連動させて「今流れている曲」をiTune Storeから買えるようにするのだ。
そんなことを考えながら、来週のMac Worldでのアナウンスメントを楽しみに待っていたら、なんとメッセージは「2008 There is something in the air」だという(Apple Insider参照)。アップルが本気で「音楽制空権」を取りに来るタイミングが来たのかもしれない。
聡さんの記事に触発されたのでコメントを残しておきます。
自分が好きなクラブミュージックも日本では有名なレコード屋がつぶれてmp3ダウンロードの波が押し寄せてきています。多くのDJもレコードを捨てパソコンやcdで音楽をかける人が多くなってきました。僕らもその一人なのです。もしもDJのかけた曲をiPhoneでクラブにいながらにしてすぐダウンロード、そしてDJに曲の注文ができたら面白いかもしれません!
いままでDJをしていて、音楽をかけて盛り上がったとしてもお客さんは何の曲か知るには僕に直接聴くしかなかったのですが、iPhoneがあれば曲名、作曲者名などすぐにわかりますね。DJが宣伝媒体であるということがハッキリして、自分達のやっていることがもっと意味のあることなんだと認識できると思いました。
Posted by: mirrorboy | 2008.01.13 at 00:56
例えば空間に流れるiTunes(でも何でも良いけど)からの楽曲に二次元バーコードみたいたな情報を持たせて、ポータブル・デバイスに受信させる、みたいにすればデファクト・スタンダードになりそうな予感。ある意味ジャケ買い的な空間買い,みたいな。
Posted by: nitian | 2008.01.13 at 01:31
>楽曲に二次元バーコードみたいたな情報を持たせて
突っ込むとバーコードはnon-digitalな媒体の上にデジタルデバイスが読み取れるある限定された情報(URLとか短いテキスト)をエンコードする手法なので、空間に流れていてすでにデジタル情報になっているところに2次元バーコードを流しても意味はないかと。。。
でも、ジャケ写の情報は良いですね。なので、iPodとかiPhoneに今流れている曲の写真をプッシュで(しかも、アップルらしく、フワッとした感じの動きで)流せたら、購買に繋がる確率がさらにアップ!(とこれを言いたかったのかな?)
Posted by: ken | 2008.01.15 at 01:20
流れている音楽を聞き取って曲名を表示するサービス、一応ありますね。
http://bizmakoto.jp/bizmobile/articles/0605/18/news082.html
http://www.gracenote.com/gn_japan/gn_products/mobileMusic.html
周囲に流れている音楽を携帯電話で聞き取って、曲名を送り返すそうです。
これでジャケット写真とか楽曲データとかのダウンロードに結びついたら、中島さんがお書きになったサービスになりますね。わくわく。
Posted by: 名無しさん | 2008.01.21 at 01:25