Verizon V Castに見るモバイル・コンテンツ・ビジネスの方向性
2008.01.13
Verizon Wireless(米国の大手携帯電話事業者)は少し前からV Castというマルチメディア・サービスを提供している。モバイルテレビ(日本のワンセグとは少し違う)・スポーツ・eメールなどの各種コンテンツ・サービスをパッケージ化して固定料金で提供する、というサービスだ。うちの会社(UIEvolution Inc.)も、ESPN(スポーツ専門のケーブル・テレビ大手)とパートナーシップを結び、総合スポーツ・コンテンツ「ESPN MVP」をこのV Castのコンテンツの一つとして提供しているのだが、このたびVerizonがその「ESPN VMP」をV Castの目玉コンテンツとしてプロモーションをし始めた(参照)ので、担当者たちは大喜びだ。
私がV Castに注目しているのは、そのビジネスモデル。NTTドコモの公式コンテンツなどと違って、コンテンツごとに値段がついておらず月額15ドルの固定料金でコンテンツが使い放題というサービスだ。そのため、コンテンツ・プロバイダーに対しては、使用頻度に応じたロイヤリティが支払われる、というケーブル・テレビに近いビジネス・モデルが採用されている。
私個人は、コンテンツ一つ一つにお金を払うというのが嫌いなたちなので、この手の「使い放題サービス」は大歓迎。その意味で、このV Castが採用している「使い放題のサービス」がもっと広まらないか、と期待している次第である。
今の流れを見る限り、携帯電話事業者と対等の交渉力を持つ大手メディア会社がこの手の「使い放題サービス」のメニュー(今の公式コンテンツメニューよりもずっと少なくなる)を独占し、そこに入れなかった弱小コンテンツ・プロバイダーは勝手サイト(英語では、off-deck)に走る、というのが一番ありそうなシナリオである。
日本では、公式コンテンツがモバゲーのような勝手コンテンツに押されていると聞くが、そろそろこのV Castのように公式コンテンツの使い放題とパケ放題を組み合わせて月々2000円程度で提供する、という時代が来ても良いのではないかと思う。
こんにちは。
Verizon って、
昔固定電話(携帯も)ほぼこの値段で使えていたはずです。
市内電話はどちらからかけても、固定料金でした。
今はコンテンツサービスまで含まれるのですね。
電話が安かった時代が懐かしい...
日本は高い!!
Posted by: rosa rugosa | 2008.01.16 at 02:28