MacWorld ExpoでアナウンスされたApple TVのアップグレードがダウンロード可能になっていたので、さっそくアップグレード。アップグレードがすぐに提供されるものと勘違いして、先走ってレンタルしておいた「RATATOUILLE(邦題:レミーの美味しいレストラン)」がやっと見れた。1ヶ月の視聴猶予期間が危うく終わるところであった。
その他にも、テレビ版のターミネーター「Terminator: The Sarah Connor Chronicles」をiTune storeから購入して見たりしているのだが、画質は我が家の42インチプラズマで見る限り十二分。同じコンテンツを並べて見比べたわけではないのではっきりとは言えないが、感覚としてはDVDよりも若干良いぐらいか。
レンタルに関しては、レンタルのためにダウンロードしてから1ヶ月間の視聴猶予期間があり、一度見始めると24時間以内に見なければならないというシステム。すぐに見れない点が、VOD(Video On Demand)システムと比べると少し不便だが、米国のブロードバンド事情(1MbpsのADSLが月30〜50ドル、光ファイバーの普及率は極端に低い)を考えれば仕方がないところ。そこで見方としては、見たい番組を前もってダウンロードしておき、(視聴猶予期間内の)見たい時に見る、ということになる。
まだ一つしかレンタルしていないし、Apple TVのアップグレードのために待たされてしまったために、まだ実感としてそれが良いおもてなしかどうかは、まだ判断しかねる。
レンタル出来る映画のラインナップはまだ少ない。数えたわけではないが、高々100〜200本というところか。徐々に増やして行くつもりだろうが、少なくとも数千本のオーダーにしないとレンタルビデオ屋にはかなわない。
3ドル99セントというレンタル価格はブロックバスターなどのビデオ・レンタル・ショップと同等。わざわざ借りに行って、また返しに行く手間を考えれば、圧倒的に便利。ラインナップがそろった時にどうなるかがお楽しみだ。
今回のアップグレードでApple TV側からビデオのレンタル・購入が出来る様になったので、テレビ版ターミネーターを1エピソード購入してみたが、一度だけさせられるiTune storeへのログインが至って不便(キー入力が不便)。パソコンなしで使えるようにしたかったのは分かるが、iTunesにログイン済みのパソコンとシンクさせているんだから、Apple TVのiTune storeへのログインはパソコンからさせて欲しかった。
一つ不満を言わせてもらえば、UIが若干中途半端なこと。Appleらしくない。見る・聴く部分のUIとiTune storeのUIとがきれいに分かれているiPhoneと比べて、その二つを中途半端に融合させようとしているところが妙に中途半端で使いにくい。なぜジョブズが「作り直して来い!」と言わなかったのかが不思議なぐらい。まだまだ発展途上との位置づけなのだろうか。
戦略面・収益面の両方でとても重要なiPhoneと比べて、まだまだ「アーリー・アダプター向けの市場開拓」の段階でしかないApple TVだが。こうやって私の様に喜んでお金を払ってまでそれに協力するアーリー・アダプターがたくさんいる点がAppleの強さ。ベンチャー企業が同じようなデバイスを作っても、ユーザーに見向きもされず、IPTV市場が立ち上がる前に息切れしてしまう。
ちまたには、東芝がHD DVDから撤退という話が流れているが、そもそもDVD以降の物理媒体には手を出すつもりのない私には一切関係がない話。やっぱりこれからはネット経由でしょう、どう考えても。