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富士の裾野のロングテール

絶対にテレビをあきらめないパナソニック

 2007年度の松下の薄型テレビ販売台数は目標の900万台は未達となる見込み。プラズマ陣営の脆弱さから形勢不利に立たされた松下は、後発のハンディをものともせず液晶に集中投資する。その攻勢を、競合メーカー幹部は、「絶対にテレビを諦めないという執念は恐ろしい」と警戒する。液晶テレビ市場に波乱が待ち受けている。【プラズマから液晶へ!松下電器が「液晶」傾斜へと戦略転換|Close Up|ダイヤモンド・オンラインより引用】

 実質的にパナソニック(=松下電器)一社が支える形になっているプラズマ・テレビは、各社が製造技術を競い合う液晶テレビと比べてeconomy of scale(大量に作ることにより製造コストが下がる効果)が低く、結局パナソニックまでが液晶事業に本気で乗り出すしかなくなった、というのがこの記事の内容。

 ここで引用されている「絶対にテレビを諦めないという執念」の話は、この一時的な戦略変更にも関わらず、パナソニックの中長期戦略には全くブレがないことを証明している。パナソニックが「テレビを制するものは家電を制す」と宣言したのは2005年のこと。

 この戦略変更の結果がどうなるかは予想しがたいが、パナソニックの経営陣がこれほどまでにはっきりと「どこで勝負するか」を宣言している姿勢は高く評価できる。「総合家電メーカー」という主軸のはっきりしない業種から、「テレビを中心に家電を制覇するパナソニック」への転換が始まっている。

Comments

アシタノート

「テレビをあきらめない」という戦略でも、パネルにあれだけ多額の投資をする必要があるのか疑問。

アシタノート

松下はテレビを中心に家電を制覇するという戦略なんですね。
ただ、それなら、パネルにあれだけの投資をせずにシャープからパネルを買うという方法もあると思うのです。
いちばん危惧するのは、パネル工場の工事が順調に進むのかどうか?ということ。私が日経や毎日を読んだ範囲では、液晶関係の技術者はシャープの堺工場建設に駆り出されており、松下の工場まで技術者が足りるかどうか分からないということ。
最悪のシナリオは、工場建設が遅れてしまい、その分シャープに遅れをとる。で、工場ができたころには、シャープの堺工場がフル回転していてコスト競争力で太刀打ちできず、販売もシャープが先行者利益でブランドと店頭を抑えてしまい、工場が重荷になること。
私だったら、パネルをシャープから買うか、台湾や韓国など合弁で工場をつくり、テレビに専念するだろう。

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