AT&T、iPhoneによる売上げ増加は$2Bと試算
2008.04.04
Based on the findings of the study, AT&T is probably getting about $2 billion in incremental yearly service revenue due to the iPhone deal, and that figure will increase as more iPhones are sold.【Rubicon Consulting | Insight+ | Whitepapers | The Apple iPhone: Successes and Challenges for the Mobile Industryより引用】
Rubicon Consultingは、AT&Tの約300万人のiPhoneユーザーのうち「iPhoneのために他の携帯電話会社から乗り換えた」ユーザーが約141万人と仮定した上で、乗り換えユーザーによる売上げ増加が$1.64B、既存ユーザーによるデータ通信の増加による売上げ増加が$360M、トータルで$2B(日本円で約2000億円)の売上げ増をiPhoneがAT&Tにもたらした、と試算している。
いくつかの仮定に基づいた数字なので、具体的にこの数字がどのくらい正しいかはAT&Tしか知らないわけだが、数字の規模としてBillion Dollarであることは間違いないだろう。
引用した論文にも書いてあるが、iPhoneは「若く、新しいものが好きで、裕福な」層に着実に受け入れられており、少なくとも初期段階で目指した「アーリーアダプターに受け入れてもらう」ことに関しては大成功である。Dan Farberの「iPhoneのユーザー層とBMWの所有者層は重なる」という指摘(参照)は正しい。
そろそろドコモ・ソフトバンクとの交渉も佳境を迎えているはずだが、iPhoneに否定的だった夏野氏の退任(参照)はドコモがアップルと手を組む可能性を高めるが、逆にiPhoneの導入を強く主張する経営陣にいやけがさして夏野氏が辞めることにした、とも読めるところが興味深い。
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