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PhotoShareに関してのいくつかの質問に答えてみる

 作った本人はできるだけ使いやすくしたつもりでも、必ずしも使っている人に通じないのがユーザーインターフェイスの設計の難しさ。わずか4日ほど運営しただけだが、色々なフィードバックが返って来たので、まずはそれに対してここで答えておこうと思う。

1. コメントの入力を日本語でする時に、変換候補がキーボードとかぶってしまい誤入力する

 それなりのテストをしたつもりだったんですが、これに関しては見落としてしまいました。100%私のミスです。TextFieldの位置を少し上にずらしたものをVersion 1.01として、App Storeにはアップロード済みなので、Appleのテストをパスさえすればダウンロードが可能になるはずです。それまでは、キーパッドのできるだけ下の方を狙ってタップする、という方法でしのいでください。

2. 自分の写真にコメントをくれた人の写真を見に行く手段がない

 これも完全な見落としでした。わずか3行のプログラムで実現できるのに実装していなかったのは、ベータテストをわずか3人でしていたから。たった3人しかユーザーがいなければ、コメントをくれたユーザーを探すのは簡単ですから^^;。Version 1.01では、もらったコメントを選択すると、その人の写真一覧が開くようにできています。

3. 最新の写真で見つけた写真を投稿した人の写真すべてを見る手段がない

 これも2と同じ理由で見逃してしまいました。Version 1.01では、各写真の詳細ページの作者の右横にボタンを付けて、それをタップするとその人の写真一覧が開きます。

4. PhotoShareからバグレポートを書こうとすると、キーパッドが下に潜り込んでしまう。

 このバグに関しては、まだ完全には原因が解明できていないんですが、アプリの中でウェブページを開いているためにこんなことになってしまっているようです。お手数ですが、http://bigcanvasinc.com/photo/category/feedbackをブラウザーで開いて、そこからFeedbackを書くようにお願いいたします。

5. PhotoShareで見つけた人を友達として登録するためにはメアドを知らなければならないの?

 これは仕様です。ここの部分は私も悩んだんですが、やはり未成年を怪しい大人たちから守るためには、「メアドを知っているぐらい親しい人以外とはプライベートな関係は結べない」という仕様にしておくべきとの判断です。PhotoShareを少女売春(援助交際なんてなまやさしい言葉は使うべきではない)の道具にはしてほしくありませんから。

 単にお互いの公開写真を見せ合うだけであれば、お互いをフォローしていただければ十分です。友達関係を結ぶ必要があるのは「一般の人たちには見せたくないけど、信頼出来る友達にだけは見せたいプライベートな写真」(たとえば自分が通っている学校が分かってしまう写真とか)がある場合のみです。写真をアップするときに、「非公開」「家族と共有」「友人と共有」「全員に公開」という選択肢がありますが、これが「誰に見せるか」を指定するセキュリティ・セッティングです。そういうプライベートなものへのアクセスをネットで出会っただけで簡単に許してしまうという行動に私自身は疑問を感じているので、こういう仕様にさせていただきました。

 なので、Twitterのようなゆるい関係を持ちたいのであればお互いをフォローしていただければ良いですし、mixiのようなプライベートな関係を持ちたいのであれば「招待」の機能を使って、友達関係を結んでいただきます。

6. フォローの仕方がわからない

 ここは私も少し使い勝手の面で改良の余地があると感じているところですが、今の段階では、その人の写真の詳細ページを開いて、そこにある「(誰々)をフォロー」というスイッチをオンにしていただくことで可能です。たぶん、Version 1.02ぐらいで、その人の写真一覧からフォロー指定ができるようにしたいと考えています。ちなみに、友達関係と違ってフォローは相手の承認は必要ありません(Twitterと同じです)。

7. 「家族と共有」って家族写真を入れるところなの?

 ちょっと違います。これは、「一般の人には見せたくない・見せる必要がないけど、家族とだけ共有したい写真」をアップロードする時に選択します。PhotoShareが目指しているライフスタイルの一つに、「ディズニーランドに子供と遊びに行っているときに、リアルタイムで子供の写真をおじいちゃん・おばあちゃんに見せる」というのがありますが、そんな時に「家族と共有」が最適です。

 

自分の子供の写真を一般公開することが安全でないと考える人も多いでしょうし、「うちの子供のはしゃぎ回る姿をどんどんアップロードしたら他の人が迷惑だろう」と考える人も多いでしょうから、そんな人たちのために用意した機能です。iPhoneを持っていないおじいちゃん・おばあちゃんにPhotoShareにあげた家族写真を見せる、ということも可能なので(PhotoShareから「家族→招待する...」で普通のメアドを指定すれば可能です)、ぜひとも試してください。


PhotoShare向けのプリクラ・アイコン募集

 iPhone向けのPhotoShareは無料で提供しているが、もちろん慈善事業でしているわけではないので、何らかの売り上げをあげる方法を考えなければならない。広告というのも一つの方法だし、機能がたくさんつまったPhotoShare Premiumを有料で売るという方法もある。そういったものも当然考えていかなければならないとは考えているのだが、どうもありきたりで面白くない。「誰もやっていないことをやってこそ価値がある」というポリシーの私としては、何かユニークなことをしたくて仕方がない(日本とか韓国ではアバター販売がビジネスとして成立しているものの、米国の投資家はまだまだそこが理解できていない。ある意味で難しいビジネスモデルではあるが、ある意味ではチャンス)。

 そこで思いついたのは、PhotoShare向けのプリクラ事業に乗り出すこと。PhotoShareにアップロードするときに、貼付けると楽しい色々な画像(ひげ、ハートマーク、感情を表すアイコン、服、髪の毛、目、アバター、キャラクター、吹き出し、などなど)をいくつかセットにして、エディターとともにPhotoShareユーザーに向けてApp Storeを通じて販売するのだ。アニメ先進国の日本には、その手のアイコンを作るデザイナーの方々がたくさんいる。そんな人たちがデザインしたアイコンをPhotoShareを通じて全世界のユーザーに販売するというのは、今までなかったビジネス・アイデアだと思うのだがいかがだろうか。

 ということで、世界のPhotoShareユーザーに向けてさまざまなアイコンを販売したいというデザイナーの方大募集である。すでに色々な素材を持っているからそれを売りたいという方は大歓迎だし、これから作っていただく方ももちろん歓迎だ。ビジネスモデルとしては、用意していただいた素材と私たちが作ったエディターを組み合わせて、PhotoShareのAdd-OnソフトとしてApp Storeで販売し、その売り上げに応じてロイヤリティーをお支払いする、というほぼ出版事業のようなシンプルなモデルを予定している。

 素材は、iPhoneの画面の大きさ(320x480)の写真に貼付けて楽しいもの(フォーマットはアルファチャネルありのPNG)であれば何でも良い(ただし、Apple Storeの規定に従って極端なエロ・グロはお断りする)。あたりまえのことだが、応募した人自身が著作権を所有している必要がある。

 可能なかぎり同じデザイナーによる素材をデザイナーの名前を全面に出して販売したいので、少なくとも25個ぐらいの素材を一度に用意していただけるとありがたい。どうしても無理であれば柔軟に対応させていただくつもりだが、できれば複数の作家のものを混ぜこぜにしたアンソロジーは避けた方が良いと考えている。

 興味のあるデザイナーの方は、"photoshare(あ)bigcanvasinc.com" ((あ)の部分を@に置き換えて)まで、素材へのリンクもしくは素材そのものを添付ファイルとして送っていただくようお願いする。商品化の際には、こちらから連絡させていただく。応募がたくさん来た場合には、すぐに全員に返事ができないと思うがそこはご了承いただきたい。

 まだ始まったばかりのApp Storeを利用したコンテンツ販売。どのくらいの大きさのビジネスになるか想像しにくい部分もあるので、「今の職を辞めてPhotoShare向けのアイコン作りに専念する」ことはおすすめしない。「今まで書きためて来た素材を再利用してちょっとおこづかいがかせげればラッキー」ぐらいの軽い気持ちでコンタクトしていただけると私も助かる。

【追記】開発者向けのプランも企画中なのでお待ちいただきたい。とりあえずはSDKをダウンロードして、Objective-Cの腕を磨いておいていただきたい。もし「何でもいいから作りたい!」という気持ちが押さえられないのであれば、倉庫番やロードランナーのような面が後から追加できるパズルものを作っておくことをおすすめする。そこそこに遊べるものが出来た時点で上のメールアドレスにコンタクトをいただければ、その時までには何か具体的なものが提案できると思う。


iPhone+PhotoShareで可能になる自分の生活の実況中継

 すっかり「あなたのブログ、自社広ばかりになっちゃったわね」とは、昔出版業界にいた妻の言葉。意図的ではないんだが、何かに夢中になると頭の中が100%そっちに向いてしまうタイプなので、しかたがない。

 しかし、考えてみるとせっかくPhotoShareに関してのブログを書くのであれば、全世界に向けて英語で書くべき、と反省して書いたのがこのエントリー。

 

... a few people have already recognized the true value of this product, and started using it as a real-time life-logging application.【Real-time life-logging with iPhone PhotoShareより引用】

 すでに数千人になったPhotoShareユーザーの中でも、まだこんな使い方をしてくれている人は数人しかいないのだが、まさに"real-time life-logging"にふさわしく、iPhone+PhotoShareで自分の日々の生活を実況中継してくれる人たちが現れたのだ。

 誰もが24時間自分の生活を実況中継したいだろうとは思わないが、コンサートやカンファレンスの内容を一般に向けて実況中継するとか、子供の学芸会の様子を会社にいるお父さんだけに向けて実況中継する(注:写真を投稿する際に「家族と共有」を選択すると、家族にしか見えなくなる)、とかいうライフスタイルは、この常時接続インフラを最大限に生かしたライフスタイルである。長い目でみれば一方通行のワンセグなんかよりもずっと価値があるし面白いと思うのは私だけだろうか。

 Twitterが見せてくれたreal-time life-loggingのポテンシャルを、常時接続・常時携帯型のiPhoneのカメラ機能を生かして実現したPhotoShare。ぜひとも一度お試しいただきたい(あ、また自社広になってしまった)。


PhotoShare二日目、早くもネットアイドルが誕生

 期待のApp Storeが正式にオープンしてからほぼ48時間がたった。PhotoShareの運営も二日目に入り、ユーザー数も順調に増えている。本格的なSNSを運営する側に立つのは初めてなので、色々と学ぶところは多い。

 SNS運営初心者としての、いきなりの失敗は「不適切な画像」に対する対応がまったく準備不足だったこと。そのため、ユーザーからの報告が入っているのにすぐに消えなかったり、それが「Most Popular」に入ってしまったりとの悲惨な状態に。慌てて対処はしたものの、準備不足でユーザーの方々に不快な思いをさせてしまった責任は100%こちらにあり、たいへん申し訳ないことをしてしまった。深く反省している。

 逆に喜ばしいほうの驚きは、たった二日でもう「ネットアイドル」が誕生しつつあること。彼女たち(もしくは彼ら)が日々の生活をiPhoneで撮影して毎日のようにPhotoShareで公開し、それをファンがフォローを使って追いかけて、コメント欄で会話をするという行動パターンが既に作られつつあるのだ(ちなみに、「出会い系サイト」になることを避けるために、個別のメッセージはあえて送れないようにしてある)。

Smash

Magdalena

 もしこんな新しい形の「ネットアイドルの誕生」をリアルタイムで目撃したいとすれば、ぜひともBig Canvas PhotoShareをお試しいただきたい。公式にはPhotoShareは写真の投稿もできるiPhoneのみ対応だが、ROMに徹するのであればiPod touchでも楽しむこともできるらしいので(未確認)、「まだiPhoneの入手ができない・入手に踏み切れないけどiPod touchを持っている」という人はダウンロードを試みてみるのも良いかもしれない(ダウンロードさえ可能ならば走るはずなので)。もちろん、「自分がネットアイドルになりたい」という方も男女問わず大歓迎。自分の写真をアップロードするのが恥ずかしければ、自分のペットをネットアイドルに、というのももちろんありだ。


白状しますが、MicrosoftがVMWareを買収するかも知れないという根も葉もない噂を流した張本人は私です

 iPhone向けに発売したPhotoShareに関するインタビューを受けた時に、なぜか話題がそれてVMWareの話に。「MicrosoftはYahooなんか買わずにVMWareを買収してエンタープライズのビジネスに集中すべきじゃん」みたいな勝手なことを言ってしまったところ、それが記事になってしまったから怖い。

Satoshi Nakajima, who worked for Maritz as lead software architect for Windows 95, was surprised to hear about the appointment when contacted by InternetNews.com.

"Wow. I think they [Microsoft] should forget about Yahoo and buy VMware," Nakajima said. "Maritz knows Steve Ballmer, and who knows, this whole thing could be setting the stage for Microsoft to do a deal."

The rumor mill also has Intel potentially interested in buying VMware. Either Intel or Microsoft could do it, but EMC's price tag would likely be staggering.

In any case, Nakajima said Maritz's knowledge of the enterprise software market makes him a good fit for VMware. "Paul Maritz was the reason Microsoft shifted more of their business to the enterprise side. He saw there was a lot more opportunity to make money from enterprises than consumers as far as the revenue per machine Microsoft could make."

Nakajima is currently president of Big Canvas, a startup working on photo-sharing software for Apple's iPhone.【Hey Microsoft, forget Yahoo, buy WMWare

 「何の根拠もないただの妄想だから、あまり本気にしないで」とここで訂正してももう遅い。ちょっと困った話だが、記事の最後にちゃんとBig Canvasのことを引用してもらえたから良しとするか...。


iPhoneアプリ奮闘記:順調にユーザー数を伸ばすPhotoShare

 AppStoreがオープンして24時間が過ぎたが、PhotoShareのユーザーは順調に増えている。あまりに昼夜なしに直線的に伸びたので、最初は統計データの間違いかと思ったが、投稿される写真も順調に増えており、間違いではないようだ。ちょうど米国のユーザーが寝静まった頃に日本を含めて他の国でiPhone3Gの発売が始まったので、ちょうど補完するような形になったと考えられる。

 朝になってiTunesサーバーの調子が悪くなりiPhone 2Gのユーザーが新しいOSをダウンロードできない、という問題があったようだが、そこは新しく発売されたiPhone 3Gが補う形になったのか午前中もさらに直線での伸びを示す。午後になって加速度が付いてきたのは、新しいOSのダウンロードがようやく出来るようになったからのようだ。

 ちなみに、まだ「友達・家族を招待」という機能を使っている人はほとんどいないので、これは純粋に「App Storeのオープン初日にアプリを出すことができたから」という効果のおかげ。バイラルマーケティングの効果はまだ働いていない。

 当初の「イニシャルのユーザーを集める」という目的は十分に達成しているので(「誰もいないレストランには入りづらい」というフェーズは一気に抜けることができた、ということ)、とりあえずはどこまでこの勢いを保てるかを見守るだけだ。

Photoshare_access

 ちなみに、ブルーのラインがiPhoneユーザーの数。グリーンのラインは、ウェブからのユーザーを含めたトータルだ。一目盛りの数は...企業秘密ということでご勘弁ねがいたい。


PhotoShareの解説ビデオがMacBlogzに

 MacBlogzにPhotoShare by Big Canvasという解説ビデオが公開されていることを発見。PhotoShareの基本機能を分かりやすく解説しており、そこに関しては僕らが作ったプロモーション・ビデオよりも良く出来ているかも。

 いずれにせよ、こういうものを作ってもらえるのはとても喜ばしい。やはり、オープン当日に間に合わせたことには意味があったのか、と。


iPhoneアプリ奮闘記:写真がアップロードされ始めた

 iPhone OS 2.0がまだ正式にはリリースされていないため、App Storeからアプリをダウンロードして試すことができるのはβ版を持った開発者だけ。にも関わらず、既に300人以上の人がPhotoShareをiPhoneの上で走らせていることがサーバーへのアクセス解析から分かる。

 実際に2.0がリリースされたら一体何人がアクセスしてくることになるかは想像もつかないので、ある意味で今日はちょうど良いベータテスト。今のところサーバーの調子は順調なようだ。

 こんな形のベータユーザーが増えて妙にうれしいのは、彼らがアップロードした写真を見ること。あくびをした犬の写真から、うたた寝をしているインターンまで、色々と「日常のちょっとしたシーン」を写したものがあり、見ていてとても楽しい。


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App Storeついに開店、そしてBig Canvas PhotoShareも世界にデビュー

 iPhone OS 2.0のリリースに先駆けて、App Storeがついにオープンした。待ちに待ったBig Canvas最初のアプリ、PhotoShareの世界に向けたリリースだ。PhotoShareはその名前の通り「写真共有アプリ」。iPhoneで撮影した写真を友達や家族と共有することにより、「経験の共有」をしようというコミュニケーション・ツールだ。

 PhotoShareの特徴はとにかく使いやすいこと。Flickr、Facebook、MySpace などの既存のSNS向けの専用iPhoneアプリがたくさん出てくることは当然予想できた(そして実際出て来た)。それにも関わらず、PhotoShareを独自のウェブ・サービスとあわせて開発をしたのは、「iPhoneに最適化されたおもてなし」を提供するため。ユーザー登録が不要なところ、すべての通信が非同期で行われること、友達や家族の招待がとても簡単なところなど、私がいままで学んで来たユーザー・インターフェイスやおもてなしに関する知識やノウハウを総動員し、クライアント側だけでなく、ウェブサービスAPIまでも最適化して作った自信作なので、ぜひともお試しいただきたい(iTunesストアのPhotoShareへのリンク)。

 対象ユーザーは、今まで写真を共有しようとすら思わなかったり、パソコンを通してアップロードするのが難しかったり面倒だと感じていた人たち。ブログやFlickrなどの通常のCGMのサービスでは、「作る側」に回る人は高々4%と言われるが、それを30%とか50%に引き上げることがPhotoShareの目標。だからこそ、リアルの世界で既に知っている家族や友人との写真の共有というシナリオを一番重視して作った。ディズニーランドで楽しむ孫の笑顔を離れたところにいるおじいちゃん・おばあちゃんがリアルタイムで楽しむ、そんな使い方をしてもらえるのが一番うれしい。

 ちなみに、今週になって作り始めたPhotoShareのプロモーションビデオもようやく完成したので、Youtubeにアップロードしておいた。ビデオの編集はすべて私。ナレーションは、MBAのクラスメートのAdam、編集ツールはiMovieという手作りのビデオなので、思いっきり素人っぽいのだがそこは大目にみていただきたい。


Big Canvas、Wall Street Journalの記事に取り上げてもらうことに成功!

 4月に設立したばかりのBig Cavasのような小さな会社にとっては、新聞の記事に取り上げてもらう、というのが最も効果的なマーケティング。そのために色々と準備を進めて来たのだが、ようやくそれが功を奏してWall Street Journalに取り上げてもらえた。

One of the new wave of iPhone start-ups is Big Canvas Inc. of Bellevue, Wash., a firm creating a social-networking application for the iPhone that uses photos. Satoshi Nakajima, CEO of Big Canvas, said the development tools Apple offers for the iPhone, which are derived from technology underpinning Apple's time-tested Macintosh operating system, are the best he has seen for mobile software developers.

Mr. Nakajima, a former longtime Microsoft software engineer, also praised the App Store, Apple's channel for distributing software to iPhone users, which he believes will give greater visibility to unknown software developers than has been the case with other mobile phones.【IPhone Calls On Software Developersより引用】

 正確には私はCEOではなくてpresidentなんだが、その小さな間違いを除けば、Big Canvasのような会社にとっては、こんな記事は願ってもなかなか書いてもらえない完璧なマーケティング。

 実は、この記者(Nick)が1ヶ月ほど前にビルゲイツの引退に関する特集記事を書いている時に、私が関わっていたNetdocsというプロジェクトに関して調べものをしていて私にたどり着き、電話でのインタビューを申し込んで来たという背景がある。そこでNetdocsに関して色々と説明した後に、「ちなみに、僕はiPhone向けのアプリを作るためにBig Canvasっていう会社を設立したばかりなんだけど、今度iPhoneに関する記事を書く機会があったらコンタクトしてね」と頼んでおいたのだのだ。

 米国ではこれがBig Canvasという会社の旗揚げになるこのWSJの記事。App Storeのオープンともタイミングはピッタリだし、後はサーバーをしっかりと運営して、キチンとしたおもてなしを提供しつづけるだけだ。