PhotoShareを一週間運営して学んだこと・感じたこと
2008.07.19
はてなやmixiなどのソシアル・ネットワーク・サービス、ユーザーとしては触れたことはあったが、運営側に立つのは私にとっては初めての体験。わずか一週間の運営の間にも色々な問題点や発見があり、とても刺激的な経験をさせていただいている。
もっとも強く認識したのは、ソシアル・ネットワーク・サービスはまさに「客商売・サービス業」であること。ソフトウェアは必要条件の一つでしかなく、ソシアル・ネットワーク・サービスをきちんとしたサービスに育てるためには、ソフトウェア開発以外にたくさんやらなければならないことがある。
コミュニティは健全に育っているか、リーダーシップを取ってくれるアルファ・ユーザーが育っているか、新規ユーザーがとけ込めなくて寂しい思いをしていないか、使い方を勘違いしている人がいないか、どこまでを運営側からコントロールすべきか、などなど。PhotoShareの場合、私自身が1ユーザー兼管理人として、色々な楽しみ方を実践して見せたり、新しいユーザーに話かけたり、とほとんどユースホステルの管理人のおやじのような役目を果たさなければならない。
ソシアル・ネットワーク・サービスは、ユーザー同士のコミュニケーションが成立してこそ成り立つサービス。その意味では、こんな早い段階から、PhotoShareのアルファ・ユーザーとして日々の生活を写真の形で共有する"real-time life-logging"を実践していただいている皆さんには大感謝である。
ちなみに、左の写真は、そんなアルファ・ユーザーの一人であるMagdalenaさんが、世界中のPhotoShareユーザーのためにニューヨークの街角でそのあたりにいるあんちゃん二人と一緒にポーズをして投稿してくれたもの。こんな彼女と世界中のユーザーがリアルタイムに繋がってコミュニケーションをとることができるのも、AppleがiPhoneというプラットフォームを作り、App StoreでPhotoShareを世界中に同時に流通させることを可能にしてくれたからこそ可能になったこと。DoCoMoの携帯でしか動かないiアプリはもちろんのこと、J2ME/MIDPだろうとWindows Mobileだろうと、流通コストが高すぎてこんなことは到底不可能である。
DoCoMoがiモードで、そしてJ-Phoneが写メールで世界に見せてくれた「常時接続ライフスタイル」が、iPhoneをきっかけに一気に世界中に広がろうとしていることをヒシヒシと感じる今日この頃である。
PhotoShare、早速iPhoneにインストールして使ってます。
元々、SNSなものは経験上苦手なのですが、iPhoneという新しいプラットフォームで何ができるのか、じわじわいじっていこうと思います。
Posted by: sigmund | 2008.07.20 at 09:49
> ほとんどユースホステルの管理人のおやじのような役目を果たさなければならない。
御意。
前世紀の終わりも近い頃だったか、Joi (http://joi.ito.com/) がよく、自分が運営するコミュニティでの自分の役割を「居酒屋のオヤジ」にたとえていて、うまいことを言うと感心したことを思い出しました。
「居酒屋のオヤジ」には、「酔っぱらって他の客に迷惑をかけるような人は、客とはいえどもはつまみ出す役割をしないといけない」という含みがあったんですけどね。
Posted by: 樋口 理 | 2008.07.21 at 22:10
photoshare 使い方 タグ付け で検索したら
ちょうど運営日記にたどり着きました。
このブログは実に刺激的でワンダフルですね。
photoshareを考えた人の頭の中が少しでも
垣間みれるなんて素晴らしすぎます。
正直すぎるなかじまさんの文章や
面白い例え話が大ファンになりました。
私もアプリ制作に励んでいまして
とても参考になりまする。
photoshare も昨日初めて知ったのですが
まさに神アプリですね
たった一日で手軽さとゆるさがバチコーンきました。
まさに、このブログタイトル通りです。
Posted by: nabe | 2009.12.13 at 04:48