PhotoShare 今日の一枚:花火、花火、花火
Life is a big canvas

MySpace/Facebookがなぜ日本で成功しないか

 TechCrunchの「SNSの世界進出ーなぜMySpaceとFacebookは日本でだめなのか」は、私が最近強く感じていることと通じることもあり、いろいろと考えされられた(英文でのレスポンスはここ)。

 私と増井君が作ったBig Canvasは、米国法人であり、その最初の商品PhotoShareはAppleのApp Storeを通じて世界同時リリースをした(UIは英語と日本語のみサポート、ただし投稿はどんな言語でも可能)。その意味では、特定の国のユーザーに特化したつもりは全くない。ただ、既に600万人いるiPhone 2Gユーザーを考えれば、SNSとして成り立つに最低限必要な数千人のユーザーを確保するには米国でがんばらねばならないとは強く認識していた。

 米国での一番のライバルは当然MySpaceとFacebookであるが、「常時接続ライフスタイル」に最適化されたサービス作りで「写真版Twitter」を目指せば、それなりのニッチは確保できるとは予想していた。

 実際にサービスを開始してみて驚いたのは、iPhone 3Gが発売されたばかりの日本人ユーザーのアクティビティがとても高いことである。正確な数字を把握しているわけではないが、アプリを走らせているユーザー数では米国7:日本2:その他1ぐらいのはずなのに、写真の投稿数を見ると、時間にもよるが日本6:米国3:その他1ぐらいになっている。

 米国のユーザーの行動パターンで多いのは、自分の写真を数枚投稿したところで満足してしまい、後はコメントだけでのコミュニケーションを取ろうとする形。MySpaceなどはそんな使い方が一般的なので、それをそのまま適用しているようだ。次に多いのは、デジカメで取ったきれいな写真を固めて投稿する使い方。PhotoShareをFlickrと勘違いしているパターンだ。

 それに対して日本のユーザーの使い方は、まさにライフロギング。おはようの挨拶から始まり、お昼ご飯の写真やら、自分の子供の笑顔やら、見に行った花火の写真を一日に数枚投稿してから、お休みで終わるという、主催者側が期待していた通りの「常時接続ライフスタイル」を楽しんでいただいている。

 まさにこの辺りの日米の行動パターンの違いが、MySpace/Facebookが直面している「文化の壁」。全世界に数百万人から数千万人のユーザーを抱えるMySpace/Facebookと比べたら、数千人しかユーザーのいないPhotoShareなど米粒のような存在だが、本当の意味での「常時接続ライフスタイル」の楽しみ方を知っている日本の先進ユーザーに使われているという意味で言えば、彼らより一歩リードしているとも言える。

 ただし、この傾向が極端に進んで日本人しかいないサービスになってしまえば、せっかくの「世界中をiPhoneのカメラを通してリアルタイムでつなぐ」という面白さが半減してしまうので、そこが難しいところ。幸いなことに、米国のユーザーの中にも少しづつライフロギングをしてくれている人が増えているので、私として望むのはそういった人たちもちゃんと増えて、バランスのとれた国際的なコミュニティに育つこと。

 MySpaceもFacebookも、そしてmixiもはてなもまだ成し遂げていないことに、たった二人しか従業員がいないベンチャー企業がチャレンジできてしまう、っていうところがこの業界の楽しいところ。私の友人が「それって直球ど真ん中ですね」と言った理由がここにある。

Comments

ぶらりん

欧米のモバイルがSMS一つでずうっと満足している間に、ポケベル(SMS)、10円メール、PHS、写メール、2Gケータイ、モバゲーアバター、ADSL、Mixiとアプリサービスどころかそのインフラまでも消費しつくしている国民性ですからね。飽きるのも速いっす。


横槍

これは非常に興味深いです。島国文化、フォトアルバム文化といった太古からの国民性が良い意味で出ているようなきがします。
加えて、日本でiPhoneを買う人たちの片寄りが信頼感(iPhoneを買うもの同士はどこか通じているような)のようなものにも結び付いている気もします。
iPhone SNS恐るべし。面白いインフラになるかもしれませんね。

higekuma3

Flickrやってて思いましたけど、
日本人の場合、
公開の部分へのportraitが極端に少ない。

Flickrでつながっている、海外の人に指摘されました。


MySpaceは、どうなんでしょうね。

hraa

PhotoShareは日本人ばっかりだなあ、と思ってたら実は日本人のUP数が多すぎるだけだったのですね。

あばばばば

海外でどういう広報展開しているのか知りませんが、
日本で想定したとおりの使われ方をする傾向があるのは
このブログの存在が大きいのではないかと思います。
シンプルさが売りのひとつなのに、
「これはこういう使い方をするものです」
といちいち説明書きするのもなんだし、難しいですね。
あえてFlickr的な使い方がしにくいように意図的に不便にしてみたりとか。

hama

PhotoShareを使わせていただいているユーザーです。

写真版Twitter的なサービスといえば、かつて(今も?)FlickrのライバルとされたZooomr http://jp.zooomr.com
というサイトがあります。
当初は写真共有サイトからスタートし、Twitter的、あるいはライフログ的な機能が追加され、進化を続けています。
おもしろいことに、このサイトを開発したアメリカ人のクリストファー氏は、まさにライフログ的な使い方をしてくれるのは日本人と日本のケータイ文化しかない、ということで現在日本に拠点を移し、ケータイ版Zooomrを日本向けに作成、活動を始めています。
アメリカで、iPhoneでライフロギングサービスのローンチと、アメリカから日本へ来て"ケータイ"でライフロギングサービスを、という発想の類似点・相違点を考えるとおもしろいのではないかと思い投稿させていただきました。

manpuku

こんにちは、運営御苦労さまです。

PhotoShareはホント素晴らしいです。
SNS的なものは一切やったことはなかったのですが、iPhone3G を買ってから
スルリとはまってしまっています。

「iPhoneに最初から入っているアプリ」、としてもいいようなスルリ感です(笑
ホントにそう思いますよ。
PhotoShareというより、「LifeShare」といってもいいくらいですね。

これからも運営頑張って下さい。
有り難う御座いました。
 

ebio

> デジカメで取ったきれいな写真を固めて投稿する使い方。
> PhotoShareをFlickrと勘違いしているパターンだ。

これはiPod touchで参加してる人達もこのパターンになりがちです(私もこれ)。
カメラが付いていないので、どうしても写真を取り込んだタイミングに依存しますから。

PhotoShareって使い心地がいいこともあり、就寝前にながめるのが日課になりつつあります。
が、やはり参加してナンボな感じですので、どこでも繋がる&カメラが付いてるiPhoneがどんどん欲しくなってきています。

aokuma

これまで自分の生きてきた記録を残そうと様々な手段を試みてきました。
ホームページ作ったのも96年だから、まぁ早いほうだと思います。
2003年以降はFotologにおちついていたのですが、ついに理想型を手に入れた気がします。
この使い勝手、仕様、まさしく望んでいたものでした。
作者様には本当に感謝です。

1点だけ。自画像アイコン?のアップの仕方がどうしてもわかりません。
うーむみんなが出来てるのに自分だけわからないと、バカなのかと悩む。

satoshi

>1点だけ。自画像アイコン?のアップの仕方がどうしてもわかりません。
何かが分かりにくければ、基本的にはそれは作り手の問題です。こうやって「分からなかった」と指摘していただくだけでも勉強になります。

自分のアイコンの設定は以下の手順で行います。
1. アイコンに使いたい画像を投稿する(公開でも非公開でもOK)
2. メインメニューから、私の写真を選びます。
3. そこからアイコンに使いたい画像を選び、青い矢印をタッチして詳細画面を表示する
4. 「私のアイコンに設定」をタッチする。

aokuma

設定できました。
自分の画像の詳細を見る、という発想がありませんでした。
大きく見たいときはPCで見てました。その辺、まだFotologの感覚が抜けてないのだと思います。
素早い対応ありがとうございました。

coelacanth

楽しませていただいています。
非常に面白いアプリです。
制作者の方に、ひとつかなえていただきたいのは、写真を拡大(縮小)に対応させていただけないかということです。
風景や人物の写真もおもしろく拝見してますが、こういう設定にしたとかのスクリーン画面をキャプチャーしたものは、とても参考になります。
その際、写真のものは写りが小さく(iPhoneのカメラにはマクロがないため)iPhoneの画面では確認しずらいのです。
せっかくiPhoneにある機能ですから拡大(縮小)に対応させていただけると、もっと世界が広がります。
あれば便利かなと思うものに、このアプリを起ち上げている間、画面の明るさをコントロールするスライダーです。
バッテリーを節約するのに、常時画面の明るさを上げられませんから、写真を見るときは画面を明るくして見たいと思うのです。

raindrop

開始当初は世界中入り乱れてる感じがしたのですが、最近はすっかり日本人だらけですね。
世界中の人と片言の英語で頑張ってコミュニケーションするのが楽しかったのですが、段々そのチャンスが少なくなってきてます。

習慣や文化をシステム側からうまく自然に方向転換させるような方法があると良いんですけどね。
例えば”XXXの写真を投稿して!”というような呼びかけを全体に流せたりすると、世界中のXXXが見比べられて面白いかなと思います。今だとどうしても最新の写真の流れるスピードが速いので幅広く伝わる前に消えてしまいます。
(世界の自動販売機とか、世界のパトカーとか、日常的な物ほど意外な違いがあるかも)

nomuyuka

日本でブログがはやった1つの要因に,芸能人が自分のブログを写真つきで公開していることがあると思います。
やっぱり,彼らの持つメディアインパクトは,一般の人が持つそれとは異なりますし。
日本では,ブログが広報活動の一環として芸能人も活用していますけど,
アメリカの芸能人がプライベートをわざわざブログで公開するなんて考えられないですよね。

nakano39

リアルタイムであることがウリなので検索機能などという野暮なものは無いわけですね

nakano39

リアルタイムであることがウリなので検索機能などという野暮なものは無いわけですね

nakano39

リアルタイムであることがウリなので検索機能などという野暮なものは無いわけですね

nakano39

リアルタイムであることがウリなので検索機能などという野暮なものは無いわけですね

nakano39

すいません、トップページに戻りたくてリロードしたらこんなことになってしまいました。削除願います。

bocia

Japan 4Ever!!!!!

mamiko

ふっと立ち寄ったのですが、自分のやりたいことが、ライフロギングだったのだと、気づくことができました。
おもしろいな!って思います。
私は、動画でライフログやりたいと思います。

日常、人が見ているものを見てみたい。

それが自分の欲求だったみたいです。

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