iPadアプリ作成日誌: Apple に Submit しました
2010.03.22
先日予告した「クラウド本棚付きeBook Reader」(正式名称はCloud Readers)、予定通りに開発も終わり、 Apple に Submit することができたのでここに報告させていただく(現在、Appleによる審査中)。前のエントリーでも書いたが、これは私自身がiPhoneで主にマンガを読むために自分用に作ったマンガリーダー(非売品)をiPad用に改造したもの。1年近くもの間、細かなところで微調整を繰り返して作り込んで来たものなので、満足していただけると思う。
一つだけ不安なのが、リリース前に実機でのテストができなかったこと。本来ならば、iPad上で私自身がしばらく使い込んで微調整を繰り返してからリリースするべきなのだが、「iPadアプリストアのグランド・オープニングに自分の作品を並べたい」という欲求には勝てず、エミュレータでのテストに頼らなければならなかったのが残念。
もう一つ実機がないと出来ないのがメモリーのストレステスト。iPhoneよりはかなり使えるメモリが多いはずだが、画面サイズも大きいわけで、いったいどのくらいメモリを使ったらアプリが落ちてしまうのかが見えずに、かなり保守的な作りにせざるを得なかった。
とは言え、かなり満足するものができたので、iPadを入手される方はぜひともお試しいただきたい。
最後に、参考までに現時点でのマニュアルの中身を貼付けておく(このマニュアルもPDFファイルとして「クラウド本棚」から配布する)。
◇ ◇ ◇
CloudReadersをインストールいただき、ありがとうございます。CloudReaders は使い心地を重視したiPad向けの無料のPDF/マンガリーダーです。パソコンからのファイルの転送も可能ですが、皆さんのご協力で作られている「クラウド本棚」からのダウンロードも可能です。
ローカル本棚
CloudReadersをスタートすると最初に表示されるのが、メインスクリーンで、ここには「ローカル本棚」に置かれた本やマンガが表示されます(最初は空っぽです)。 CloudReaders で本やマンガを読むには、この「 ローカル本棚」に読みたい本やマンガを置いておく必要があり、それには二つの方法があります。
「クラウド本棚」からダウンロードする
1. iPadをインターネットに接続する(WiFi もしくは 3G)。
2. CloudReadersをスタートする。
3. 最初に表示されるメインスクリーンの左下の本棚アイコンをタップする。 クラウド本棚に置かれた本やマンガのリストが表示されます。現時点では一つしか本棚がなく、あまり本の数も多くありませんが、皆さんのご協力を得ながら増やして行く予定なので、ご期待ください。
4. ダウンロードする本・マンガをタップする。クラウド本棚に置かれた本やマンガは、すべて無料です。クラウド本棚には、著作権の切れた書物を皆さんの力でiPad向けにPDF化した書物を置いています。ご協力いただける方を募集していますので、ぜひともhttp://satoshi.blogs.com/life/2010/03/cloudreaders.html をお読み下さい。
5. ダウンロードが終了したら、”Done”ボタンをタップしてメインスクリーンに戻る。ダウンロードに成功していれば、ダウンロードした本が「ローカル本棚」の一冊として表示されるはずです。
6. 読みたい本を選択して読み始める。 本の読み方に関しては、「読書モード」セクションをご覧下さい。
パソコンから転送する
iPad とパソコン(PC/Macどちらでも結構です)を同じWiFiネットワークに接続する 。
1. CloudReadersをスタートする。
2. メインスクリーン右下のWiFiアイコンをタップする。iPadが正しくWiFiに接続してあれば、パソコンからiPadに接続する時に必要なURLが表示されます。
3. パソコン上でブラウザーを立ち上げる。
4. iPadに表示されたURLをパソコンのブラウザーのアドレスバーに入力する。ブラウザーに表示された指示に従って、ファイルを転送する。CloudReaders で読むことの可能なファイルフォーマットに関しては、次のセクションをご覧下さい。
5. 転送が終了したら、画面左上の”Done”ボタンをタップして、メインスクリーンに戻る。 ダウンロードに成功していれば、ダウンロードした本が「ローカル本棚」の一冊として表示されるはずです。
6. 読みたい本を選択して読み始める。本の読み方に関しては、「読書モード」セクションをご覧下さい。
ファイルのフォーマット
Cloud Readers では、以下のフォーマットの本・マンガを読むことができます。
- ZIP化されたJPEGファイルの集まり (.ZIP もしくは .CBZ)
- PDFファイル(.PDF)
読書モード
Cloud Readers で本やマンガを読むには、メインスクリーンに表示される「ローカル本棚」の中から、読みたい本・マンガを選んでタップします。初めて読む本の場合は、最初のページを表示しますが、読みかけの本を選んだ場合は自動的に最後に読んでいたページを表示します。
最初、上下にツールバーが表示されますが(右下の図参照)、少したつと自動的に隠れます。ツールバーに再びアクセスしたい場合は、画面の中央をタップしてください。
ページ送り
ページ送りは、通常は一本の指で左右にスワイプすること行います。画面の右端・左端をタップすることでも可能です。
特定のページに飛びたい時は、画面の中央をタップしてツールバーを表示させ、画面下部のツールバー上のスライダーを使って行き先を指定します。
ページ送りは、基本は「右送り(横書きの文書向き)」ですが、丈夫ツールバーのページ送りアイコンをタップすることにより、「左送り」に変更することが可能です。
拡大・縮小
本やマンガを選択すると、Cloud Readers は自動的に「最適なサイズ」を計算してその大きさで表示します。そのサイズ以外の大きさで読みたい場合は、二本の指でピンチ・ズーム操作を行います。
ダブルタップをすることにより、「最適なサイズ」と「最大サイズ」の間を切り替える可能です。
本・マンガの向き
本やマンガを表示する方向は、iPadを座ってもしくは立って操作することを前提に自動的に決められます。ベッドやソファーに横になって読む場合、もしくは無重力状態で読む場合には、上部ツールバーの「向きアイコン」をタップして、 向きを固定してください。
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Posted by: だ | 2010.03.22 at 17:42
ツールバーが丈夫そうですね^^
iPad を買う予定なので、期待しています。
Posted by: kiyo | 2010.03.22 at 18:24
おお。実機でテストされた後のブラッシュアップに期待していますw。
ページ送りのスライダーですが、ページの未読の厚みが表現できると、より良い体験につながるのではと思っています。時計のデジタルとアナログの表記の違いのように。
スライダーを操作すると、スライダーの背景にあるイメージのページの厚みが変わるような感じです。
Posted by: しろとら | 2010.03.23 at 20:39
コミックの見開き表示に対応しているとうれしいです。
Posted by: あんよ | 2010.03.28 at 11:08
エミュレーターでの開発、ご苦労様でした。
早く使ってみたいです。
iPadの予約が早く始まらないかな?
Posted by: ちゃーご | 2010.03.30 at 23:47
おかげさまで快適に使わせていただいてます。
どうもありがとうございます。
とても気に入ったのでお願いなのですが、ご自分用に作られたiPhone版アプリをサブミットしていただけないでしょうか?
現在はiComicを使用しているのですが、CloudReaderの方が気に入ったので是非公開してください。
Posted by: タムキチ | 2010.05.08 at 00:06
CloudReaders が魅力的だったので、使い始めてみたものです。
使い始めた過程で、いくつかバグを見つけたので、ご参考までに。
1: ファイルアップロード・同期についておかしな挙動をすることがある
http 経由で zip ファイルをアップロードしたときに、以下の症状を起こすことがあります。
・ファイルを開くと、総ページ数が非常に大きな値になっており、かつ画像が表示されず真っ黒
・真っ黒ではなく、単一色(色の基準は謎)で画面が塗りつぶされることもある
・"(アップロードしたファイル名).zip" と "(アップロード時に指定した書籍名)" が両方本棚に表示される
・アプリを再起動するたびに、↑のどちらか片方が消えたり出たりすることがある
・問題のファイルについて、iTunes 側からファイルをいったん削除・再追加しても再現する
・アプリ上にて本棚から本を消してから、iTunes 側からファイルを追加することで治った
// 再現条件をちゃんと詰めていないのですが、書籍名とファイル名の関連付け周りで問題をきたしている気がします。
2: 二本指でのズーム操作中に指が左右することでページめくりが発生すると、おかしな状態になることがある
本来できないはずの極端なズームアウトが出来てしまうことがあります。
もしかしたら意図的な仕様かもしれませんが、画像が三枚だけ表示されている状態なので、画面がほぼ真っ黒になってしまいます。
// ちなみに、こういったバグ報告はどこでするのが妥当なのでしょう・・・。
// アプリの「レビュー」でバグ報告をするのもおかしなことな気がするので。
Posted by: saiya_moebius | 2010.07.27 at 12:07