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電子書籍ビジネスとフォーマットのオープン化と

 少し前に「電子出版に関する一考察:コンテンツのガラパゴス化の危機」というエントリーを書いたが、それと、もとまか日記さんの「日本の電子書籍に必要なたった一つのこと」を読み合わせると、今何が起こっているのか、そしてどちらの方向に進むのが正しいのかが、自ずと見えて来ると思う。

 ちなみに、週間ダイアモンドの方々とは、雑誌の電子書籍化に関して「コンテンツの最適化」の部分で少しご協力をさせていただたのだが(参照)、私がこだわったのはコンテンツをオープンなフォーマットにしていただくこと。CloudReadersで読めるのはもちろんのこと、i文庫HDでも読めることが大切だ。

 マイクロソフトが全盛だった90年代なら、「自分独自の電子書籍フォーマットをデファクト・スタンダードにして、コンテンツの抱え込みをしよう」という戦略も成り立ったのかも知れないが、ここまで「オープン化」の重要性が幅広く理解されている今、クローズドな戦略に出ることは自分で自分のクビを占めることになる。

 オープンなフォーマットを採用し、コンテンツの抱え込みなどではなくて、読みやすさとか使い勝手に力を入れてユーザーに受け入れてもらう。それが今の時代にあるべきソフトウェア・ビジネスのありかただと思う。

 ちなみに、週間ダイアモンドの方が書かれたZIPファイルのiPadへの転送方法の解説がとても良く出来ているので、CloudReadersの利用者でそこでつまずいている方がいたらぜひとも読んでいただきたい。

Comments

ababababa

最近話題になったエントリでこんなのが。

電子雑誌はPDFじゃダメなんだよ!~iPadから見えるコンテンツの未来・その2~
http://blog.goo.ne.jp/denmipapa/e/db52e40930d5811ab8f275a992cc797d

オープンな規格を採用することと他にない独自性のあるUIを採用することは究極的には矛盾しないでしょうが、
iPadという真っ白なキャンパスを目の前にして世界中の開発者があらゆるアプローチで試行錯誤しながらより良いUIを開拓してゆく中、
PDFやHTMLといった規格の枠組みのなかでものをつくることを諦め、独自仕様でゴリゴリ作る誘惑に負けてしまう開発者も多そうですね。

今のような過渡期においては様々な独自規格が出てきてしまうのは仕方が無い気もします。
最大公約数のものづくりじゃ歴代のApple製品は生まれなかったでしょうし。
勝てば官軍、負ければガラパゴス。

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