SNBinderと「混ざり物のないコンソメスープ」と
日本が取るべき「ガラパゴス戦略」

Androidのアップグレード問題に関してひとこと

前にも似たようなことがあったと思うが、今度はモトローラがAndroid端末のOSのアップグレードに苦労していることが報道されている(CLIQ XT won't get Android 2.1 upgrade, Motorola's word as good as dirt)。この記事を読む限り、CLIQ XTのユーザーが新しいOSを手に入れることは現実的ではなくなってきているようだ。

パソコンのようにハードウェアのアーキテクチャが基本的に同じで、共通Biosのようなレイヤーもしっかりとあるものと比べ、スマートフォンの場合は、それぞれのハードウェアも大きく異なっているし、共通Biosのようなものも存在しない。それに加え、差別化の難しいAndroid端末の場合、ぎりぎりまでにコストを削る必要もあり、それも「バージョンアップとともに大きくなる」OSのアップグレードを難しくしている。

理由は何であれ、こういう状況はユーザーにとってはとんだ迷惑だし、アプリケーションを作るソフトウェア・ベンダーにとっては悩みのタネだ。こんな状況を見ると「まだまだAndroidに手を出す必要はないな」というのがアプリケーション開発者としての正直な感想だ。

しかし、こう考えてみると、MicrosoftとIntelが作り出した「Windowsパソコン」というプラットフォーム・ビジネスの成功が実はものすごく例外的なものだったんではないかとつくづく思えて来る。デバイス上のプラットフォームの標準化という試みは、Windows以外にも、MSX、Windows CE、3DO、OS/2、J2ME/MIDP、BREW、Symbiam、などさまざまなものが試みられて来たが、Windowsほどの互換性の高さとビジネス規模を達成した例は他にない。今の状況を見る限り、AndroidはWindowsよりはJ2ME/MIDPと同じ道を歩いている様に思える。

Comments

tos21121

「Windowsパソコン」は、MicrosoftとIntelが作り出したというより、原点は、当時の IBM(が、オープンにしたハードウエア PC/AT互換機)の影響が絶大だったからでもある。メーカーは、先行する標準OSに頼れば、ハードは差別化のため変形せざるをえない。これらすべてを、OS側で吸収できる発明が出来ればいいのですが。

ruri

すてきなブログですね。
とてもおもしろいです。
また遊びに来ます!!

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